AsgardPro COOL、10月発売 熱中現場を守る空調防護服
ベストカレンダー編集部
2026年8月12日 15:42
AsgardPro COOL発売
開催日:10月1日
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猛暑下で防護と冷却を両立するという現場の必然性
日建リース工業株式会社は、2026年8月12日14時00分に、使い切り型の全身防護服で防護性能と冷却機能を一体化した空調防護服「AsgardPro COOL(アスガードプロ クール)」を2026年10月に発売すると発表しました。本社は東京都千代田区で、代表取締役社長は金子弘氏です。発表資料では、猛暑であっても防護服を脱げない現場の安全と作業継続という二律背反を解決する製品として位置づけられています。
猛暑の現場では、防護服を密閉すれば安全性は上がる一方で、服の内部に熱がこもり、体感温度が50℃を超えることがあると指摘されています。これに伴い熱中症リスクや集中力・判断力の低下が生じ、重大事故につながる可能性が高まります。作業者の安全と工期の両立という課題に対して、同社は冷却ユニットと2つの特許技術を組み合わせたソリューションを提示しています。
AsgardPro COOL のコア技術と構造—「守る」と「涼しい」を同時に実現
同製品は「外気を冷やし、きれいにして、服の内側へ送り込み、逆流を防ぐ」という流れを一体化して実現しています。コアとなるのは、腰部の冷却吸気ユニット、背面の空気通路、そして逆流を防ぐ特殊排気システムの三要素です。これらは2つの特許技術を含む独自構造として設計されています。
また、製品は使い切り型の全身防護服として、電動ファン、ペルチェ素子による冷却、HEPAフィルター、衣服内陽圧構造、特殊排気システムの全構成を標準仕様で一体化している点で、同社の調査によると世界初の製品であると説明しています(2026年7月31日時点、同社調べ)。調査対象は国内外の主要な防護服・空調ウェア・PAPRメーカーの公開情報です。
腰の「冷やす吸気ユニット」—電動ファン+ペルチェ素子+HEPA
腰部に配置された吸気ユニットは電動ファンとペルチェ素子を組み合わせ、外気を冷却プレートで冷やした上で取り込みます。ペルチェ素子の採用により、冷却プレートは最大で環境温度との差として表面温度を-40℃まで得られる仕様が想定されています(環境温度40℃時の対比、メーカー仕様による)。
同ユニットにはHEPAフィルターを組み合わせ、0.3μmの粒子に対して99.97%の捕集効率を確保します。これにより、汚染物質を防ぎつつ冷却した外気を衣服内へ供給することが狙いです。ユニットは腰に装着することで作業中の動作に配慮した配置とされています。
背中の「空気の通り道」—特許技術による背面パッドと内気循環
高所作業時にハーネスを着用すると、ベルトにより防護服が背中に密着して空気の流れが妨げられる点に対処するため、背面に軽量の樹脂パッドを設けて服と背中の間にすき間を形成します。これにより、腰部で冷却した空気が背中まで回り、全身へと循環します。
この背面パッドと内気循環の組合せは特許技術として位置づけられており、作業中の装着状態においても効果的に冷気を行き渡らせる工夫がなされています。ハーネス装着時の空気流遮断という現場の具体的な課題に対応する設計です。
逆流させない「完全密閉型 特殊排気システム」—特許技術を含む構造
服内に発生した熱気は排気口(逆止弁)から外へ排出されます。一般的なファン付きウェアではファンが停止すると排気口から外気が逆流することがありますが、AsgardPro COOL の排気口はファンが停止しても外気が入り込まない構造になっています。これにより、陽圧を保ちながら外部からの微粒子や有害物質の侵入を抑えます。
さらに、縫い目はシムテープで熱圧着しており、針穴からの微粒子侵入も抑制することで、防護性能を高めています。こうした排気と密閉に関する設計は、製品全体の陽圧構造と連携して動作します。
現場にもたらす効果、想定使用領域、性能規格と安全上の注意
日建リース工業は本製品が現場にもたらす効果として、作業時間の確保、防護性能の向上、熱中症リスクの軽減の三点を挙げています。体感温度低下により休憩や中断を減らし、有効な作業時間を確保しやすくなる点が主な導入メリットとされています。
ただし、同社は注意点として、「使用環境、外気温、湿度、作業内容、着用時間、個人差等により、冷却効果および導入効果は異なります。本製品のみで熱中症を完全に防止するものではありません。休憩、水分・塩分補給、作業時間管理、WBGTの確認など、各現場で定められた熱中症対策と併用してください」という旨を明記しています。
想定される使用現場と対象業務
想定使用現場には、アスベスト除去・解体、電力設備の保守点検、化学プラントのメンテナンス、感染症対策やダイオキシン管理区域内の作業、食品加工・衛生管理施設などが挙げられています。いずれも有害物質や微粒子への備えが必要で、一般的なファン付き作業服で対応しにくい環境を想定しています。
