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中四国・播磨HeReNet、NMR装置のヘリウム回収を開始

ヘリウム回収フェーズ1

開催日:3月23日

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ヘリウム回収フェーズ1
何が始まったの?
岡山大学が推進する「中四国・播磨HeReNet」で、NMR装置の蒸発分ヘリウムを回収するフェーズ1が開始。香川大と惑星物質研究所で実作業が行われ、合計6機関で回収が始まっています。
回収はどうやって行うの?
回収用の圧縮機と1m³ガスバッグをNMRに接続し蒸発分ヘリウムを移送。満タン後に圧縮してガスボンベへ移し、保管・再供給に回します。

中四国・播磨HeReNetで始まったNMR装置からのヘリウム回収(フェーズ1)

国立大学法人岡山大学は、地域中核・特色ある研究大学の取り組みとして推進している「中四国・播磨ヘリウムリサイクル事業ネットワーク(通称:中四国・播磨HeReNet)」において、フェーズ1のヘリウムガス回収を開始したことを発表しました。本件は岡山大学のタスクフォースによるもので、プレスリリースは2026年5月3日 13時50分に公開されています。

回収活動は2026年3月23・24日に香川大学(三木町農学部キャンパス)を訪問し、さらに3月27日に岡山大学高等先鋭研究院の一組織である惑星物質研究所(鳥取県東伯郡三朝町)を訪れ、それぞれの機関に設置された核磁気共鳴装置(NMR装置)からヘリウムガスの回収を実施するかたちで進められました。

【岡山大学】香川大学と岡山大学惑星物質研究所において地域中核・特色ある研究大学の取り組み「中四国・播磨HeReNet」の回収(フェーズ1)を開始 画像 2

参加機関と現地での対応人員

現地での立会いや技術支援には岡山大学側と受け入れ機関の双方から複数の担当者が参加しています。関係者の役職と氏名は以下の通りです。

  • 岡山大学(タスクフォース・現地支援):畑中耕治(副タスクフォース長・機関連携部門長/主任URA)、石井誠(総合技術部課長)、浦上久幸(総合技術部 技術専門員)、廣田聡(同技術専門職員)、安藤晴菜(同技術職員)、山﨑秀顕(研究協力課専門員)、友定良太(事務職員)、彭子澴(研究・イノベーション共創機構コーディネーター)
  • 香川大学(受入):佐藤正資(農学部教授)、寺岡美沙(技術専門職員)
  • 岡山大学 惑星物質研究所(受入):薛献宇(教授)、曽根伸介(主査)、越智奨太(主任)

これらの連携の下、香川大学および惑星物質研究所でのNMR装置からのヘリウム回収が開始され、HeReNetのフェーズ1は想定していたスケジュールよりも大幅に前倒しで進捗しています。

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回収に用いた機器・手順と実務の流れ

岡山大学は事前に回収用の機材を配送し、現地で接続と試運転を行いました。納品された機材は、回収用圧縮機が1台、ヘリウムガス回収用ガスバッグ(容量1m3)が10個です。これらを使用してNMR装置の蒸発分ヘリウムを回収する工程が実施されました。

具体的な手順は以下の通りです。接続作業からガスの圧縮回収までを段階的に行います。

  1. NMR装置とガスバッグを専用ホースで接続する。
  2. 回収用圧縮機の試運転を行い、システムの動作確認をする。
  3. NMR装置からガスバッグへヘリウムガスを移送し、ガスバッグを満たす。
  4. ガスバッグが満タンになった段階で、作業員が回収用圧縮機を用いてガスバッグからガスボンベへ圧縮回収する。
  5. 回収ボンベは保管・供給用に管理し、再利用や供給ネットワークに組み込む。
機器/資材 数量 備考
回収用圧縮機 1台 NMRからのヘリウム回収用
ヘリウムガス回収用ガスバッグ 10個(1m3 ガス一時貯留用

この一連の作業により、NMR装置から放出されるヘリウムの蒸発分を捉えて再利用可能な形で回収することが可能になります。回収したヘリウムはガスボンベに圧縮され、地域内や参画機関への供給に備えられます。

現時点で中四国・播磨HeReNetにおいてヘリウム回収を開始した機関は合計6機関となっています。内訳は次の通りです:鳥取大学、徳島大学、米子工業高等専門学校、岡山理科大学、香川大学、岡山大学惑星物質研究所。

