Visa調査:EC成長の見通しと決済体験改善の要点
ベストカレンダー編集部
2026年3月31日 17:11
EC決済調査結果
開催日:3月31日
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EC市場の拡大見通しと企業側の現場課題
ビザ・ワールドワイド・ジャパン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:シータン・キトニー)が2026年3月31日13時00分に公表した調査は、国内の一般消費者向けオンライン販売を行う法人と消費者の双方を対象に実施されたものです。調査はマクロミルに委託して行われ、事業者側と消費者側それぞれの意識と行動の実態を明らかにしています。
法人調査では、EC売上が今後拡大すると考える企業が85%に達しており、「とても増えると思う」が33%、「多少増えると思う」が52%でした。企業規模が大きくなるほど成長期待が強くなる傾向が確認されています。こうした成長期待の一方で、運営上の課題としてはユーザー体験(UX)に関する懸念が顕著です。
決済手段の採用状況とその背景
決済手段として最も多く採用されているのはクレジットカード決済で、採用率は約86%にのぼります。選定・導入理由としては、対象ユーザーが多いこと、ユーザーの利便性が高いこと、セキュリティが優れていることが挙げられています。
一方で、事業者の約79%が購入プロセスでの途中離脱を認識しており、特に従業員規模が500名以上の企業では離脱が約90%に達するとしています。企業側は決済画面でのカード情報や氏名の入力が顧客にとって「面倒」で購入を断念されることを懸念しており、約29%がこれを心配事として挙げています。
さらに、運営上の優先課題として約38%がサイバーセキュリティや不正取引への対応を挙げ、UXと安全性の両立が引き続き重要であることが示されました。
- EC売上増加見込み:85%(とても33%、多少52%)
- クレジットカード採用率:約86%
- 購入途中離脱を認識:79%(500名以上では約90%)
- サイバーセキュリティ対応を課題とする事業者:38%
消費者の利用実態と決済プロセスでの心理
消費者向け調査からは、オンラインショッピング利用が過去3年で拡大していることが明確に示されました。利用回数が「増えている」と回答した人は52%、利用金額が「増えている」と回答した人は53%で、ともに過半数を上回っています。
消費者が好んで利用する決済方法はサイトやサービスを問わずクレジットカードが最も多く、その理由としては「ポイントが貯まる」が55%で最も高く、次いで「決済が早い」が43%、「手間がかからない」が37%となっています。こうした利便性に対する評価がクレジットカード利用の主な動機となっています。
決済時の不安や離脱の実態
一方で、購入途中で離脱した経験がある消費者は多く、カード情報の入力や認証に対して不安を感じたことがある人は56%、不便に感じたことがある人は31%に達します。特に毎回クレジットカード情報を入力する層では、入力箇所での離脱率が高い傾向が見られました。
こうした結果は、消費者が「簡単さ」と「安心感」を同時に求めていることを示しており、決済プロセスでの認証手段や入力の簡略化が購買完了率に直結することを伺わせます。
- 利用頻度・金額の増加:利用回数52%、利用金額53%
- カード利用理由:ポイント55%、速さ43%、手間の少なさ37%
- 決済不安:カード入力や認証で不安56%、不便31%
安心・安全かつスムーズな決済体験への要求とClick to Pay
調査結果を総合すると、EC市場の成長は継続する見込みである一方、事業者はセキュリティ対策とユーザー体験の両立に取り組む必要があり、消費者は決済時の不安や手間を低減した体験を求めていることが明確です。こうした背景から、「簡単・早い・安全」なチェックアウト体験が重要視されています。
具体的には、入力の手間や毎回の情報入力に伴う不安を軽減する仕組みへの関心が高まっており、Visaが言及する「クリック決済(Click to Pay)」のような、ワンクリックに近い形で完了する決済手段が注目されています。Click to Payは、利便性とセキュリティの両立を図ることが期待されます。
企業の対応と優先課題
企業側は、購入完了率の改善に向けてチェックアウトの簡素化や認証プロセスの改善を検討する必要があります。特に、カード情報入力の簡略化や保存・再利用の仕組み、ワンステップに近いUIの導入が購買行動の改善につながる可能性が高いと考えられます。
同時に、セキュリティ面での対応を怠らないことが必須です。約38%の事業者がサイバーセキュリティや不正取引への対応を運営上の重要項目として挙げている点は、利便性向上と安全性担保の両立が現場での緊急課題であることを示しています。
- 注目される決済施策
- Click to Payなどのワンクリック系決済、カード情報のトークナイゼーション、認証手続きのUX改善。
- 優先すべき取り組み
- チェックアウトの簡略化、認証の安全性向上、サイバーセキュリティ対策の強化。
調査概要と主要データのまとめ
本章では本調査の主要な数値や実施概要を表形式で整理します。調査の方法や対象、時期、回答数を明示することで、結果の解釈に必要な背景情報を示します。
以下の
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表元 | ビザ・ワールドワイド・ジャパン株式会社(代表取締役社長:シータン・キトニー) |
| 発表日時 | 2026年3月31日 13時00分 |
| 法人調査:EC売上見込み | 増加すると回答した企業:85%(とても33%、多少52%) |
| 法人調査:決済手段採用率 | クレジットカード決済:約86% |
| 法人調査:購入途中離脱の認識 | 離脱を認識している企業:79%(500名以上では約90%) |
| 法人調査:入力の面倒を懸念する割合 | カード情報等の入力を面倒と感じられることを懸念:29% |
| 法人調査:サイバーセキュリティ等 | 運営上の課題として挙げた割合:38% |
| 消費者調査:利用頻度・金額の変化 | 利用回数が増えた:52%、利用金額が増えた:53% |
| 消費者調査:カード利用理由(上位) | ポイントが貯まる55%、決済が早い43%、手間がかからない37% |
| 消費者調査:決済時の不安・不便 | カード情報入力や認証で不安を感じた:56%、不便を感じた:31% |
| 調査方法(事業者) | インターネット調査、対象:一般消費者向けオンライン販売を行い決済に関与している就労者、有効回答数:1,854、調査時期:2025年12月 |
| 調査方法(消費者) | インターネット調査、対象:20~69歳の男女(直近3か月以内にオンラインで購入)、有効回答数:2,070、調査時期:2025年12月 |
| 関連リンク | https://www.visa.co.jp/ |
本調査は、EC市場の成長見込みを背景に、事業者と消費者の双方が求める決済体験の要点を明確に示しています。事業者側はチェックアウト簡素化とセキュリティ強化の両立、消費者側は入力の手間や認証に伴う不安の軽減を重視しており、Click to Payのような利便性と安全性を両立する決済手段への関心が高まっていることが読み取れます。Visaのミッションや提供するサービスの詳細は、上記の公式サイトで確認できます。