10月1日始動 製造AIXアベンジャーズ™が国産AI切削機を共同開発
ベストカレンダー編集部
2026年8月30日 15:45
製造AIXアベンジャーズ
開催期間:10月1日〜9月30日
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日本発の製造AIを集約する「製造AIXアベンジャーズ™」の狙いと実施期間
2026年8月30日12時、アルム株式会社(本社:石川県金沢市、代表取締役CEO:平山京幸)は、日本を代表する製造業約20社と連携して大企業連合プロジェクト「製造AIXアベンジャーズ™」を発足すると発表しました。本プロジェクトは、日本の高度な加工技術と製造ノウハウを産業横断的に集約し、国産のフィジカルAIを搭載した完全自動切削加工マシンを共同開発・導入することを目的とします。
プロジェクトは2026年10月1日から2030年9月30日までの4年間を実施期間として設定しています。これにより、集積された加工データとノウハウをAIに学習させ、国際競争力の高い製造インフラを構築することを目指します。発表文には、TTMCシリーズを共通プラットフォームに据え、産業横断的に進化する製造AIプラットフォームの創出が明示されています。
プロジェクトの基本情報と目的
プロジェクト名は「製造AIXアベンジャーズ™」。主催はアルム株式会社を中心とする大企業連合で、期間は上記の通りです。目的は日本の製造業が持つ高度な加工技術・製造ノウハウをAIへ学習させ、国産のフィジカルAI搭載完全自動切削加工マシンを導入・共同開発することです。
目標には、大型切削加工の完全自動化・AI化、グローバル市場で競争力を持つ製造インフラの構築が含まれており、産業横断的な製造AIエコシステムの形成を通じて米国、韓国、欧州へ順次展開する計画も明記されています。
対象となる産業分野と適用範囲
プロジェクトは幅広い産業分野の大型部品加工を対象とします。具体的には自動車、半導体製造装置、建設機械、宇宙・航空、防衛、工作機械、エネルギーおよびその他大型機械産業が含まれます。
産業横断的なノウハウの学習により、素材や加工条件、工具選択、工程設計など多様な現場課題へ対応できることを目標としています。参加企業から提供される加工データと知見を継続的に学習することで、TTMC Brainは進化し続ける仕組みとなります。
TTMC Brainと制御の中核技術—AIが担う工程設計からロボット制御まで
TTMC BrainはTTMCシリーズの中核となるAI制御システムです。アルム独自の3D認識エンジン「ARUMCAD」を基幹システムに採用しており、STEPデータを入力するだけで3次元形状を高速解析します。
解析結果は0.1秒単位で加工フィーチャーを認識し、工程設計、NCプログラム生成、ロボットモーションプログラム生成まで自動化します。従来、熟練技術者が担ってきた工程設計から加工準備までをAIが一貫して自動生成する点が最大の特徴です。
TTMC Brainが自動化する機能
TTMC Brainは以下の工程を一貫して自動生成することを目指します。これにより加工準備時間の短縮と熟練技術者依存の低減を図ります。
- 加工工程設計
- 3Dデータ解析に基づく工程策定を自動で行います。
- NCプログラム生成
- 工具軌跡と切削条件を適用してNCプログラムを生成します。
- 素材選択・工具選定・工具段取り
- 材料特性や加工目的に応じた最適工具と段取りを提示・生成します。
- ロボットモーション生成・ロボット制御プログラム生成
- 搬送やワーク取り扱いを含むロボット動作をプログラム化します。
さらに、参画企業が提供する製造データや加工ノウハウをTTMC Brainが継続学習することで、産業横断的な製造AIプラットフォームとして機能する設計です。
実装面の特徴と期待される効果
ARUMCADによる高速3D解析と0.1秒単位のフィーチャー認識は、複雑形状の加工に対しても短時間で最適工程を導出する可能性を持ちます。これにより現場の工程設計負荷を低減し、加工品質の安定化を図ることが期待されます。
TTMC Brainによる自動化は、熟練技術者のスキルをデジタル資産化する役割も担い、労働人口減少や技能伝承の課題に対する一つの解となることが示唆されています。
TTMC Type-M / Type-L の仕様と現場への適用
TTMC Type-MとType-Lはアルムが開発する完全自動マシニングセンターの新機種として、共通のTTMC仕様にカスタマイズされた機械群です。いずれもTTMC Brainによる完全自動加工を前提としています。
両モデルは大型・複雑形状部品の高精度加工を人手を極力介在させることなく実現することを目標としています。鋳造部品や旋削加工への対応、自由クランピング機能の開発予定など現場実装を見据えた設計です。
TTMC Type-M の主な仕様と用途
TTMC Type-Mはニデックマシンツール株式会社製の門型五軸加工機をベースにアルムがTTMC仕様へカスタマイズした完全自動マシニングセンターです。中型部品を中心に高精度加工を自動で行うことを想定しています。
主な仕様は以下の通りです。
- 5軸5面加工対応
- 加工サイズ:□500mmクラス
- ミドルクラス(約1トンサイズ)部品に対応
- TTMC Brainによる完全自動加工
- 鋳造部品への対応
- 自由クランピングへの対応(開発予定)
これにより鋳造品や複雑形状部品の自動化に寄与し、工程の短縮化と品質の安定化が期待されます。
TTMC Type-L の主な仕様と用途
