6/27開催 シンポジウムで考える不登校と支援のズレ
ベストカレンダー編集部
2026年6月14日 11:50
それ、あなたのせいじゃない。
開催日:6月27日
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不登校の現状──数字が示す“届いていない支援”
2024年度の不登校児童生徒数は353,970人にのぼり、12年連続で増加、過去最多を更新しました。発表された統計からは、単に数が増えているという事実だけでなく、支援の網が多くの子どもに届いていない構造的な課題が浮かび上がります。
具体的には、不登校の約4割にあたる136,000人がどの支援機関にもつながっていないという状況が示されています。さらに、90日以上欠席かつ支援ゼロの「完全孤立」状態にある子どもは約67,000人であり、これは不登校の子ども5人に1人に相当します(文部科学省「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」2024年度)。
このような統計を前にして、特定非営利活動法人アソビノマド代表理事の鰐渕遊太は、現場で観測される実態と制度・支援のギャップを鋭く指摘しています。本稿は、鰐渕による分析と著書シリーズ『アンペアの足りない世界』第3弾の刊行情報、関連する事例と取材可能な情報を整理して伝えます。
善意はなぜ届かないのか──鰐渕遊太が示す4つのズレ
鰐渕遊太は、支援が届かない理由を単なる資源不足や個別の意思の問題には求めません。むしろ、善意が連鎖的に「ズレ」を生じさせる構造が存在すると分析します。悪意はないが、結果として子どもを追い詰めてしまう——という指摘です。
ここでは、鰐渕が挙げる4つのズレを順に整理します。それぞれに現場のデータや実例を交えて説明します。
ズレ①:子どものニーズと運営の論理の食い違い
鰐渕は、子ども・親・運営の三者のニーズが同時に満たされる場づくりがほとんど存在しないと述べます。具体的には、子どものニーズに応えると親が離れ、親のニーズを優先すると子どもが来なくなるというジレンマが現場で常に生じているという観察を示しています。
このズレは、制度設計や運営方針の尺度が〈支援する側の都合〉に偏っている場合に顕在化します。子どもが安心して過ごせることと、親が安心できる説明責任を両立させる設計が求められますが、現状はその設計が十分に整備されていません。
ズレ②:「せめてこれくらいは」が家庭を追い詰める
保護者側からの観点では、「せめてこれくらいは」という期待や言葉が、家庭を安心できない場所に変えてしまう現象が報告されています。NPO法人キーデザインの2024年調査では、不登校の保護者の約5人に1人が離職・休職しており、退職理由の70.1%が「子どものサポートのため」でした。
この数値は、子どもを支えようとする愛情や善意が、結果的に家族の生活基盤を揺るがし、家庭という最後の安全地帯を脆弱にしていることを示しています。言葉や期待のかけ方が、支援を遠ざけることがある点が問題提起されています。
ズレ③:経済格差が居場所への道を閉ざす
居場所の存在自体は増えてきたものの、必ずしも誰もがたどり着けるわけではありません。東京都教育委員会の2024年調査では、フリースクールの月額費用は平均約45,000円で、保護者の約6割が「家計への負担感がある」と回答しています。
結果として、居場所にたどり着けるかどうかが家庭の経済力や居住地に左右される状況が生まれ、不登校と経済的困窮が悪循環を作る懸念があります。不登校離職がさらに格差を広げるという指摘も、鰐渕が重視する論点です。
ズレ④:集団神話と安心の逆転
よくある前提に「集団で経験するから社会性が育つ」という考え方がありますが、鰐渕はこれを問い直します。社会性の発達は集団の規模ではなく、「この人といると安心だ」という感覚の積み重ねで育つとの見方を示します。
強制的に集団に入れることが最優先されると、安心が後回しになり、かえって距離が開いてしまう危険があると述べられます。「安心が先、集団はその後」という順序の再確認が提言されています。
『アンペアの足りない世界』シリーズ第3弾の位置づけと刊行情報
鰐渕遊太による『アンペアの足りない世界』は、「心のブレーカーが落ちる」というメタファーで不登校や関係性の問題を読み解くシリーズです。第1弾・第2弾で示された視点を受けて、第3弾は「ボタンの掛け違いを科学する」という副題で刊行されました。
刊行の流れと主要評価は以下の通りです。
- 第1弾:アンペアの足りない世界で生きている子どもたち — 2026年1月23日発売、Amazon書籍部門1位獲得
- 第2弾:アンペアの足りない世界で生きてきた元子どもたち — 2026年3月20日発売
- 第3弾:アンペアの足りない世界 ―ボタンの掛け違いを科学する― — 2026年6月1日発売
