東京ドームシティ、太陽光で昼間32%を再エネ化へ
ベストカレンダー編集部
2026年4月1日 19:58
東京ドームシティ再エネ供給
開催日:4月1日
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東京ドームシティの電力が“リアル再エネ”へ:新規太陽光発電からの段階的供給開始
三井不動産株式会社、株式会社東京ドーム、東京電力エナジーパートナー株式会社の3社は、太陽光発電由来のオフサイトフィジカルコーポレートPPAに係る契約を2026年3月に締結し、2026年4月1日から供給を開始しました。本取り組みにより、2028年度までに関東エリアの新規太陽光発電18カ所(設備容量合計約18,000kW、年間発電量合計約2,300万kWh)から、東京ドームシティへ順次再生可能エネルギー電力を供給します。
供給の開始はあくまで第一段階であり、2026年4月1日以降順次運転開始を迎える形です。東京ドームシティにおける昼間使用電力(10:00~16:00)のうち、年間使用電力量の約32%がリアルな再エネ電力へと置き換わる見通しで、年間約9,600トンのCO₂排出量削減効果が想定されています。
プロジェクトの構成と技術的な枠組み
本プロジェクトは三井不動産が新規開発する関東エリアの太陽光発電所18カ所を発電源とし、東京電力EPが需給管理および供給を担い、最終的に東京ドームシティへ電力と環境価値をセットで届ける仕組みです。発電者・需要者が同一企業グループ(2021年1月に三井不動産が東京ドームを子会社化)である点も特徴です。
以下の要素が本取り組みの技術的・契約的なポイントです。
- オフサイトフィジカルコーポレートPPA:遠隔地発電所から発電と需要の同時同量を担保し、小売電気事業者を通じて電力と環境価値をセットで需要家に供給する形態。
- 需給管理:東京電力EPによる効率的かつ安定的な電力の需給管理を実施。
- 供給スケジュール:2026年4月1日から順次運転開始し、2028年度までに関東エリア18カ所が稼働予定。
発電所の概要(場所・規模)
三井不動産が開発する太陽光発電所18か所は関東エリア(茨城県、栃木県、千葉県)に所在し、設備容量合計は約18,000kW、年間発電量合計は約2,300万kWhとなっています。運転開始は2026年4月1日から順次行われます。
この発電量は三井不動産グループの電力需要に対する新規供給の一部であり、関東エリアにおける大規模なオフサイト供給の実現を目指すものです。
東京ドームシティにおける影響と既存の取り組み
東京ドームシティは、読売巨人軍本拠地の「東京ドーム」(建築面積46,755m²、収容人数55,000人)をはじめ、「東京ドームシティ アトラクションズ」「LaQua(ラクーア)」「後楽園ホール」「東京ドームホテル」(客室数1,006室)等から成る都内最大規模のエンターテインメントシティです。これらの施設群の昼間使用電力の約32%がリアル再エネでまかなわれることになります。
なお、東京ドームは2023年度より東京ドーム(スタジアム)の共用部・自社利用部で使用する電力を、非化石証書を活用した東京電力EPの供給によるRE100対応の実質再エネ電力としている実績があります。本取り組みにより、さらに広範囲な“リアル再エネ”の適用が進むことになります。
東京ドームグループと三井不動産グループのサステナビリティ方針
三井不動産グループは、2021年11月に策定したグループ行動計画で2030年度までに年間3.8億kWh(既存0.8億kWh・新規3億kWh)分の太陽光発電開発を目標に掲げています。そのうち関東エリアでは、2028年度までに本件を含め年間2億kWhを超える発電が見込まれています。
また、三井不動産は2024年4月に新グループ経営理念と6つのグループマテリアリティ(産業競争力への貢献、環境との共生、健やか・活力、安全・安心、ダイバーシティ&インクルージョン、コンプライアンス・ガバナンス)を特定し、本業を通じたサステナビリティへの貢献を進めています。
協業の背景と企業別の役割、社会的意義
本プロジェクトは2024年10月に締結された三井不動産と東京電力EPの事業提携に基づく継続的な協働の延長線上にあります。これまでに両社が蓄積してきた大規模な電力調達・運用のノウハウが、今回のオフサイトフィジカルコーポレートPPAの実現を支えています。
三社の役割は次のとおり整理できます。
- 三井不動産
- 関東エリアにおける太陽光発電所の新規開発・供給元の確保(18か所、約18,000kW、年間約2,300万kWh)。
- 東京電力エナジーパートナー(東京電力EP)
- 効率的かつ安定的な需給管理と小売事業者としての電力供給、再エネの環境価値を含めた供給の実行。
- 東京ドーム
- 東京ドームシティの電力需要家として受電、既存のRE100対応電力導入とも整合させた運用。
本取り組みは脱炭素化への貢献だけでなく、再エネの安定供給スキームとして、他の施設や企業への横展開のモデルケースとなる可能性があります。また、東京電力EPはオフサイトPPAを含む多彩なメニューを通じて制度対応や安定的な電源確保を支援するとしています。
制度上の位置づけと補足説明
ここで用いられている用語の整理を行います。オフサイトフィジカルコーポレートPPAは、企業が遠隔地の発電所から電力と環境価値をセットで受け取る契約形態であり、長期の電力購入契約(PPA)に分類されます。RE100は事業活動で消費する電力を100%再生可能エネルギーで賄う国際的イニシアチブを指します。
また、東京ドームシティにおける昼間使用電力は10:00~16:00の電力消費を指し、今回の供給計画ではこの時間帯における使用量の約32%がリアル再エネで賄われる見込みです。プロジェクトはSDGsのうち4つの目標に寄与するとされています(詳細の該当目標はリリース参照)。
要点整理(本記事のまとめ)
以下の表は、本プレスリリースで示された主要数値および事実関係を整理したものです。表の後に本件の意義を簡潔に述べます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表日 | 2026年4月1日 14:06(リリース発表) |
| 契約締結 | 2026年3月(太陽光発電由来のオフサイトフィジカルコーポレートPPAに関する契約) |
| 供給開始 | 2026年4月1日より順次(2028年度までに段階完了予定) |
| 発電所数と所在 | 18か所(茨城県、栃木県、千葉県) |
| 設備容量合計 | 約18,000kW |
| 年間発電量合計 | 年間約2,300万kWh |
| 東京ドームシティへの影響 | 昼間使用電力の約32%がリアル再エネに(10:00~16:00相当)、年間CO₂削減量は約9,600トン |
| 関連企業 | 三井不動産、東京ドーム、東京電力エナジーパートナー |
| 関連背景 | 三井不動産の2030年度目標(太陽光発電開発3.8億kWh)および2024年10月の三井不動産と東京電力EPの事業提携 |
| 参考リンク | 三井不動産 リリース(2026/04/01) |
以上より、本プロジェクトは企業グループ内での大規模なオフサイトフィジカルコーポレートPPAの具体化を通じて、施設単位では実現が難しい量のリアル再エネ導入を可能にする点で注目されます。供給開始は段階的に行われ、2028年度にかけて所定の発電容量と発電量の確保が見込まれているため、脱炭素に向けた実効的な前進と評価できます。