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酷暑と化学物質管理の矛盾|製造現場の現状と対策

酷暑と化学物質の両立

開催日:9月3日

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酷暑と化学物質の両立
酷暑対策と化学物質管理って具体的にどこが両立しないの?
防護服は化学物質から守る一方で熱負荷を増やし、ファン付き防護服やスポットクーラーは粉塵や揮発性物質の現場で使えないことが多く、双方の対策が互いに制約し合う点が問題です。
Dynagonや日本シグマックスは何をするの?導入時期は?
DynagonはSDS管理クラウド「スマートSDS」に現場向けの酷暑対策提示機能を実装予定(2027年夏まで)。日本シグマックスはファン非使用の冷却ベストで現場の体温低減を提案します。

製造現場が直面する〈酷暑と化学物質管理〉のジレンマ

2026年9月3日、株式会社Dynagonと日本シグマックス株式会社は合同で記者発表会を開催し、製造現場における「酷暑対策」と「化学物質管理」の両立に関する現状と課題を共有しました。発表は16時20分に行われ、Dynagon代表の坂本晋悟氏が同社実施のアンケート調査結果を公表しました。

今回の発表会で示された問題は、単なる暑さ対策の不足に留まらず、化学物質の安全管理と熱中症対策が互いに制約しあう点にあります。特に、防護服や冷却機器の使用可否が作業の安全基準に影響を及ぼす点が強調されました。

【事後レポート】Dynagon×日本シグマックスによる「“酷暑対策”と“化学物質管理”の矛盾」に関する合同記者発表会 画像 2

発表会の背景と参加企業

背景には、近年の日本の酷暑が年々深刻化しているという気候変動の現実があります。DynagonはSDS関連サービスの提供を通じて化学物質に起因する事故の根絶を目指す企業であり、今回のテーマは同社の事業領域と直結するものです。

共同発表の相手である日本シグマックスは整形外科向け医療機器やスポーツ用サポーターの開発・販売を行う企業であり、自社の体温低減技術を製造現場にも適用できる可能性を示しました。両社の連携は、安全管理と作業者の負荷軽減を同時に検討する試みと位置付けられます。

  • 開催日時:2026年9月3日(木)16:20
  • 共同主催:株式会社Dynagon、 日本シグマックス株式会社
  • 発表者:Dynagon 代表 坂本晋悟、日本シグマックス 大島(ウェルネス事業部)
【事後レポート】Dynagon×日本シグマックスによる「“酷暑対策”と“化学物質管理”の矛盾」に関する合同記者発表会 画像 3

合同記者発表で公表されたアンケート結果の詳細

Dynagonが実施したWEBアンケートは、製造業で安全管理業務に携わる担当者を対象に行われ、2026年8月13日から8月25日までの期間に有効回答数144社を得ています。調査の目的は、夏季の化学物質取扱現場における暑熱対策の実態把握です。

公表された主要な数値は以下の通りです。回答からは多くの企業が明確な判断基準を欠いており、現場ごとの判断や試行錯誤に頼る状況が浮き彫りになりました。

有効回答数
144社(製造業、安全管理担当者)
実施期間
2026年8月13日〜8月25日(WEB調査)
「酷暑対策と化学物質管理の両立に難しさを感じる」割合
約61.8%
「酷暑時の化学物質取扱作業について明確な対応方法や判断基準が決まっていない」割合
約83.3%
【事後レポート】Dynagon×日本シグマックスによる「“酷暑対策”と“化学物質管理”の矛盾」に関する合同記者発表会 画像 4

具体的に挙げられた課題

調査回答の中で最も多く指摘された課題は、防護服が熱中症の要因となる点や、ファン付き防護服やスポットクーラーが使用できない作業環境の存在です。これらは化学物質によるリスク低減と熱中症リスク低減が相反する具体例として挙げられました。

  1. 「防護服が熱中症の要因となってしまうこと」:35件の指摘
  2. 「ファン付き防護服やスポットクーラーを使用できないこと」:24件の指摘(粉塵や揮発性物質の存在などが理由)

また、対応方法については、約16.7%が「決まっている」と回答した一方、約48.6%が「ケースごとに現場で判断」、約34.7%が「明確な方法がなく試行錯誤している」と答えており、企業ごとに差異が大きいことが確認されました。

