グランスノー奥伊吹、2027年12月開業予定のゲレンデ直結ホテル
ベストカレンダー編集部
2026年5月20日 20:43
ゲレンデ内ホテル建設
開催日:12月1日
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グランスノー奥伊吹が示す「日帰り」から「滞在型」への転換と事業目的
滋賀県米原市の関西最大級スキー場、グランスノー奥伊吹にて、ゲレンデ内に新たな宿泊施設を建設する計画が発表された。事業費は総額24億2000万円で、従来の「日帰り型」中心の運営から「滞在型」へ転換し、宿泊型総合リゾートとして地域の観光消費を高めることを目的としている。
発表資料によれば、本事業は混雑の緩和、来場者の平準化、顧客単価の向上、地域経済の活性化を主要な狙いとしている。地域では宿泊施設の不足が指摘されており、これまで日帰りで終わっていた来訪者を複数日滞在へと誘導することで、関西・中京圏の都市観光と雪体験を組み合わせた新たな観光ルートを創出することが期待される。
投資背景とターゲット
今回のホテル建設は、1970年からのスキー場運営を基盤に、旅館甲子園グランプリ受賞のグランピング等を運営してきた奥伊吹観光株式会社の宿泊事業の知見を活かすものだ。インバウンドも重要なターゲットとして想定され、都市観光と雪体験を組み合わせたコンテンツ提供により、平日の需要喚起や来場者分散を図る。
発表では、具体的に「かまくらテラス」といった新コンテンツの創造を掲げ、国内外からの観光需要を取り込む計画である。冬季以外の季節はグランピングやキャンプ、旅館等と連携して年間を通じた滞在型観光の拠点化を目指すとしている。
新ホテルの基本仕様と運営計画
新設されるホテルはゲレンデベースに位置する6階建て、全54室、定員159名を収容する構成で、ホテル専用駐車場を完備する。現在のところホテル名は未定で、開業予定は2027年12月とされている。営業は主に冬季5か月、約150日間をメインに行う計画である。
建築施工はオオサワ株式会社、設計は株式会社湖北設計、昇降設備やエスカレーター類にはフジテック株式会社が関与する。構造は鉄骨造6階建ての準耐火建築物で、延床面積は4725平方メートル、総工事費は24億2000万円としている。
宿泊・施設運営の特徴
ホテルはゲレンデ直結型のスキーインスキーアウト設計を採用し、宿からスキー板を履いてすぐに滑り出せる環境を提供する。滞在中の利便性を高めるため、人を介さない自動チェックインシステムを導入する予定で、既に同社グループ内で導入実績のあるWEB予約発券機のイメージも示されている。
また宿泊者向け専用のリフト自動改札機を整備し、並ばないリフト乗車を実現する設備を導入する。プレス資料ではアジア初導入のSKI DATA社製の自動改札機の写真例も提示されている。
- 階数 6階建て
- 客室数 54室
- 定員 159名
- 営業期間 冬季150日間を主に運営
- 開業予定 2027年12月
- 延床面積 4725㎡
- 総工事費 24億2000万円
ゲレンデ全体の整備と利用者利便性向上の取り組み
本ホテル建設は単体の宿泊施設整備に留まらず、グランスノー奥伊吹全体での設備投資やサービス強化と連動している。スキー場側でも近年、人工造雪機や高速リフト、レンタル施設の大規模リニューアルなどを順次実施しており、総合的なリゾート機能の充実を図っている。
具体的な取り組みとして、昨年導入された人工造雪機(総額12億円をかけて8基新設)は1日525トンの造雪能力を持つ。加えて、世界のフジテック社製の最新式エスカレーター6基を新設し、駐車場からゲレンデまでの移動負担を軽減する設備も導入される。レンタルに関しては総額9億8000万円の大リニューアルで、スキー・スノーボード板やブーツ、ブランドウェアを含む日本最大級の5000セットが揃う。
ゲレンデの特色と付帯サービス
