宗像で共有 唐津のネイチャーポジティブと廃キャップ体験
ベストカレンダー編集部
2026年3月29日 12:07
環境保全活動団体交流会
開催日:3月15日
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唐津発の環境教育が福岡で共有された一日 — 宗像ユリックスでの講演とワークショップ
2026年3月15日(日)、福岡県宗像市の宗像ユリックスで開催された「環境保全活動団体交流会」(主催:宗像・遠賀・粕屋地域環境協議会/事務局:福岡県宗像・遠賀保健福祉環境事務所 地域環境課)に、NPO法人唐津Farm&Foodが講師として登壇しました。講演は「地域からはじめるネイチャーポジティブ――OECM(自然共生サイト)と資源循環・環境教育の実践」をテーマに行われ、第2部では参加者が廃ペットボトルキャップのアップサイクルを体験するワークショップも実施されました。
会場には高校生から地域の環境活動家まで約50名が集まり、佐賀・唐津で進められている活動が福岡側の環境保全ネットワークと接点を持つ場となりました。この記事は当日の講演内容、ワークショップの具体的な実践、関連団体の報告、そして団体情報を整理して伝えます。記事発表は2026年3月29日 10時40分です。
「ネイチャーポジティブ」を地域で実装する三つの柱
ネイチャーポジティブは、2030年までに生物多様性の損失を止め、自然を回復軌道に乗せることを目的とする国際的な目標です。2022年のCOP15で採択された「昆明・モントリオール生物多様性枠組」に基づき、日本でも企業・自治体・NPOが取り組みを進めています。
唐津Farm&Foodは佐賀県唐津市を拠点に、ビーチクリーンや環境教育、資源循環、そして自然共生サイト(OECM)の整備を通じて地域からネイチャーポジティブの実践を進める団体です。講演では、次の三つのテーマに沿って具体的な実践例が報告されました。
① 海洋プラスチック問題の現場と市民活動
対馬海流の影響により北西九州沿岸には大量の漂着ごみが集積する実情があり、講演では呼子・波戸岬などでのビーチクリーン活動の事例が紹介されました。地域の子どもたちや住民が一体となって行う清掃活動の様子や、海流によるごみの分布と季節変動についての観察報告も伝えられました。
現場の声として、参加した子どもや住民が感じる問題意識の変化や、ビーチクリーンを通して得られる環境認識の醸成が強調されました。海岸漂着物への対応は単発の回収作業だけでなく、教育と循環の仕組みを併せ持つ活動として説明されました。
② サーキュラーエコノミー(資源循環)の現地実践
サーキュラーエコノミーは廃棄物を削減し資源を循環させる経済モデルです。唐津Farm&Foodは廃ペットボトルキャップを回収・分別し、Precious Plastic技術を導入して加熱・成形により新しい製品を創出しています。加工物はキーホルダー、絵馬、ビーズなど多様で、地域の学びの素材として活用されています。
この取り組みは単なる資源化に留まらず、子どもたちが「捨てるはずだったプラスチックが地域の宝物になる」という体験を通して循環型社会を身体で理解する環境教育として位置づけられています。講演では技術的な工程と教育的効果の両面が説明されました。
③ OECM(自然共生サイト)としての横枕農園と30by30参加
OECM(Other Effective area-based Conservation Measures)は、国立公園などの従来型保護区以外で生物多様性保全に貢献する土地を環境省が認定する制度です。唐津Farm&Foodが管理する横枕農園はこのOECMに認定されており、環境省が提唱する30by30アライアンスにも参加しています。
講演では、横枕農園での具体的な管理手法や生物多様性把握の取り組み、地域住民や農業者との連携についても報告され、保全エリアの多様な価値を地域レベルで維持するための実務が共有されました。
体験型ワークショップと交流会の様相
第2部のワークショップは、参加者が実際に手を動かしながら資源循環と環境教育を体感する構成でした。特に廃ペットボトルキャップを素材とした二つのプログラムが行われ、多世代が混ざる場での学びが生まれました。
同交流会では唐津Farm&Foodの講演・ワークショップのほか、古賀里山を守る会や福岡県光陵高等学校うみがめクラブの活動報告も行われ、地域を越えたネットワーク形成の機会となりました。うみがめクラブはカスミサンショウウオの保全活動を中心に若い世代が発信しており、活動報告からは「みんなで守る」姿勢が示されました。
- ワークショップ内容(第2部)
- 「希望の絵馬づくり」:廃ペットボトルキャップを素材にアップサイクル絵馬を制作、未来への想いを書きツリーに飾る。
- 「ビーズブレスレットづくり」:アップサイクルで作られたビーズを用いてブレスレットを制作。高校生らが積極的に参加。
- 参加者構成と規模:高校生から地域の環境活動家まで約50名が参加。
- 共催・関連団体の報告:古賀里山を守る会、福岡県光陵高等学校うみがめクラブなど。
団体情報とイベントの要点を整理
以下は、今回の講演・ワークショップを行った団体の概要と、イベント実施の基本事項を整理したものです。事実関係や連絡先、関連ページを明記します。
記事末に同内容を表形式でまとめています。表はイベントの要点を迅速に把握できるよう二列で整理しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| イベント名 | 環境保全活動団体交流会(宗像・遠賀・粕屋地域環境協議会 主催) |
| 開催日 | 2026年3月15日(日) |
| 開催場所 | 宗像ユリックス(福岡県宗像市) |
| 講演団体 | NPO法人 唐津Farm&Food(講師登壇) |
| 講演テーマ | 地域からはじめるネイチャーポジティブ――OECM(自然共生サイト)と資源循環・環境教育の実践 |
| 主要報告内容 | ①海洋プラスチック問題(対馬海流による漂着ごみ、呼子・波戸岬でのビーチクリーン) ②サーキュラーエコノミー(廃キャップのPrecious Plastic加工によるアップサイクル) ③OECM(横枕農園の認定) |
| ワークショップ | 「希望の絵馬づくり」「ビーズブレスレットづくり」(廃ペットボトルキャップを素材としたアップサイクル体験) |
| 参加者数 | 約50名(高校生、地域の環境活動家等) |
| 関連報告団体 | 古賀里山を守る会、福岡県光陵高等学校うみがめクラブ(カスミサンショウウオの保全活動報告) |
| 団体名(講演) | NPO法人 唐津Farm&Food |
| 代表者 | 代表理事 濱口のぞみ |
| 設立 | 2020年11月 |
| 主な活動内容 | 生物多様性保全、環境教育(ESD)、サーキュラーエコノミー推進、ネイチャーポジティブの実践 |
| 所在地 | 佐賀県唐津市東唐津3-7-22 |
| 公式サイト | https://karatsu-f-f.com |
| https://www.instagram.com/preciousplastic_karatsu/ | |
| 関連リンク(参考) | https://karatsu-f-f.com/30by30.html |
| 記事公開日時 | 2026年3月29日 10時40分 |
本件は、地域レベルでの生物多様性保全と資源循環が互いに補完し合う実践として報告されました。講演とワークショップを通じて提示された手法や成果は、他地域の環境保全団体や教育現場でも参照しうる具体例として整理されています。関連の詳細は表中のリンク先および唐津Farm&Foodの公式サイトやSNSで確認できます。