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2026年10月公開予定:Japan AI IndexでAI影響を可視化

Japan AI Index構築

開催日:10月1日

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Japan AI Index構築
Japan AI Indexって何なの?
東京大学・PKSHA・Anthropicが連携して、Claudeの匿名利用統計と国内の公的経済データを統合し、業界・職種・タスク単位でAIの影響を可視化する観測基盤(ダッシュボードと年次レポート)です。
いつ使えるようになるの?
初回のダッシュボードと年次レポートは2026年度秋の公開を目標にしており、概ね2026年秋(目安:10月頃)から報告・公開が始まる見込みです。

日本の産業・雇用の実態を「データ」で示す観測基盤の誕生

東京大学大学院工学系研究科 松尾・岩澤研究室(研究室主宰:松尾 豊 教授)、株式会社PKSHA Technology(本社:東京都文京区、代表取締役:上野山 勝也)、および米国Anthropic, PBCの三者は、生成AIが日本の雇用・産業・経済・教育に与える影響を継続的に観測・分析するための基盤として、「Japan AI Index」の構築に向けた協業を発表しました(※1)。本取り組みは、Claudeの利用実態に関する匿名化統計データと日本の公的経済データ、産業現場の知見を統合し、AI利活用の進展度合いや影響を業界・職種・タスク単位で可視化することを目的としています。

労働人口の減少が進む日本において、AIによる生産性向上は産業競争力維持の重要な要素です。しかし、AI利活用の進展やその影響を感覚ではなく事実に基づいて把握できる観測基盤は国内に十分存在しません。本プロジェクトは、学術的中立性、LLM開発企業の利用統計、産業実装企業の現場知見という三者の強みを掛け合わせる点で国内でも先進的な取り組みです。

東大松尾研・PKSHA・Anthropic、AIが雇用・産業・経済・教育に与える影響を可視化する「Japan AI Index」を構築へ 画像 2

背景:事実に基づく議論基盤の必要性

生成AIの普及は広範な産業・職種でのAI利活用を加速させています。政策・経営・教育の各領域で適切な判断を行うためには、AIが実際にどのように用いられているのか、どのタスクを代替・補完しているのか、雇用や賃金、GDPにどのような関連性があるのかを継続的に検証する必要があります。

政府も2025年にAI戦略本部および有識者会議の設置を予定し、「世界で最もAIを開発・活用しやすい国」を目指す方針を掲げています(出典:内閣府 人工知能基本計画)。しかし日本固有の産業構造や雇用慣行を踏まえた観測基盤は未整備であり、海外の知見を単純に適用するだけでは不十分です。

東大松尾研・PKSHA・Anthropic、AIが雇用・産業・経済・教育に与える影響を可視化する「Japan AI Index」を構築へ 画像 3

Japan AI Indexの構造と分析対象

Japan AI Indexは、LLM利用統計データ日本国内の経済・雇用・教育に関する公的統計データの二系統を統合する観測基盤です。松尾研究室が中立的な分析設計・実施を主導し、Anthropicが匿名化したClaudeの利用統計を提供し、PKSHAが産業界の現場知見と参画企業ネットワークを提供する形で進められます。

統合されるデータの具体的な項目は以下の通りです。

① LLM利用に関する統計データ
Anthropic Economic Indexを含む、匿名化され集計されたClaudeの利用統計。職業・タスクレベルでの利用状況や地域別シェアなど。
② 日本国内の経済活動・雇用・教育に関する公的データ
業界別生産性データ、Japan O*NET等の職業データ、就業者数データなど、GDP・雇用・賃金に関する公的統計。
東大松尾研・PKSHA・Anthropic、AIが雇用・産業・経済・教育に与える影響を可視化する「Japan AI Index」を構築へ 画像 4

分析で明らかにする主要項目

これらのデータを突き合わせることで、学術的手法に基づく継続的な分析を行い、以下の観点での可視化・検証を行います。

  • 日本の各産業領域におけるAI利活用の進展度合いの可視化
  • AIが担うタスクと人が担うタスクの役割分担の変化
  • AI活用度とGDP・雇用・賃金の関係性の検証(業種・職種別)
  • 職種別の生産性変化の検知
  • AI時代に求められる人材・スキル像への示唆

分析結果は東京大学が主体となってダッシュボードと年次レポートとして公開され、政策・産業・教育分野での議論や企業の意思決定、人材育成の設計に資する形で発信されます。

初期の知見とデータの特徴

Anthropicの公開するAnthropic Economic Index(2026年2月時点データ)から得られる示唆や、日本での応用に際して注目すべき点を整理します。これらの知見はJapan AI Indexでの分析設計に反映されます。

初期データのポイントとして、以下のような傾向が観測されています。

  1. 地域別では東京・大阪・神奈川などの大都市圏にClaudeの利用が集中しているという傾向があること(労働人口あたりのAI利用進展の可視化)。
  2. 職業カテゴリ別の国際比較では、最も導入が進む「コンピューター・数学」分野でも、日本のAI利用度は米国比で約40%にとどまると推定されること(Anthropic Economic Index 2026年2月時点データ)。

