薬剤不要で防蟻する外断熱・ミラポリカMP工法
ベストカレンダー編集部
2026年4月5日 08:03
ミラポリカMP工法発表
開催日:4月5日
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基礎外断熱を採用する住宅に潜む課題と新たな選択肢
住宅の居住性向上を目的に、基礎断熱工法のなかでも特に効果が高いとされるのが基礎外断熱工法です。床下空間が建物内部と同じ温湿度環境になりやすく、冬の足元が冷えにくい点や暖房効果を最大化できる点、さらにコンクリートが外気に直接触れないため断熱欠損が生じにくくコンクリート自体の耐久性が向上するという利点があります。
一方で、基礎外断熱を採用すると、断熱材が外部に露出する構造となるためシロアリの食害リスクが高まるという問題があります。断熱材の中にシロアリの蟻道が形成されると、外断熱材を介して建物内部へ侵入される可能性が生じます。既存には防蟻剤を含む断熱材もありますが、その効果が限定的であるという指摘もあります。
現状の防蟻対策とその課題
一般的な木造住宅におけるシロアリ対策は、床下や土台、構造材周辺に薬剤を散布することです。多くの場合、建物が継続して存在する限り、定期的な薬剤散布(一般に5年に1回程度)が推奨されています。
しかし、薬剤散布は環境負荷や人への影響、継続的なランニングコストなどの観点で課題を抱えています。薬剤に頼らない防蟻策が求められる背景には、健康やエコロジー、住宅の長期耐久性を同時に実現したいという要請があります。
ポリカ系断熱材「ミラポリカフォーム」とその検証
マツミハウジング株式会社は、JSP(株式会社JSP)が開発した断熱材「ミラポリカフォーム」を採用しました。ミラポリカフォームは、ポリカーボネート(プレス資料中に「ポリカボーネイト」と表記があります)を発泡して製造した断熱材で、シロアリに食害されにくい特性を目的に開発
この材料の有効性は第三者機関で検証されており、京都大学 生存圏研究所による実験でもシロアリからの食害を受けないことが確認されています。学術的検証があることは、材料選定の信頼性を高める重要な要素です。
ミラポリカフォームに関するポイント
- 素材:ポリカーボネート系発泡体(ミラポリカフォーム)
- 開発目的:シロアリによる食害回避を目指した断熱材
- 検証:京都大学 生存圏研究所による食害不検出の実験データあり
- 供給元:株式会社JSP(断熱材メーカー)
ミラポリカMP工法の仕組みと施工手順、実績
マツミハウジング株式会社はミラポリカフォームを活用し、断熱材の目地やジョイント部分、玄関など土間コンクリートと基礎外断熱の接続部分に対して物理的なバリアを形成する工法を確立しました。薬剤に頼らない物理的防蟻工法として「ミラポリカMP工法」と名付け、特許を取得しています。
この工法は新築時に施工することで、以降の薬剤処理を不要にすることを目指しています。マツミハウジングでは2008年からミラポリカMP工法を採用し、約300棟を超える新築住宅に施工した実績があり、これまでにシロアリによる食害被害は確認されていません。
施工の実際(主な工程)
- 基礎外断熱材(ミラポリカフォーム)を基礎外周に貼付ける。
- 断熱材同士の目地・ジョイント部分に特殊樹脂を注入し、隙間からの侵入を防ぐ。
- 玄関や土間コンクリートとの接合部にも特殊樹脂で防蟻バリアを形成する。
- 配管周りなどの貫通部も同様に防蟻処理を行い、侵入口を封鎖する。
上記工程により、外断熱材内部にシロアリの蟻道が形成される余地を物理的に封じることが目的です。これにより床下のみならず土台や柱など構造材への薬剤散布は不要となる設計が可能です。
なお、工法のイメージ画像や詳細は株式会社JSPのホームページに掲載されています(同社の製品情報や施工イメージを参照)。マツミハウジングの導入実績からは、長期的な耐久性および防蟻効果の有効性が示唆されています。
シロアリの発生時期と注意点、会社情報
シロアリの羽蟻は地域や種によりますが、関東地域では4月から5月上旬にかけて発生することが知られています。庭や家の周囲、あるいは室内から羽蟻が飛び出す場合、その直下に巣が存在する可能性が高いことに留意が必要です。
代表的な例としてヤマトシロアリの羽蟻の発生が挙げられます。また、アメリカカンザイシロアリの糞など、種類によって被害の形状や進行が異なります。既に食害を受けている場合は補修・対策が困難になるケースもあるため、初期発見と適切な対処が重要です。
マツミハウジング株式会社の連絡先と拠点
- 会社名
- マツミハウジング株式会社
- 代表取締役社長
- 松井祐三
- プレス発表日時
- 2026年4月5日 06時58分
- ウェブサイト
- https://www.matsumi.com
東京店・住み心地体感ハウスの所在地および連絡先は以下の通りです。所在地と電話・FAX番号を明記します。
- 【東京店・住み心地体感ハウス】〒187-0011 東京都小平市鈴木町 2-221-3 TEL 042-467-4123 FAX 042-467-4125
- 【横浜店・住み心地体感ハウス】〒226-0018 神奈川県横浜市緑区長津田みなみ台1-36-17 TEL 045-989-4121 FAX 045-989-4122
要点の整理と本記事のまとめ
ここまでの記事で触れたポイントを表にまとめて整理します。ミラポリカMP工法は、ミラポリカフォームというポリカーボネート系断熱材と特殊樹脂による目地封鎖を組み合わせた物理的防蟻工法で、薬剤散布を前提としない点が最大の特徴です。
以下の表は、本工法の基本情報と実績、問い合わせ先などを一覧化したものです。導入検討や比較検討の際に参照しやすい形で整理しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 製品名/工法名 | ミラポリカフォーム(断熱材)/ミラポリカMP工法(物理的防蟻工法〈特許取得〉) |
| 開発・供給 | 断熱材:株式会社JSP、工法:マツミハウジング株式会社(特許取得) |
| 学術的検証 | 京都大学 生存圏研究所によるシロアリ食害不検出の実験で確認 |
| 採用開始 | 2008年より施工開始 |
| 施工実績 | 約300棟を超える新築住宅に施工(発表時点) |
| 防蟻措置の特徴 | 断熱材の目地・ジョイント、玄関土間や配管周りを特殊樹脂で封鎖。以後、薬剤散布は不要とする設計 |
| 通常の薬剤処理 | 従来は5年に1回程度の薬剤散布が一般的(継続的な処理が必要) |
| 発表元 | マツミハウジング株式会社(代表:松井祐三) 2026年4月5日 06:58 |
| 問い合わせ・拠点 | 東京店:東京都小平市鈴木町 2-221-3(TEL 042-467-4123)/横浜店:神奈川県横浜市緑区長津田みなみ台1-36-17(TEL 045-989-4121) |
| 関連リンク | https://www.matsumi.com/sotodannetsu.html |
ミラポリカMP工法は、外断熱のメリットを活かしつつシロアリ対策を薬剤に頼らない形で実現する試みです。京都大学の検証データや実際の施工実績を踏まえると、環境負荷の低減や住まいの長期耐久性確保を重視する選択肢として有力な一案であることが整理できます。