joinsure AIで離脱解析、CVR最大35%改善
ベストカレンダー編集部
2026年3月31日 17:56
joinsure AI提供開始
開催日:3月31日
📅 カレンダーに追加:Google|iPhone/Outlook
デジタル保険販売で浮かび上がった「離脱」とその背景
2026年3月31日14時に発表された株式会社justInCaseTechnologiesのプレスリリースは、デジタル完結型の保険販売における根本的な課題──申込プロセス途中で離脱してしまうユーザーの掘り起し──に対する新たな対策を示しています。代表取締役は畑 加寿也氏で、同社はテクノロジーを用いた顧客本位の業務運営を目指すインシュアテック企業です。
これまで同社はB2Cプラットフォーマーと保険会社をAPIで接続し、シームレスなUI/UXの提供でデジタル保険の普及を牽引してきました。しかし、UX改善だけでは成約率(CVR)の伸びが頭打ちになる傾向が見られ、保険商品自体が持つ「ニーズ喚起」の必要性を満たすことが重要だと認識されていました。こうした背景が、離脱者解析と能動的フォローの技術開発につながっています。
joinsure AI保険販売支援シリーズの構成と技術的要点
新たに開発された「joinsure AI保険販売支援シリーズ」は、生成AIを活用して申込プロセスから離脱したユーザーの行動を解析し、再接触やフォローの優先順位を提示するシステムです。特許出願中の技術要素を含み、将来的な「AI保険募集人」の実現を見据えた設計になっています。
導入のハードルが低く、既存の保険商品ページや申込フォームに1行のタグを挿入するだけで稼働する点が特徴です。これにより既存デジタル資産をそのまま活用でき、短期間での試験導入や拡張が可能になります。
AIが算出する「リード指数」と現場支援
本シリーズは、離脱したユーザーの挙動を詳細に解析し、再検討の可能性が高いユーザーを判別するための「リード指数」を算出します。リード指数は個別ユーザーごとに優先順位を示す指標で、テレマーケティングやカスタマーサポートでのアプローチ対象選定に利用できます。
解析結果は単なる数値の羅列ではなく、現場担当者が優先順位に従って効率的に対応できるよう設計されています。どこでユーザーが悩み、なぜ離脱したのかを把握した上での対話が可能になり、コミュニケーションの質が向上します。
導入の簡便性と既存資産の活用
導入方法は非常にシンプルで、既存の申込フォームや商品ページに1行のタグを挿入するだけです。フロントエンドに大きな改修を加える必要がなく、既存のUI/UXやデジタル資産をそのまま活かした運用が可能です。
タグ一行での導入は、短期間で効果を検証したい企業にとって利点が大きく、段階的な拡張やカスタマイズも視野に入れた運用が可能です。API接続による既存のB2Cプラットフォーム連携の経験も活かされます。
分析結果を直感的に伝える「AI分析レポート」
解析結果は、テレマ担当者やカスタマーサポート担当者が一目で理解できる直感的なレポートとして出力されます。複雑な行動ログやスコアリングの裏付け情報を分かりやすく可視化することで、現場の対応品質を高める設計です。
レポートは、離脱箇所や検討要因の要約、リード指数に基づく優先順位付けなどを含み、オペレーションに即した情報提供が行われます。これにより、対話の準備が事前に整い、的確なフォローアップにつながります。
対応商品と引受保険会社
対応する保険商品は第一分野から第三分野まで幅広く、これまでにがん保険や医療保険などの第三分野商品での実装が完了しています。今後は第一分野や自動車保険等も含め、さらなる拡充を予定しています。
プレスリリースで明示された引受保険会社は東京海上日動火災保険株式会社であり、商用利用に際しての保険商品ラインナップの拡張や調整は引受保険会社との協業で進められる見込みです。
実運用での成果と現在の導入状況
実運用の先行事例は2025年前半に開始され、関西電力株式会社および株式会社UCSの2社で運用されました。これらの現場では、デジタル完結では取りこぼしていた潜在顧客の掘り起こしに成功し、導入前と比較して成約率(CVR)が最大で35%向上する結果が報告されています。