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関係者の発言とプロジェクトの意義

香川大学の佐藤正資教授は、地方大学における大型装置の維持費負担と液体ヘリウム価格高騰の深刻さを指摘し、本事業が地方大学の財政負担軽減に寄与することを期待していると述べています。佐藤氏は広域的なヘリウムリサイクルの取り組みが世界的にも稀である点にも触れています。

一方、岡山大学惑星物質研究所の薛献宇教授は、ヘリウムが地球上で限られた資源であり、かつ100%海外依存であることを踏まえ、蒸発分を再利用する意義を強調しました。薛教授は、今回の回収がNMR装置の安定維持につながることを期待する旨を述べています。

主な関係者のコメント
佐藤正資(香川大学):「大型機器の維持費の大部分を学部教員の受益者負担で賄っている我々のような地方大学にとって、液体ヘリウム価格の高騰は深刻な問題である。本事業の成功が財政的負担の軽減につながることを期待している。」
薛献宇(岡山大学 惑星物質研究所):「ヘリウムは希少資源であり、100%輸入に頼る現状で装置からの蒸発分を再利用しないのはもったいない。今回の取り組みによりNMRの安定的維持が実現されることを期待している。」

岡山大学は、HeReNetに加え、使用済み設備から液体ヘリウムを回収する「HeliGet」、ヘリウム関連の人材育成プログラム「HeliSET」を組み合わせた「“He3”プロジェクト」を推進しています。これらは研究基盤の強化に加え、経済安全保障の観点からも重要な位置付けとなります。ヘリウムが100%海外依存である現状を踏まえ、供給安定化と次世代ユーザー育成が本プロジェクトの主要な目的です。

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関連情報、問い合わせ先、資料の所在

本件の詳細や参照可能な資料は岡山大学および参画機関のウェブサイトで随時公開されています。関連する参考リンクや過去の取り組みの紹介も含め、プロジェクトの全体像を追うことができます。

以下にプレスリリースが示す主要な参照リンクと問い合わせ先を列挙します。問い合わせ用のメールアドレスは公開情報の形式に合わせて表記しています。

項目 情報
プレスリリース公開日 2026年5月3日(13:50)
発表機関 国立大学法人 岡山大学(研究機器の共用の体制・整備等の強化促進に関するタスクフォース)
参照URL(岡山大学) https://www.okayama-u.ac.jp/tp/news/news_id15233.html
主な参照リンク
香川大学: https://www.kagawa-u.ac.jp/
岡山大学 惑星物質研究所: https://www.misasa.okayama-u.ac.jp/
岡山大学 研究・イノベーション共創機構: https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/
岡山大学 総合技術部: https://techall.okayama-u.ac.jp/
岡山大学 コアファシリティポータルサイト(CFPOU): https://corefacility-potal.fsp.okayama-u.ac.jp/
SXプラットフォーム: https://sxplatform.jp/
岡山大学メディア「OTD」(アプリ): https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000072793.html
岡山大学メディア「OTD」(ウェブ): https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000215.000072793.html

問い合わせ先(タスクフォース・機関連携部門):

住所
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学 津島キャンパス
TEL
086-251-8705
E-mail
herenetoffice@adm.okayama-u.ac.jp
関連ページ
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/news/news_id15233.html

その他の問い合わせ先(岡山大学病院/産学連携等)や研究機器共用に関する連絡先、スタートアップ関連の窓口などもプレスリリースに記載されています。掲載されている各窓口のメールアドレスは公開情報の通りに示されています。

要点 詳細
回収対象装置 核磁気共鳴装置(NMR装置)
実施期間(現地回収日) 香川大学訪問:2026年3月23・24日、惑星物質研究所訪問:2026年3月27日
納品機材 回収用圧縮機:1台、ガスバッグ(1m3):10個
参画機関(フェーズ1で回収開始) 鳥取大学、徳島大学、米子工業高等専門学校、岡山理科大学、香川大学、岡山大学 惑星物質研究所
関連プロジェクト名 HeReNet、HeliGet、HeliSET(総称:“He3”プロジェクト)

この記事では、公開されたプレスリリースの内容を基に、回収実施の日時、参加者、使用機材、作業手順、関係者の発言、関連プロジェクト及び問い合わせ先等を網羅的に整理して紹介しました。プロジェクトはヘリウムの再利用と供給安定化、研究基盤の強化、そして人材育成を同時に目指すものであり、今回のフェーズ1開始はその一歩を示すものです。