4月1日開始:食品値上げ2798品目、調味料が半数
ベストカレンダー編集部
2026年3月31日 11:45
食品値上げ2798品目
開催日:4月1日
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4月に集中した「第一波」──調査の概要と主要数値
株式会社帝国データバンクが2026年3月31日に公表した調査「食品主要195社」価格改定動向調査によると、2026年4月以降に予定・実施された飲食料品の値上げは合計2,798品目にのぼった。調査は主要な食品メーカー195社を対象に家庭用を中心とした値上げ動向を集計したもので、発表時点における最大の値上げ率を採用している。
単月としての平均値上げ率は14%と集計されており、同調査で単月の値上げ品目数が2,000品目を超えるのは、2025年10月以来6カ月ぶりとなる。一方で、4月単月の値上げ品目数は前年同月(4,225品目)に比べて1,427品目・33.8%減と、調査開始の2022年以降では4月としては2番目に少ない水準でもある。
- 調査主体
- 株式会社帝国データバンク
- 公表日
- 2026年3月31日 09時00分
- 対象企業数
- 主要食品メーカー195社
- 4月の値上げ品目数
- 2,798品目(値上げ1回あたりの平均値上げ率:14%)
- 集計上の注意
- 年内に複数回値上げした品目はそれぞれ別品目としてカウント。価格据え置きや内容量減による「実質値上げ」も対象。
品目別の分布と主要な値上げ要因
4月の値上げを食品分野別に見ると、最も多かったのはマヨネーズやドレッシングなどを含む「調味料」1,514品目で、全体の中で半数以上を占めた。次いで「加工食品」609品目(即席麺、カップスープ、缶詰など)、「酒類・飲料」369品目(ウイスキー、焼酎、輸入ワイン等)、「原材料」259品目(特に食用油が多い)が続いた。
値上げ要因の内訳では、特に原材料由来の影響が顕著で、値上げのうち99.8%が「原材料高」を要因に挙げている。2023年以降の集計で最多の割合となっており、原材料価格の上昇が引き続き価格転嫁を促していることを示している。
食品分野別の内訳(品目数)
以下は調査が示した4月の品目別集計である。調味料が突出しており、日常的消費財への影響が大きい。
- 調味料:1,514品目(マヨネーズ・ドレッシング等)
- 加工食品:609品目(即席麺、カップスープ、缶詰等)
- 酒類・飲料:369品目(ウイスキー、焼酎、輸入ワイン等)
- 原材料:259品目(食用油等)
これらの分類は企業発表に基づくもので、品目の抽出や分類方法については各社の公表内容に従っている。
値上げ要因の詳細と寄与率
4月の値上げを引き起こした要因は複合的であるが、特にモノ由来のコスト増が中心となっている。エネルギーや物流、為替の変動など複数要因が重なり合っている点が特徴だ。
主な要因別の割合は次の通りである。電気・ガスなどの「エネルギー」は60.0%、輸送コスト上昇を反映した「物流費」は72.9%、為替変動による「円安」は11.7%で、円安は前月の3.3%から大幅に上昇した。また「人件費」起因の値上げは52.7%で過去4年で最高水準だが、前月からは低下している。包装や資材の上昇を示す「包装・資材」は68.8%で、前月よりは下回ったものの年間としては過去4年間で最高水準で推移している。
- 主な値上げ要因(割合)
- 原材料高:99.8%
- 物流費:72.9%
- 包装・資材:68.8%
- エネルギー:60.0%
- 人件費:52.7%
- 円安(為替変動):11.7%(前月3.3%)
上半期の累計と年後半のリスク要因
2026年1月から7月までの累計では、値上げ品目は5,729品目に達し、年間の平均値上げ率は15%に達した。前年(2025年3月31日時点)に同時期で予定されていた1万1,707品目と比べると、前年を大きく下回り、予定を含めたペースでは前年比でおよそ半分の規模になっている。
ただし表面的な鈍化に対しては複数の警戒材料が残る。菓子類で目立つ内容量減による「実質値上げ」や、コメをはじめとする原材料高の影響が散見される点、そして地政学的・資源的なリスクによって年後半に再燃する可能性がある点が指摘されている。
年後半に向けたリスク要因の具体例
年後半に値上げラッシュが再燃する可能性を高める主な要因は以下の通りである。これらは個別に、あるいは複合的に作用することで飲食料品全般のコスト上昇圧力を強める。
- 円安の長期化:発表時点で1ドル160円に接する円安水準が輸入食料や原材料のコストに直結する。
- 中東地域の地政学リスク:米国とイスラエルによるイランへの攻撃を契機に中東情勢が不安定化し、原油供給や海上輸送の不安が高まっている。
- 包装資材・樹脂素材のコスト上昇:プラスチックフィルムやPET原料など石油由来の樹脂素材の価格上昇圧力。
- 電力・燃料コストの夏場以降の上昇見込み:電力・燃料のコスト増が包装・加工コストに波及する懸念。
- 食用油や穀物の世界的需給ひっ迫:食用油の国際的な価格上昇や穀物の供給不安が原材料費を押し上げる。
現時点では、物流・人件費上昇に伴う包装資材や直接的な人件費の影響で「粘着的」な値上げが継続しているが、上記のような外的要因が重なることで年後半の再燃が現実味を帯びるとの指摘がある。
今回の調査結果の要点整理
ここまで述べてきた調査の内容を、主要な数値・事実を中心に表形式で整理する。以下の表は調査報告の主要項目を簡潔にまとめたものである。
| 項目 | 数値・内容 |
|---|---|
| 調査主体 | 株式会社帝国データバンク(公表日:2026年3月31日) |
| 対象企業数 | 主要食品メーカー195社 |
| 4月の値上げ品目数 | 2,798品目(値上げ1回あたりの平均値上げ率:14%) |
| 品目別内訳(4月) | 調味料:1,514、加工食品:609、酒類・飲料:369、原材料:259 |
| 累計(1~7月) | 5,729品目(年間平均値上げ率:15%) |
| 前年同時期との比較 | 前年(2025年3月31日時点予定)1万1,707品目と比べて約5割減の推移 |
| 主な値上げ要因(比率) | 原材料高:99.8%、物流費:72.9%、包装・資材:68.8%、エネルギー:60.0%、人件費:52.7%、円安:11.7%(前月3.3%) |
| 集計上の注意事項 | 年内に複数回値上げした品目はそれぞれ別品目としてカウント。価格据え置き・内容量減の「実質値上げ」も対象。 |
本調査は、主要食品メーカーの公表情報を基に集計・分析したものである。短期的には前年を下回る小康状態が続いているが、為替やエネルギー、地政学的リスクなどの外的要因が重なれば年後半に再び値上げの波が広がる可能性が示されている。消費者の購買環境と企業のコスト構造は今後も注視が必要である。