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ロレアルの「ビューティーオデッセイ」AIで描く美の未来

ビューティーオデッセイ発表

開催期間:6月17日〜6月20日

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ビューティーオデッセイ発表
今回ロレアルは何を発表したの?
VivaTechで「ビューティーオデッセイ」を掲げ、KALLISTÉインスタレーションや生成AIプラットフォームCreAItech、ヘアのデジタルツインやロンジェビティAIなど、AIとデータを軸にした一連のビューティーテクノロジーを発表した。
これって一般向けにいつ買えるの?
技術の多くはプラットフォームや研究段階だが、K-SPAは既に9,000サロンで導入済み。消費者向けの具体例としては、ランコムのLEDフェイスマスクが2027年に世界発売予定となっている。

ビバ・テクノロジー10周年で提示された「美の旅路」—ロレアルの戦略と発表日時

日本ロレアル株式会社は2026年6月19日09時00分付の発表で、欧州最大のテクノロジーイベント「ビバ・テクノロジー(VivaTech)」における出展内容を公表した。ロレアルグループは現地時間6月11日に、同イベントが6月17日から20日までパリで開催されることを受け、テクノロジー、データ、AIを活用して美の未来を「プログラミング」する一連のイノベーションを披露すると明らかにしている。

発表は「ビューティーオデッセイ(美の旅路)」をテーマとし、来場者はギリシャ語で「最も美しい」を意味するΚαλλίστη(KALLISTÉ/カリステ)と名づけられたインスタレーションで出迎えられる。KALLISTÉは人間の芸術性とAIイメージングを融合させた視覚ガイドとして、来場者をロレアルのビューティーテックイノベーションへ導くことを狙っている。

今回の発表は、1世紀以上にわたりビューティーサイエンスを牽引してきたロレアルの知見を、現代のテクノロジーと統合する試みであり、企業側からはチーフ・デジタル&マーケティング・オフィサーのアスミタ・ドゥベイ氏と、副CEO兼リサーチ&イノベーション テクノロジー責任者のバーバラ・ラヴェルノ氏のコメントが付されている。

AIが変える生活者とマーケターのジャーニー:知識基盤からコンテンツ生成まで

ロレアルは消費者とブランドが出会う体験を根本から再設計している。発表の中心には、AIを通じて消費者との感情的なつながりを深めつつ、科学的専門知識を信頼ある情報源として提供するという方針がある。

アスミタ・ドゥベイ氏は、LLM(大規模言語モデル)が美の発見の新たな入り口になりつつあると指摘し、AIを介して消費者とマーケター、人間とエージェント双方のためにコンシューマージャーニーを再構築していると述べている。

ビューティー・ナレッジ・グラフと接続プラットフォーム

ロレアルのビューティー・ナレッジ・グラフは、116年間の専門知識を元に構築され、消費者が利用する既存のプラットフォームへ情報を供給する。具体的には、WhatsApp上の「ビューティージーニアス」、AIケアエージェント、Noliのマルチブランド推奨などが挙げられている。

これらの接続により、人間の理解と科学的インテリジェンスをAIが補完する形で、精度の高いレコメンデーションやケア提案が可能になる。

CreAItech:生成AIによるブランド資産の大量生産

社内の生成AIプラットフォームCreAItech(クリエイテック)は、Google、Adobe、Seedanceのモデルを搭載し、ブランドアセットを大規模に生成する。マーケターはこのツールを通じてブランドへの愛着を構築するコンテンツを効率的に作成できる。

CreAItechには責任あるコンテンツ作成を支援する機能として、CO₂排出量推計を内蔵している点が明記されている。これによりコンテンツ制作の環境負荷評価が可能になる。

文化とテクノロジーが交差するブランド体験:ビューティーテイメントとロレアリスター

ロレアルはブランドが文化の中心に現れる瞬間を捉える「ビューティーテイメント」を提唱する。コンテンツや文化的出来事に自然にブランドが介在することで、消費者の関心と接点を拡張するアプローチだ。

発表では映画やポップアイコンとのコラボレーション事例が示され、たとえば映画『プラダを着た悪魔2』に登場するロレアル パリや、マイリー・サイラスによるメイベリン・ニューヨークのジングル再解釈などが挙げられている。

ロレアリスター:クリエイター育成の長期戦略

ロレアルは世界中で50万人ものクリエイターと提携しており、ロレアリスターズプラットフォームはマスタークラスや独占体験を通じてクリエイターの長期的育成に投資する仕組みである。

