6月10日開幕 ヤマハが3拠点で試す次世代フルリモートライブ
ベストカレンダー編集部
2026年6月9日 15:33
次世代フルリモート実証
開催期間:6月10日〜6月12日
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東西3拠点を結ぶ実証:フル・リモートでつくる次世代ライブ制作
ヤマハ株式会社は、2026年6月10日(水)から6月12日(金)に幕張メッセで開催される「Interop Tokyo 2026」のShowNet内のMedia over IP特別企画に参画し、「次世代ライブ制作基盤の実証 ~東西に広がる3拠点で挑む、フル・リモートプロダクション~」を実施します。プレスリリースは2026年6月9日13時06分に公表されています。
本企画は、ヤマハ本社(静岡県浜松市)、ヤマハ横浜オフィス(神奈川県横浜市)、幕張メッセ(千葉県千葉市)の3拠点をネットワークで接続し、バーチャルキャラクターによる音楽ライブをフル・リモートで制作・配信する実証実験です。従来の2拠点間リモートプロダクションを拡張して3拠点間で運用し、ベストエフォート回線とIOWN® APN(All-Photonics Network)を組み合わせたハイブリッド構成での運用可能性を検証します。
- 発表主体
- ヤマハ株式会社
- 発表日時
- 2026年6月9日 13:06
- 実施期間(Interop Tokyo 2026)
- 2026年6月10日(水)~6月12日(金)
- 会場
- 幕張メッセ(ShowNetブース / ヤマハブース、ShowNetスタジオはホール4)
- 関連URL
- https://www.interop.jp/ / ヤマハ ニュースリリース
企画の目的と取り組みの意義
本企画の主眼は、放送業界で進展してきたMedia over IP(MoIP)技術を、急速に拡大しているライブエンターテインメント領域へ展開することにあります。ヤマハはエンタープライズ向けネットワーク機器の信頼性と、プロオーディオ・映像技術の制作ノウハウを組み合わせ、ライブ制作に適した次世代基盤の在り方を検証します。
具体的には、東西に分かれた3つの物理拠点をリアルタイムで結び、モーショントラッキング、映像、音声、照明データなど多様なメディアストリームを統合してリモートでミキシング・演出を行うことを目指します。ネットワーク特性が異なる区間(ベストエフォート回線とIOWN APN)を組み合わせるハイブリッド構成により、実運用を想定した堅牢性と柔軟性の両立を検証します。
- MoIPをライブエンタメへ応用:放送レベルのIP伝送技術をライブ制作に適用する方法を示す。
- 3拠点間フル・リモート:従来の2拠点型を超えた制作フローの実現性を評価する。
- 回線ハイブリッド運用の検証:ベストエフォート回線とIOWN APNを組み合わせた運用での耐性と品質を確認する。
拠点の役割、ネットワーク構成と使用機材
実証では各拠点に役割を分散し、相互にメディアストリームをリアルタイム伝送します。3拠点の役割を明確に分けることで、分散制作環境における負荷分散と運用上の課題点を浮き彫りにします。
以下に各拠点の役割と機能を示します。各章では具体的な機材や接続区間、通信方式についても詳述します。
- ヤマハ本社(静岡県浜松市)
- モーショントラッキング拠点。バーチャルキャラクターのモーションキャプチャーを実施。
- 幕張メッセ(千葉県千葉市)
- ライブ会場(メイン)。来場者の目の前でライブを実施。ShowNetブースとヤマハブースにステージを設置。
- ヤマハ横浜オフィス(神奈川県横浜市)
- FoH(Front of House)&ミキシング拠点。映像・音声・モーショントラッキング・照明データを集約し、リモートでミキシングを実施。
ネットワーク接続区間と利用回線
接続は区間ごとに異なる通信回線を利用し、ハイブリッド構成での運用を行います。各区間の回線特性を把握したうえで、伝送遅延やジッタ、パケットロスに対する実負荷での挙動を検証します。
接続区間と利用回線は以下の通りです。
| 接続区間 | 利用回線 |
|---|---|
| ヤマハ本社 ⇔ 幕張 | NUROアクセス(NURO Biz) |
| 幕張 ⇔ ヤマハ横浜オフィス | IOWN APN(All-Photonics Network) |
こうした構成により、ベストエフォート型の一般回線と超低遅延・低ジッタを実現するIOWN APNを組み合わせ、「回線特性を問わないリモートプロダクション」の実現可能性を検証します。
主な使用機材と技術パートナー
本実証ではヤマハのネットワーク機器に加え、放送・映像業界の先進的製品を組み合わせて運用します。各社の機材が担う役割を明確に配置することで、リアルタイム処理と伝送の両面を最適化します。
以下に参加企業と主な使用機材を列挙します。
- パナソニック コネクト株式会社:IT/IPライブ映像プラットフォーム「KAIROS」モジュール AT-KC200T
