4月1日開始、クレカ13社が連携してフィッシング半減目標
ベストカレンダー編集部
2026年3月31日 14:28
フィッシング閉鎖体制拡大
開催日:4月1日
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共同で拡大するフィッシングサイト閉鎖の枠組みと運用開始日
2026年3月31日付の発表によれば、国内クレジットカード会社13社と株式会社ACSiON、フィッシング対策協議会、日本クレジットカード協会(JCCA)は、クレジットカード情報を不正に取得するフィッシングサイトの閉鎖に向けた共同取り組みを拡大すると表明しました。発表日時は2026年3月31日 10時00分で、発表主体としてJCBの名が挙げられています。
この取り組みは、もともと2025年4月に国内では初めてクレジットカード会社8社横断で開始され、一定の成果を上げたことを受け、2026年4月より参加企業を新たに5社増やし、計13社体制へと拡大するものです。拡大後は、ACSiON、フィッシング対策協議会、JCCAと連携してより包括的な閉鎖対応と情報共有を進めます。
- 開始時期:2025年4月運用開始(初期は8社で実施)
- 拡大時期:2026年4月より5社追加、合計13社体制へ
- 参加体:国内クレジットカード会社13社、株式会社ACSiON、フィッシング対策協議会、JCCA
発表の背景にある数値と位置付け
プレスリリースでは、2025年のクレジットカード不正利用被害の合計が510.5億円となり、被害の約75%がフィッシングに起因245万件に達しており、脅威が依然高水準にあることが明示されています。
こうした状況を踏まえ、業界横断でフィッシングサイトの検知・閉鎖を行う実効性の高い体制構築が重要と位置付けられ、2025年4月の共同取り組み開始、そして2026年4月からの拡大につながっています(出典:図表1、図表2、JCCAおよびフィッシング対策協議会のデータに基づく加工)。
2025年度の実績と検証:閉鎖数、報告件数の推移
運用を開始した2025年4月1日から同年12月31日までに、国内クレジットカード会社8社とACSiON、JCCAが共同で閉鎖したフィッシングサイトのURLは約5万件
この結果は、本取り組みがフィッシングサイトの作成抑止に一定の効果をもたらしたことを示唆しています。しかしながら、特定企業を騙るフィッシングサイトに対応するだけではフィッシング被害全体を十分に抑止できない点も明らかとなりました。そこで、2026年度は対象企業を大幅に拡大し、より多面的な抑止力を目指します。
- 閉鎖実績:2025年4月〜12月で約5万URLを閉鎖
- 報告件数:対象企業の報告URL数は開始前に比べ半減(図表3参照)
- 留意点:対象が限定的だと被害全体の抑止には不十分
プレスリリースでは、各種の図表(図表1〜6)が示されており、図表3は閉鎖件数とフィッシングサイトURL数の推移、図表4〜5はフィッシング対策サービスの全体像や検知・対策フローを説明する内容となっています。これらはいずれもACSiONやフィッシング対策協議会提供データをもとにJCCAが加工したものです。
検知・閉鎖の運用フローと対象拡大の具体像
検知から閉鎖に至るまでの基本的な流れは、フィッシングサイトの検知(自動・通報含む)→報告・共有→閉鎖手続きの実行、という手順を軸に構成されます。ACSiONは技術的な検知や閉鎖支援、フィッシング対策協議会は最新動向の共有や注意喚起、JCCAは業界調整や取りまとめを担当する役割分担が明示されています。
2026年4月からは、対象企業の範囲を金融機関以外の領域(EC/サービス事業者、航空/交通事業者、配送事業者など)まで大幅に拡大し、攻撃者が多用する銘柄の9割超をカバーできる体制を目指します。これにより、金融機関以外を騙るフィッシングサイトのURL数を半減させる見込みです(※算出は金融機関以外を母数とする)。
検知・閉鎖フローの特徴
フローは技術的な検知プラットフォームと、人手による報告確認の両輪で運用されます。ACSiON提供のシステムにより、多チャネル(メール、SMS、SNS等)で拡散されるフィッシングサイトを迅速に割り出し、関係各社へ情報を配信して閉鎖手続きを促進します。
閉鎖対応は単にURLを無効化するだけでなく、被害防止のために関係事業者への技術支援やノウハウ提供も行われます。フィッシング対策協議会の参画により、最新の攻撃手法に関する情報共有が強化されます。
対象拡大の中身(カバー率と想定効果)
参加企業の増加により、EC/サービス事業者、航空・交通事業者、配送事業者など、これまで対応が分散していた領域の銘柄カバー率が向上します。プレスリリースでは、金融機関を除くフィッシング対象の9割超をカバー可能としています(図表6参照)。
このカバー率向上と2025年度の実績を勘案すると、日本で報告される金融機関以外を騙るフィッシングサイトURL数の半減が見込まれ、フィッシング被害全体の抑止強化につながるとされています(※3の注記あり)。
参加企業・団体と支援体制、問い合わせ先