特に、密閉性と陽圧保持が求められる作業環境や、ハーネス着用による空気循環阻害が課題となる高所作業において導入が検討される製品です。導入は法人向けの個別提案・見積もりが基本とされています。
性能規格、素材、サイズ、重量などの製品情報
本製品の主な適合規格は以下のとおりです:JIS T 8115 タイプ5・6、EN ISO 13982-1、ISO 16604 クラス6、EN 1073-2 クラス1、EN 14126。素材はSF素材とシムテープ密閉構造で、衣服内は陽圧構造となっています。
フィルターはHEPAフィルターで、0.3μmの粒子に対して99.97%の捕集効率を確保。冷却は腰部デュアル電動ファンとペルチェ素子を組み合わせ、排気は完全密閉型特殊排気システムで制御します。サイズ展開はS、M、L、XL、XXL、XXXLで、重量は約1,127g(XL、電動ファン、バッテリー等すべて装着時)です。サイズにより衣服の重量は数十グラム程度変わるとされています。
発売・販売情報、価格、サンプル提供と企業情報
発売は2026年10月(予定)で、販売価格は定価3,000円(税別、注:防護服のみ)。電動ファン等の付属機器の価格は現在調整中です。販売方法は法人向け個別提案・見積もりで、ロットやカスタム、ロゴ印刷対応が可能と明記されています。初年度の販売目標は5万枚です。
製品サイトはhttps://asgardpro.biz/ に設定されており、実機サンプルの内覧・着用体験・撮影取材にも対応するとしています。内覧や取材を希望する場合は、発表資料に記載されたお問い合わせ先まで連絡するよう案内があります。
価格・流通に関する留意点
発表段階では防護服本体の定価が示されていますが、電動ファンやバッテリー等を含めた装着状態での総額については確定していないため、具体的な導入費用は個別見積もりが必要です。法人向けのロット販売やカスタマイズに対応する点から、現場条件や発注量によって価格が変動することが想定されます。
販売は法人向けが前提であり、導入にあたっては現場のニーズや安全管理方針との整合を図ることが求められます。見積もりや現地確認を経て、適切な仕様を選定する流れが想定されます。
日建リース工業株式会社の事業背景
日建リース工業株式会社は建設用仮設資材、ユニットハウス、物流機器、介護福祉用具などのレンタル・販売を全国で展開しています。発表では、同社が現場とのネットワークや安全・品質管理に関する知見を生かし、作業者の安全性向上や現場課題の解決につながる製品・サービスを提案している点が強調されています。
同社は本製品により、特に猛暑時の防護服運用に伴う課題を技術的に解決することで、現場の安全管理の一助となることを目指している旨を示しています。
要点の整理(製品情報の表)
以下の表に、本記事で取り上げたAsgardPro COOLの主要項目を整理します。仕様、発売時期、価格、適合規格、想定使用現場など、導入判断に必要な基本情報をまとめています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 製品名 | AsgardPro COOL(アスガードプロ クール) |
| 発表日時 | 2026年8月12日 14時00分 |
| 発売時期 | 2026年10月(予定) |
| 価格(定価) | 3,000円(税別)※防護服のみ。電動ファン等は調整中 |
| 主なコア技術 | 腰部冷却吸気ユニット(電動ファン+ペルチェ+HEPA)、背面パッドによる空気通路(特許技術)、完全密閉型特殊排気システム(特許技術) |
| フィルター性能 | HEPAフィルター:0.3μmに対して99.97%捕集効率 |
| 適合規格 | JIS T 8115 タイプ5・6、EN ISO 13982-1、ISO 16604 クラス6、EN 1073-2 クラス1、EN 14126 |
| 素材・構造 | SF素材+シムテープ密閉構造/衣服内陽圧構造 |
| サイズ | S/M/L/XL/XXL/XXXL |
| 重量(装着時) | 約1,127g(XL、電動ファン、バッテリー等すべて装着時) |
| 想定使用現場 | アスベスト除去、解体、電力設備保守、化学プラント、感染症対策、食品加工・衛生管理施設 など |
| 販売方法 | 法人向け個別提案・見積もり(ロット・カスタム・ロゴ印刷対応) |
| 初年度販売目標 | 50,000枚 |
| 製品サイト | https://asgardpro.biz/ |
本記事では、日建リース工業が発表したAsgardPro COOLの技術的特徴、想定用途、規格・仕様、価格・販売情報、及び製品の効果と注意点を整理して提示しました。実機の内覧や着用体験、撮影取材は受け付けているため、詳細や導入を検討する場合は発表資料に記載されたお問い合わせ先に連絡することが案内されています。