- 株式会社朋栄:IP/SDIゲートウェイ「FA-1616HB-12G」
- ソニーマーケティング株式会社:メディアエッジ・プロセッサー「NXL-ME80」
- 株式会社TRIBALCON.:リアルタイム3DCGによるバーチャルキャラクターライブシステム
- ヤマハ:スタンダードL3スイッチ「SWX3220-30TCs/30MC」、ギガアクセスVPNルーター「RTX3510」、デジタルミキシングコンソール「DM7 Compact(DM7C)」「DM3」、パワードスピーカー「DHR12」
- ヤマハ独自技術:汎用オーディオプロトコル「GPAP」(音声・映像・照明などのさまざまなデータをオーディオデータ(wavデータ)として記録・再生・編集する技術)
デモンストレーションスケジュールと出演
ShowNetブース内の「ShowNetスタジオ」(幕張メッセホール4)およびヤマハブースにてデモンストレーションを実施します。各回の公演は約20分を予定しています。
以下が実施スケジュールです。回数と時間を正確に記載しています。
| 開催日 | 開催時間(1公演=約20分) | 回数 |
|---|---|---|
| 6月10日(水) | 14:00〜 / 16:00〜 | 2回 |
| 6月11日(木) | 14:00〜 / 16:00〜 | 2回 |
| 6月12日(金) | 10:50〜 / 14:00〜 / 16:00〜 | 3回 |
出演にはバーチャルキャラクター「西郷・R・いろり」が決定しており、リモートプロダクション技術を活用した音楽ライブパフォーマンスを披露します。
各回はShowNetスタジオとヤマハブースのステージで実施され、モーショントラッキングはヤマハ本社、FoHミキシングはヤマハ横浜オフィスでリモートにより行われる構成です。これにより、複数拠点を跨いだ制作ワークフローの実運用性が検証されます。
協力体制と技術的特徴の整理
本企画はヤマハ単独の取り組みではなく、放送・映像・リアルタイムCGなど各領域の専門企業が協力して実施します。各社の技術を組み合わせることで、映像入力・変換・処理・配信までの一連の流れをIPベースで統合します。
技術的な特徴としては、以下の点が挙げられます。これらが今回の実証でどう機能するかを確認することで、次世代のライブ制作基盤の具体像を示すことを目指します。
- 多拠点間での低遅延・高品質なメディア伝送の実現性(NURO Biz と IOWN APN の組み合わせ)
- 放送向けMoIP技術のライブエンタメへの適用と運用性の検証
- リアルタイム3DCGを含むバーチャルキャラクターのモーショントラッキングと同期運用
- 各種データ(映像・音声・モーショントラッキング・照明)の統合管理とリモートミキシング
- GPAP を使ったメディアデータの保存・編集の手法検証
この記事の要点まとめ
以下の表は、本記事で取り上げた内容を項目別に整理したものです。企画の目的、実施拠点、ネットワーク構成、使用機材、実施スケジュール、出演者などを網羅しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 企画名 | 次世代ライブ制作基盤の実証 ~東西に広がる3拠点で挑む、フル・リモートプロダクション~ |
| 発表企業 | ヤマハ株式会社 |
| 発表日 | 2026年6月9日 13:06 |
| 開催期間 | 2026年6月10日~6月12日(Interop Tokyo 2026) |
| 会場 | 幕張メッセ(ShowNetブース / ヤマハブース、ShowNetスタジオはホール4) |
| 拠点構成 | ヤマハ本社(モーショントラッキング) / 幕張メッセ(ライブ会場) / ヤマハ横浜オフィス(FoH・ミキシング) |
| ネットワーク | ヤマハ本社⇔幕張:NUROアクセス(NURO Biz) / 幕張⇔横浜:IOWN APN(All-Photonics Network) |
| 使用機材(一部) | パナソニック AT-KC200T, 朋栄 FA-1616HB-12G, ソニーマーケ NXL-ME80, TRIBALCON. リアルタイム3DCG, ヤマハ SWX3220系, RTX3510, DM7C, DM3, DHR12, GPAP |
| 出演 | バーチャルキャラクター「西郷・R・いろり」 |
| デモ実施日時(主な回) | 6月10日 14:00/16:00、6月11日 14:00/16:00、6月12日 10:50/14:00/16:00(各回約20分) |
| 関連情報 | Interop Tokyo 公式サイト / ヤマハ ニュースリリース |
本実証は、放送分野で確立されてきたMoIP技術と、ライブエンターテインメントに求められる運用性・耐障害性を組み合わせる試みです。複数の拠点と多様な回線条件下での検証結果は、ライブ制作のワークフロー設計やネットワーク設計において具体的な示唆を与えることが期待されます。発表時点の情報に基づいて記載しており、実施後の評価や仕様変更がある場合は各社の公式発表を参照してください。