【事後レポート】Dynagon×日本シグマックスによる「“酷暑対策”と“化学物質管理”の矛盾」に関する合同記者発表会 画像 5

提案された企業側の取り組みと製品・サービスの紹介

発表会では、Dynagon側からのソリューション提示と、日本シグマックス側の具体的な製品紹介がなされました。両社はそれぞれの強みを持ち寄り、現場で実施可能な選択肢を提示しています。

Dynagonは自社のSDS管理クラウドサービス群「スマートSDSシリーズ」に、現場で取り扱う化学物質に応じた酷暑対策を提示する仕組みを実装すると表明しました。実装予定は2027年夏までです。

【事後レポート】Dynagon×日本シグマックスによる「“酷暑対策”と“化学物質管理”の矛盾」に関する合同記者発表会 画像 6

Dynagonの提案内容(スマートSDS)

SDS(Safety Data Sheet)は化学品の危険性や有害性を記載した文書で、化学物質管理の基盤となります。Dynagonが提供する「スマートSDSシリーズ」はSDSの作成・配布・管理を行う3製品で構成され、事故抑制と管理工数削減を目指します。

  • スマートSDSメイク:SDS作成支援(URL: https://smartsds.jp/)
  • スマートSDSチェック:SDS管理・確認機能(URL: https://check.smartsds.jp/)
  • (シリーズは3製品構成と説明あり。各種管理工程をカバー)

また、同シリーズは厚生労働省の「SDS電子化補助金」2026年度対象システムに認定されており、2026年7月以降に対象企業が導入する場合、導入費用の50%(上限100万円)の補助を受けられる旨が説明されました。補助金の詳細は公表資料にリンクがあります。

【事後レポート】Dynagon×日本シグマックスによる「“酷暑対策”と“化学物質管理”の矛盾」に関する合同記者発表会 画像 7

日本シグマックスの製品紹介と適用可能性

日本シグマックスは、ファンを用いずに作業者の体温を下げることができる製品として「メディエイド アイシングギア ベスト2」を紹介しました。本製品はペルチェ素子と水冷機構を併用し、局所冷却を行うことで全館空調などの大規模設備がない現場でも冷却効果を期待できます。

同社担当の大島氏は、スポーツや医療の現場で実証された技術が工場現場にも適用可能であること、特にファンやスポットクーラーが使用できない環境での有効性について説明しました。製品は化学物質管理の制約がある場所でも利用できる点が強調されました。

調査データと企業情報の整理

ここまでに示された調査結果、提案された技術・サービス、補助金情報、そして両社の企業情報を整理します。各項目は現場での実務判断、投資優先度の検討、及び今後の方針設計に資する基礎情報です。

調査結果は、製造現場での安全管理担当者の実感を反映したものとして、具体的な対策立案や技術導入の検討材料となります。特に、現場での判断に委ねられているケースが多い点は、標準化されたガイドラインやシステム化の必要性を示唆しています。

項目 内容
発表日 2026年9月3日(木)16:20
実施主体 株式会社Dynagon(代表:坂本 晋悟)、日本シグマックス株式会社(代表:鈴木 洋輔)
アンケート対象 製造業にて安全管理業務に携わる担当者144名(WEB調査)
調査期間 2026年8月13日〜8月25日
主な調査結果 「両立に難しさを感じる」約61.8%、「明確な対応方法がない」約83.3%
具体的障壁 防護服が熱中症要因(35件)、ファン付き防護服やスポットクーラーが使用不可(24件)
Dynagonの対応 スマートSDSシリーズに現場に応じた酷暑対策提示機能を2027年夏までに実装予定。SDS電子化補助金の対象(導入費用50%、上限100万円)
日本シグマックスの対応 ペルチェ素子+水冷機構を用いた「メディエイド アイシングギア ベスト2」を紹介。ファン非使用での体温低減を提案
関連リンク https://check.smartsds.jp/、補助金案内(PR Timesリンク)

上表は今回の発表会で示された主要点を整理したものです。気候変動による酷暑の進行と化学物質管理の厳格化が同時に進む中で、現場の安全管理は複雑化しており、技術的・制度的な対応の両面で検討が求められます。

最後に、今回の発表会で示された調査データ、DynagonによるSDS管理サービスの方向性、および日本シグマックスの冷却機器の仕様と適用可能性についてまとめました。各企業や担当者が自社の現場条件に照らして具体的な対策を検討する際の基礎資料となることを意図しています。