第3弾は、学校・家庭・大人の関わり方により距離が生まれてしまった人たちに向けて書かれ、安心を優先する関わり方の再確認を促す内容です。精神科医さわ(河合佐和)や発達障害研究の本田秀夫(信州大学教授)からの推薦の声もあり、さわは「子育てはこれに尽きる!…すべての親に知っておいてほしいことが書かれている一冊です」と、また本田は子どもに関わる大人への必読性を指摘しています。
これらの書籍はAmazon Kindleで配信されており、1冊から順番に、あるいはシリーズを通して読むことが可能です。関連リンクとして著者のAmazonストアページが公開されています:
著者のAmazonストア。
著者プロフィール、活動体制、連絡先と関連イベント
著者の鰐渕遊太(わにぶち ゆうた)は、公認心理師・特別支援教育士 S.E.N.S。公立小学校の教壇に10年立ち、不登校特例校・通常学級・特別支援学級のいずれの現場も経験してきました。現在は特定非営利活動法人アソビノマド代表理事、株式会社TONALINO代表取締役、東京造形大学非常勤講師などを兼務しています。
現場での活動は具体的です。東京都内5拠点で約180名の子どもたちの居場所を運営し、宝仙学園・明星学園・玉川学園等の教育相談スーパーバイザーや多摩市教育センター特別支援教育マネジメントチームの公認心理師として行政と協働しています。さらに、月に約400人の親子を診察し、YouTubeチャンネル登録者は13万人を超えます。
取材・執筆・講演の問い合わせは以下の連絡先で受け付けています。取扱テーマは「学校現場」「サードプレイス(子ども第三の居場所)」「療育」「心理」「行政」「大学」など多岐にわたります。
- 配信元
- 特定非営利活動法人アソビノマド
- 担当
- 鰐渕 遊太
- info@minanoha.com
- Webサイト
- https://www.minanoha.com
- 法人ページ(PR TIMES)
- https://prtimes.jp/main/html/searchrlp/company_id/184960
- @asobi.nomad_wanisan36
- X(旧Twitter)
- @asobi_nomad36
また、関連イベントとして2026年6月27日(土)にシンポジウム「それ、あなたのせいじゃない。」が開催されます。登壇者は本田秀夫・精神科医さわ(河合佐和)・森村美和子・鰐渕遊太の4名で、Peatixのイベントページが公開されています:
https://ibasyo-shien-0627.peatix.com/
記事の要点を整理した表
以下の表に、本記事で扱った主要事項を整理しました。数字・日付・連絡先・関連リンクを一目で確認できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| プレス配信元 | 特定非営利活動法人アソビノマド(配信日:2026年6月14日 09時00分) |
| シリーズ第3弾発売日 | 2026年6月1日(『アンペアの足りない世界 ―ボタンの掛け違いを科学する―』) |
| 主要統計 | 不登校児童生徒数:353,970人/支援につながっていない:約136,000人/90日以上欠席かつ支援ゼロ:約67,000人 |
| 保護者の労働状況 | 不登校の保護者の約5人に1人が離職・休職。退職理由の70.1%が「子どものサポートのため」(NPO法人キーデザイン、2024年調査) |
| 居場所の費用負担 | フリースクール平均月額:約45,000円/保護者の約6割が家計負担を感じる(東京都教育委員会、2024年調査) |
| 著者情報 | 鰐渕遊太(公認心理師、特別支援教育士)/東京都内5拠点で約180名の居場所運営/月約400組の親子診察/YouTube登録者13万人超 |
| 推薦 | 本田秀夫(信州大学教授)、精神科医さわ(河合佐和) |
| 関連イベント | シンポジウム「それ、あなたのせいじゃない。」 2026年6月27日(土)/登壇:本田秀夫・精神科医さわ・森村美和子・鰐渕遊太(Peatixページあり) |
| 問い合わせ | Email:info@minanoha.com/Web:https://www.minanoha.com |
| 販売・リンク | Amazon Kindle配信中/著者ストア:Amazon 著者ページ |
本稿では、不登校の増加という統計的事実と、現場で観測される「善意のズレ」を併せて整理しました。数値・事実・著者の分析・書籍とイベント情報をまとめて示すことで、今の支援の到達しにくさと、その背景にある構造的要因を明確にしています。
本プレスリリースは特定非営利活動法人アソビノマドが配信した情報に基づいています。ご紹介した連絡先やリンク先にて、取材・執筆・講演に関する問い合わせが可能です。