これらの初期示唆は、産業別・職種別の採用差や教育・スキルの需給ギャップを示す重要な指標となり得ます。日本固有の労働慣行や企業文化を考慮した詳細分析が必要です。

情報提供とプライバシーへの配慮

Anthropicが提供するClaudeの利用データは、ユーザーのプライバシーに配慮して匿名化・集計された統計データとして扱われます。松尾研究室は学術的中立性を担保し、PKSHAは産業実務の文脈からデータの実用性を高める役割を担います。

具体的な協業形態やデータ連携の詳細は、今後関係者間で議論のうえ最終決定されますが、プライバシーと透明性の確保を前提に分析設計が進められます。

参画機関の役割分担と公開スケジュール

本提携では各機関が明確に役割を分担し、研究・実装・普及の各側面を補完します。下表は各機関の主な役割を整理したものです。

機関 本提携における主な役割
東京大学 松尾・岩澤研究室 分析実施主体。観測基盤の設計、統計分析、ダッシュボード・年次レポートの発出。学術的立場からの中立性の担保。
Anthropic 研究支援のためのClaudeの無償提供、Claude利用に関する匿名化統計データの提供、Anthropic Economic Indexに関する知見共有。
PKSHA Technology 4,600社超の導入実績に基づく産業界の現場知見の接続。参画企業の拡大推進、社会での利用浸透のための企画運営。

公開スケジュールとしては、2026年度秋を目処に初回のレポートおよびダッシュボードを公開予定です。以降、対象の拡大や参画企業募集を進めつつ、年次レポートや四半期アップデート等で定期的に情報発信が行われます。

参画企業は、After AI時代における未来の経済・仕事・教育等について知見を持ち寄り議論・検討を行う企業群を想定しています(※4)。

各機関代表者のコメント(要旨)

松尾 豊 教授(東京大学大学院工学系研究科 松尾・岩澤研究室)は、現状では「AIが実際に何を変えているのか」を示せる基盤が日本にないことを指摘し、Claudeの利用統計と国内データの突合により政策・企業判断・人材育成のための信頼できるデータ基盤を整備する意義を述べています。

上野山 勝也 氏(PKSHA Technology 代表取締役)は、AIに関する議論が導入推進論と過度な不安の両極に振れがちである現状を踏まえ、客観的データに基づく理解の重要性と、日本固有の産業構造や働き方に根ざしたAIとの共生を議論する社会インフラ構築の必要性を述べています。

東條英俊 氏(Anthropic Japan 代表執行役員社長)は、Anthropicが米国で公開している匿名化データに基づくEconomic Indexの知見を日本に適用・深化させ、責任あるAI利活用に資する観測基盤構築に貢献する旨を述べています。

まとめ:Japan AI Indexの要点整理

以下の表は、本記事で取り上げたJapan AI Indexの主要な要点を整理したものです。情報は公開予定・参画予定の内容も含んでおり、2026年6月時点での仮称・計画を反映しています(※1)。

項目 内容
プロジェクト名(仮称) Japan AI Index(2026年6月時点 仮称)
目的 LLM利用統計と国内経済・雇用・教育の公的統計を統合し、AIの社会的インパクトを業界・職種・タスク単位で可視化・分析すること。
データソース ① Claudeの匿名化利用統計(Anthropic提供) ② 業界別生産性データ、Japan O*NET、就業者数などの公的統計
主な分析項目 AI利活用の進展度合い、タスク分担の変化、AI活用度とGDP/雇用/賃金の関係、職種別生産性変化、人材・スキル示唆
参画機関と役割 東京大学(分析設計・実施、ダッシュボード・レポート発出)/Anthropic(Claudeの無償提供・利用統計提供)/PKSHA(産業実装知見、参画企業拡大)
初回公開時期 2026年度秋(初回レポートおよびダッシュボード公開予定)
初期の示唆 地域集中(東京・大阪・神奈川等)、職種別では「コンピューター・数学」分野で日本は米国比約40%の利用度(Anthropic Economic Index 2026年2月時点)
問合せ pr@pkshatech.com(PKSHA Technology)

Japan AI Indexは、学術・技術・産業の視点を統合し、日本社会におけるAI利活用の現状を客観的に把握できる観測基盤を目指します。将来的には、政策立案や企業のAI投資判断、人材育成の基盤資料として活用されることが想定されています。関連情報は参画機関の公開するダッシュボードや年次レポートで随時公表される予定です。

各機関の詳細および関連リンクは以下のとおりです。

東京大学 松尾・岩澤研究室
URL:https://weblab.t.u-tokyo.ac.jp/
株式会社PKSHA Technology
所在地:東京都文京区本郷 2-35-10 本郷瀬川ビル 4F
代表者:代表取締役 上野山 勝也
URL:https://www.pkshatech.com/
Anthropic Economic Index
URL:https://www.anthropic.com/economic-index

(注)本記事の内容は発表資料に基づくものであり、具体的な協業形態や実施方法は関係者間の今後の議論により最終決定されます。