このプラットフォームは、クリエイターとの長期的なパートナーシップを構築することを目的に設計されており、単発のキャンペーンではなく継続的な関係性を重視する。

髪と肌それぞれに向けたテクノロジーの詳細

ロレアルは髪と肌の領域で、それぞれ専用の先端技術を発表した。髪領域では「解読(デコーディング)」を通じた3Dモデリングや診断デバイス、肌領域では老化生物学に基づく予防志向のソリューションが中心である。

以下に髪と肌の主要イノベーションを具体的に整理する。

髪に宿るテクノロジー:ヘアデジタルツインとサロンソリューション

ヘアデジタルツインは、ロレアルのユニバーサルヘア分類モデルと世界最大のヘアサイエンスデータベースに基づく3D仮想繊維モデルである。分子スクリーニングを3倍高速化し、あらゆる髪質にわたる性能を予測することで、インクルーシブで高性能な製品開発を加速する。

また、K-SPA(ケラスターゼ)はAI搭載診断カメラ「K-SCAN」を起点に、マルチテックデバイス「K-STATION」で個別のターゲットトリートメントを提供するサロン向けソリューションで、すでに9,000のサロンで活用されている。

さらに、特許取得済みの近赤外線技術を用いたライトストレート™ + マルチスタイラーは、熱エネルギーに頼らず内部の水素結合を再形成することで低温・低ダメージでのスタイリングを実現する製品である。

肌に宿る長寿科学:生物学的年齢と予防を中心に

肌領域では、研究開発とテクノロジーの融合によりスキンケアを「修復」から「予防」へと転換する取り組みが紹介された。ロレアルはオレゴン大学との共同研究による3Dプリンティング(メルトエレクトロライティング)技術を用いた生体組織モデルを活用し、化粧品成分が実使用前に皮膚構造に与える影響を評価する。

ロンジェビティAIクラウド™は260以上のバイオマーカーを分析し、生物学的な皮膚の健康マップを作成することで、物理的試験の前段階で成分効果を正確に予測する仕組みである。これに加え、医療グレードの高解像度3Dイメージング技術により、コラーゲン構造や細胞老化を非侵襲的に可視化することが可能になる。

さらに、フランスのスタートアップMicrophytとの協業により、微細藻類の適応生物学を活用した次世代の長寿活性成分(スキンバイオテックアクティブ)を開発している。

製品化事例としては、ランコムの「セルバイオプリント x アプソリュ ロンジェビティ MD x LED フェイスマスク」による完全な長寿ルーティンが示されている。セルバイオプリントで肌の生物学的年齢を分析し、最適なソリューションを特定した上でアプソリュ ロンジェビティ MDとLEDフェイスマスクでルーティンを完成させる。LEDマスクは2mm厚の透明素材で高いフィット感を持ち、顔用と目元用を用意、iSMART Developmentsと共同開発され、2027年に全世界で販売される予定である。

発表の要点を表で整理

以下の

は、本記事で取り上げたロレアルの発表内容を分かりやすく整理したものである。各項目は技術や製品名、適用領域、特徴や導入時期などを網羅している。

項目 内容・詳細 特徴・備考
発表主体・日時 日本ロレアル株式会社、2026年6月19日09:00発表(VivaTech参加は6/17–6/20、発表は6/11付の告知あり) ビバ・テクノロジー10周年にあわせた出展
テーマ ビューティーオデッセイ(KALLISTÉインスタレーション) 人間の芸術性とAIイメージングの融合
消費者ジャーニー(AI) ビューティー・ナレッジ・グラフ、WhatsAppビューティージーニアス、AIケアエージェント、Noli 116年分の専門知識をプラットフォームへ連携
生成AIプラットフォーム CreAItech(Google/Adobe/Seedanceモデル搭載、CO₂推計機能搭載) ブランド資産の大規模生成と環境評価
文化×テクノロジー ビューティーテイメント、ロレアリスター(50万人のクリエイター育成) 映画やポップアイコンとの事例を提示
ヘア技術 ヘアデジタルツイン(3D仮想繊維、スクリーニング3倍)、K-SPA(K-SCAN、K-STATION)、ライトストレート™+マルチスタイラー インクルーシブな製品開発とサロン導入(9,000店)
スキンケア/長寿科学 ヒト皮膚バイオエンジニアリング(オレゴン大)、ロンジェビティAIクラウド(260+バイオマーカー)、高解像度3Dイメージング、Microphyt協業、ランコムのLEDマスク(2027年発売) 修復から予防へ。LEDマスクは2mm厚、顔用/目元用、iSMARTと共同開発
補足資料 VivaTech 2026 プレスキット&ビジュアル ダウンロード可能

以上がロレアルによるビバ・テクノロジー2026での主な発表内容の整理である。発表資料やプレスキットにはさらに詳細な技術説明やビジュアルが含まれており、関心のある関係者は提供されたリンクから確認できる。