TTMC Type-Lは5軸制御立型複合加工機をベースにTTMC仕様へカスタマイズした完全自動複合加工機です。より大きなサイズの部品を対象とし、旋削加工との複合工程にも対応します。
主な仕様は以下の通りです。
- 5軸5面加工対応
- 加工サイズ:Φ1200×H480mmクラス
- ミドルクラス(約1トンサイズ)部品に対応
- TTMC Brainによる完全自動加工
- 旋削加工、鋳造部品への対応
- 自由クランピングへの対応(開発予定)
Type-Lは大型円筒形状や複合部品の自動化に適しており、航空宇宙やエネルギー分野など重量・大型部品の加工ニーズに応える設計です。
参画企業、協業体制、コメントと国際展開
発表文には参画予定企業としてアルム、京セラ、株式会社神戸製鋼所、ニデックマシンツール、日本マイクロソフト、ならびにアルムの東南アジア進出支援としてSojitz Infrastructure Vietnam Company LimitedおよびLong Duc 3 Industrial Park Joint Stock Companyが明記されています。現在約20社でのプロジェクト開始を予定しており、期間中にさらに企業、研究機関、パートナーの参画を進める計画です。
また、プロジェクトは日本国内だけでなく米国、韓国、欧州へ順次展開していく方針が示されています。東南アジアに関してはベトナムの工業団地への進出支援や現地での機器販売支援についても連携が進められる予定です。
参画企業の主なコメント(50音順)
以下はプレスリリースで紹介された参画企業のコメント要旨です。各社は自社が有する加工技術やネットワークを提供し、AIとの融合による自動化・高度化への期待を示しています。
- アルム株式会社 代表取締役CEO 平山京幸:日本の分散した製造知見を集約しAIへ学習させることで、人類最高レベルの製造AIを目指す意向。
- 京セラ株式会社 副事業部長 宗石猛:セラミックス加工の知見を提供し、自動化・AI化による競争力強化を図る意向。
- 株式会社神戸製鋼所 執行役員 猿丸正悟:DXを通じた生産性向上を目指し、企業の枠を超えた基盤づくりに参画する意向。
- ニデックマシンツール株式会社 執行役員 岡山佳樹:ハードウェアとAIの融合による現場革新に期待。
- 日本マイクロソフト株式会社 執行役員 野嵜弘倫:クラウドとAIでデータと知見の活用を支援し、フィジカルAI領域の展開を支援する意向。
- Sojitz Infrastructure Vietnam Company Limited / Long Duc 3 Industrial Park Joint Stock Company:ベトナムでの進出支援、ネットワークを活かした機器販売支援を行う意向。
各社コメントはいずれも、現場の技能や加工ノウハウをデジタル化してAIへ取り込むことが重要である点を強調しています。これにより、製造現場の自動化や技能伝承といった課題への具体的解決を目指しています。
連携体制と国際展開の見通し
プロジェクトは国内外のパートナーと連携して日本発の製造AIプラットフォームを推進します。参画企業は知見・データを提供し、アルムはTTMCシリーズとTTMC Brainの開発・高度化を主導します。
海外展開に関しては、まず東南アジアへの進出支援を行い、さらに米国・韓国・欧州へ順次展開する計画が示されています。これにより日本発の製造AIエコシステムをグローバルに展開する方針です。
要点の整理
以下の表は本プレスリリースで示された主要な情報を整理したものです。項目ごとにプロジェクトの基本事項、技術的要点、参画体制、対象産業などを網羅しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表社 | アルム株式会社(本社:石川県金沢市、代表取締役CEO 平山京幸) |
| 発表日時 | 2026年8月30日 12:00 |
| プロジェクト名 | 製造AIXアベンジャーズ™ |
| 実施期間 | 2026年10月1日 ~ 2030年9月30日 |
| 目的 | 日本の製造ノウハウをAIへ学習させ、国産フィジカルAI搭載の完全自動切削加工マシンを共同開発・導入し、グローバルな製造インフラを構築すること |
| 中核技術 | TTMC Brain(ARUMCAD搭載のAI制御システム) |
| 主要機種 | TTMC Type-M(門型五軸ベース、□500mmクラス)、TTMC Type-L(立型複合ベース、Φ1200×H480mmクラス) |
| 自動化対象工程 | 加工工程設計、NCプログラム生成、素材選択、工具選定、工具段取り、ロボットモーション・制御プログラム生成 |
| 対象産業 | 自動車、半導体製造装置、建設機械、宇宙・航空、防衛、工作機械、エネルギー、その他大型機械産業 |
| 参画予定企業 | アルム、京セラ、神戸製鋼、ニデックマシンツール、日本マイクロソフト、Sojitz Infrastructure Vietnam、Long Duc 3 Industrial Park 等 約20社(順次拡大予定) |
| 国際展開 | 日本発を起点に米国、韓国、欧州へ順次展開。東南アジアではベトナムへの進出支援を実施予定 |
| 問い合わせ | アルム株式会社 mail: info@arumcode.com |
上記表はプレスリリースの情報を整理したものであり、本プロジェクトは製造現場のデジタル資産化とAI連携により、工程自動化と国際競争力強化を目指しています。問い合わせ先も明記されており、今後の参画拡大や技術高度化の動向が注目されます。