この高い改善効果を受け、健康年齢少額短期保険株式会社および外資系生命保険会社での導入が決定しており、近日中にリリースが予定されています。さらに、複数の企業で前向きな導入検討が進んでいるとされ、今後の導入拡大が見込まれています。
導入実績の詳細
先行導入で得られた成果は、CVR向上という定量的効果だけでなく、現場オペレーションの効率化や顧客理解の深化といった定性的効果も含みます。離脱理由の可視化が、フォロー時の応対精度を高める要因となっています。
導入決定済みの企業(健康年齢少額短期保険株式会社、外資系生命保険会社)については、既に実装計画が進行しており、各保険商品ラインナップに合わせたカスタマイズや運用ルールの整備が進められています。
運用面での特徴と管理体制
実運用では、解析結果を受けてテレマやCSが効率よく対応できるよう、運用フローとレポート設計を綿密に調整しています。優先順位に基づくアプローチにより、限られたリソースで最大の効果を狙う構成です。
また、複数商品への対応や引受保険会社との連携に伴い、データ管理や法令順守の観点からの運用設計も行われています。これらは段階的な導入拡大に向けた基盤整備の一環です。
技術的ロードマップと目指す姿
今回のリリースでは、生成AIの部分活用によりCVRの大幅な向上を実証しました。ロードマップは段階的なアップデートを想定しており、次のフェーズでは動画を含む多様なアプローチ手法を順次取り入れる計画です。
最終的には生成AIが直接顧客と対話し、保険募集を完結させる「AI保険募集人」の実現を目指しています。この方向性は、保険募集の担い手不足の解消や高度な顧客サポートの実現、保険加入時の利便性向上につながると位置付けられています。
段階的実装のイメージ
- 現行フェーズ:生成AIを用いた離脱解析とリード指数算出、レポート出力による現場支援(実運用・検証フェーズ)。
- 中間フェーズ:解析精度の向上、動画等を用いた多チャネルアプローチの導入、対応商品の拡大。
- 最終フェーズ:生成AIによる直接対話と募集完結を含む「AI保険募集人」の実装。
各フェーズでは法規制や業界慣行、引受保険会社との調整を前提に安全性と説明責任を確保するための設計が盛り込まれます。
期待される効果と留意点
期待される効果としては、CVRの向上、オペレーション効率化、顧客理解の深化、募集の担い手不足への対処などが挙げられます。一方で、生成AIの活用に伴う説明可能性や個人情報保護、法令遵守の確保が運用上の重要な課題となります。
実装にあたっては、引受保険会社や関係各所と連携しつつ、倫理的・法的観点の検討と継続的なモニタリングが前提になります。
要点の整理と基本情報
以下の表は、本記事で取り上げた主要なポイントを分かりやすく整理したものです。技術的特徴、実績、導入状況、会社情報を網羅しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表日 | 2026年3月31日 14時00分 |
| 提供サービス | joinsure AI保険販売支援シリーズ(生成AIを活用した離脱者解析・フォロー支援、特許出願中) |
| 主な特徴 | 1行のタグ挿入で導入可、リード指数算出、AI分析レポート出力、第一〜第三分野対応 |
| 実運用実績 | 2025年前半に関西電力株式会社と株式会社UCSで先行導入、CVR最大35%向上 |
| 新規採用決定先 | 健康年齢少額短期保険株式会社、外資系生命保険会社(導入予定) |
| 引受保険会社 | 東京海上日動火災保険株式会社 |
| 開発会社 | 株式会社justInCaseTechnologies(代表:畑 加寿也、創業:2018年、所在地:東京都中央区日本橋茅場町1-8-1) |
| 会社URL | https://justincase-tech.com/ |
| 対応分野・キーワード | 生命保険・損害保険/システム・Webサイト・アプリ開発/インシュアテック、SaaS、AI、Insuretech、保険販売 |
上記は本リリースで示された技術的要素、実績、導入状況、会社情報を整理したものであり、導入を検討する際の基礎的な参照資料として利用できる内容です。本サービスは既存のデジタル資産に低負荷で組み込める点が特徴であり、生成AIを段階的に活用することで保険販売のプロセスを変革する可能性が示されています。