プレスリリースには参加する国内クレジットカード会社13社の会社概要や、株式会社ACSiON、フィッシング対策協議会、日本クレジットカード協会の紹介が含まれています。以下に掲載されている情報は発表文に基づくものです。
問い合わせ先は日本クレジットカード協会(JCCA)で、TEL:03-6630-0835、Mail:secretariat@jcca-office.gr.jp と明記されています。
- 国内クレジットカード会社13社(会社概要)
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- イオンフィナンシャルサービス株式会社 — 本社:東京都千代田区、代表取締役社長:深山友晴
- 株式会社NTTドコモ — 本社:東京都千代田区、代表取締役社長:前田義晃
- 株式会社エポスカード — 本社:東京都中野区、代表取締役社長:相田昭一
- auフィナンシャルサービス株式会社 — 本社:東京都港区、代表取締役社長:長野敦史
- 株式会社クレディセゾン — 本社:東京都豊島区、代表取締役兼社長執行役員COO:水野克己
- 株式会社ジェーシービー — 本社:東京都港区、代表取締役会長兼執行役員社長:二重孝好
- 株式会社セブン・カードサービス — 本社:東京都千代田区、代表取締役社長:竹内洋
- 株式会社セブンCSカードサービス — 本社:東京都千代田区、代表取締役社長:宮﨑充宏
- トヨタファイナンス株式会社 — 本社:愛知県名古屋市、代表取締役社長:西利之
- 三井住友カード株式会社 — 本社:東京都江東区、代表取締役 社長執行役員 CEO:大西幸彦
- 三菱UFJニコス株式会社 — 本社:東京都千代田区、代表取締役社長兼社長執行役員:角田典彦
- ユーシーカード株式会社 — 本社:東京都港区、代表取締役社長:福岡和大
- 楽天カード株式会社 — 本社:東京都港区、代表取締役社長:中村晃一
- 国内クレジットカード会社以外の参画企業・団体
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- 株式会社ACSiON — 本社:東京都中央区、代表取締役:安田貴紀、瀧下孝明
- フィッシング対策協議会 — 東京都中央区、会長:岡村久道
- 日本クレジットカード協会(JCCA) — 東京都千代田区、会長:大西幸彦(※三井住友カード株式会社代表取締役 社長執行役員 CEO)
なお、プレスリリース中では「●」印がついた企業が2026年4月1日より参加する旨が記載されています。上記リストは発表文中の順序と記載内容に基づいています。
各組織の概要も掲載されています。ACSiONは2019年7月設立のサイバーセキュリティ企業で、銀行の金融犯罪対策に携わってきたメンバーを中心に設立され、金融犯罪対策のノウハウとソリューション構築力を活かしたサービスを提供しています。フィッシング対策協議会は2005年4月設立で事例情報の収集・提供や注意喚起、技術的・制度的検討を行っています。JCCAは1984年10月発足の業界団体としてクレジットカード事業の健全な発展を目的に活動しています。
記事の要点整理(表)と締めくくり
以下の表は本記事で触れた主要な事項を整理したものです。発表の要点、実績、参加体、問い合わせ先までを一覧にしています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表日 | 2026年3月31日 10時00分(発表主体:JCB) |
| 取り組みの目的 | クレジットカード情報を騙し取るフィッシングサイトの閉鎖と被害抑止 |
| 開始時期(初期) | 2025年4月(国内クレジットカード会社8社で運用開始) |
| 拡大時期 | 2026年4月より参加企業を5社追加、合計13社体制へ |
| 2025年度(4月〜12月)の実績 | 共同で閉鎖したフィッシングサイトURL:約5万件。報告URL数は取り組み前比で半減(対象企業分)。 |
| 被害状況(2025年) | クレジットカード不正利用被害合計:510.5億円。被害の約75%はフィッシングに起因と推計。フィッシング報告件数:約245万件/年。 |
| 参加主体(主要) | 国内クレジットカード会社13社、株式会社ACSiON、フィッシング対策協議会、JCCA |
| 想定される効果 | 金融機関以外を騙るフィッシングサイトURL数の半減見込み。フィッシング銘柄の9割超をカバー(金融機関以外の母数)。 |
| 問い合わせ先 | 日本クレジットカード協会(JCCA) TEL:03-6630-0835 Mail:secretariat@jcca-office.gr.jp |
本稿では、発表に含まれる数値、参加企業・団体名、実績値および運用方針をそのまま整理して紹介しました。取り組みは検知・報告の強化、法人側への支援、そして対象企業範囲の拡大を通じてフィッシング被害の抑止を図るものであり、関係各所による継続的な運用と情報共有が重要な役割を果たすことが示されています。