グランスノー奥伊吹はリフト9基・14コースを備え、近年は日本最速の高速リフトであるバラエティークワッドや、最大斜度46度のコース開放、モーグルバーン整備など上級者向けのコース整備にも取り組んでいる。一方で家族連れや初心者向けの設備も重視しており、日本最大級のキッズパークにはトンネル付き動く歩道が整備されている。
レストラン面では最新のフードパークピステをリニューアルし、世界と日本のグルメ約80種類をラインナップする。その他にも24時間ゲレンデ状況を配信するライブカメラ、女性専用トイレやパウダールームの整備、オリジナルのWEB予約システムなど利用者体験を高める施策が挙げられている。
- 造雪能力
- 人工造雪機により1日525トンの造雪を実施
- レンタル
- 5000セットを完備する日本最大級のレンタルハウス
- 移動支援
- フジテック製エスカレーター6基導入で駐車場からゲレンデまでの移動を快適化
奥伊吹グループの全体像と地域連携、その他の施策
奥伊吹グループは滋賀県米原市・長浜市を中心に観光・レジャー業を展開しており、グランスノー奥伊吹を含む複数の宿泊・アクティビティ施設を運営している。プレスリリース内では12施設を運営するとする記載と13施設展開の記載があり、四季を通じたリゾート事業の展開を進めている点が強調されている。
グループはグランピング施設や旅館の運営実績を有し、グループ内の既存施設としてグランエレメント、旅館三献の宿~木之本~、グリーンパーク山東 鴨池荘などを挙げている。これらのノウハウを新ホテル事業へと活かす計画である。
交通・集客・エネルギー面の取り組み
アクセス面では新幹線停車駅からの直行シャトルバス、関西・中京圏からのリフト券付き直行バスツアーの運行を計画しており、都市観光と雪体験の組み合わせによる広域観光ルートの確立を図る。イベント面ではレストランの食事無料やバス無料などユーザー体験を最大化する施策も実施している。
電力面では奥伊吹水力発電所を2カ所運転して使用電力を実質自給化する取り組みも行っており、環境負荷や運営コストの面でも自社での整備を進めている。スクール運営は年間1万2000人が受講する規模であり、地域のスポーツ振興や人材育成にも注力している。
主要データの整理と記事のまとめ
ここまで本文で触れた新ホテル建設および関連施策の主要事項を表で整理する。表は事業概要、設備・機能、主要スケジュール、運営会社情報を含む。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 事業費 | 24億2000万円 |
| 開業予定 | 2027年12月 |
| 所在地 | グランスノー奥伊吹(滋賀県米原市甲津原奥伊吹) |
| 建物規模 | 6階建て、延床面積4725㎡、鉄骨造(準耐火) |
| 客室数・定員 | 54室、定員159名 |
| 施工・設計 | 建築施工:オオサワ株式会社、建築設計:株式会社湖北設計、昇降設備等:フジテック株式会社 |
| 主要機能 | ゲレンデ直結のスキーインスキーアウト、かまくらテラス等の新コンテンツ、自動チェックインシステム、宿泊者専用リフト自動改札機 |
| 運営会社 | 奥伊吹観光株式会社(奥伊吹グループ) |
| 連絡先・URL | 電話 0749-59-0322 / https://www.okuibuki.co.jp/ |
| スキー場運営の主な追加施策 | 人工造雪機(1日525トン)、日本最大級キッズパーク、5000セットのレンタル、世界最先端エスカレーター設置、24時間ライブ配信等 |
本記事ではプレスリリースの全情報を整理して紹介した。新ホテルはゲレンデ直結の宿泊施設として、滞在型需要の取り込みと来場者の滞在満足度向上を目指す。加えて、グランスノー奥伊吹全体での設備投資と運営改善により、関西・中京圏からのアクセスを活かした広域観光ルートの形成や、インバウンドに向けた都市観光と雪体験の組み合わせが進められる予定である。