ispaceが静岡銀行から30億円借入、開発資金を確保
ベストカレンダー編集部
2026年9月10日 08:06
静岡銀行から30億円借入
開催日:9月1日
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静岡銀行からの30億円借入――決議の要旨と実行予定
2026年9月9日18時、株式会社ispace(本社:東京都中央区、代表取締役:袴田武史、証券コード9348)は、取締役会において株式会社静岡銀行から30億円の借入を行うことを決議したと発表しました。本借入はミッションの開発(およびその他関連費用)に係る運転資金を調達する目的で、実行は2026年9月中を予定しています。
プレスリリースでは、本借入により手元資金の充実と財務基盤の安定化を図ることで、機動的な経営判断を可能とし、技術品質の継続的向上や市場ニーズの取り込みを加速させることを目的としていると明記されています。継続的な投資を可能にする強固な財務体質の構築も目指すとされています。
- 発表日時
- 2026年9月9日 18時00分
- 決議機関
- 株式会社ispace 取締役会
- 借入先
- 株式会社静岡銀行
- 借入金額
- 30億円(3,000百万円)
- 資金使途
- ミッションの開発(含むその他関連費用)に係る運転資金
- 実行予定時期
- 2026年9月中(予定)
- 借入条件(利率・返済期間・担保等)
- プレスリリース上では開示されていません
借入の目的と期待される効果
発表資料は、本借入による資金が単なる流動性補完に留まらず、事業推進における戦略的役割を果たすことを強調しています。運転資金の確保により日常的な開発コストや関連支出を賄い、突発的な資金需要にも対応可能にすることで、開発スケジュールの安定化を図る狙いがあります。
また、手元資金の増強は財務基盤の安定化へつながり、結果として機動的な経営判断を後押しするとされています。具体的には、迅速な技術改良への投資、外部要求や市場ニーズに応じた対応、並びに継続的かつ計画的な設備・研究開発投資が挙げられています。
- 手元資金の充実による短期的な運転資金の確保
- 財務基盤の安定化による投資持続性の向上
- 機動的な経営判断による開発・品質向上の加速
- 市場ニーズの的確な取り込みの促進
経営陣のコメントと企業の立ち位置
取締役CFO 兼 事業統括エグゼクティブの野﨑順平氏は、本借入について次のように述べています。「このたび、静岡銀行様より当社の事業および将来性をご評価いただき、本借入を実現できたことを大変光栄に思います。これによりミッション開発に関する運転資金を確保すると共に、財務的な柔軟性を一層高めることで、持続的な成長に向けた投資を推進できる体制を整えます。」
同氏は続けて、「当社は今後も技術開発と事業成長の両立を図りながら、月面輸送サービスの商業化およびシスルナ経済圏の実現に向けて着実に歩みを進めてまいります。」とコメントしています。これらの発言は、借入資金が単なる短期的な資金繰りではなく、中長期的な事業成長戦略の一環であることを示しています。
- コメント人物
- 野﨑順平(取締役CFO 兼 事業統括エグゼクティブ)
- コメント要旨
- 静岡銀行の評価に対する感謝、運転資金の確保、財務柔軟性の向上、技術開発と事業成長の両立、月面輸送サービスおよびシスルナ経済圏の実現に向けた継続的な取り組み
ispaceの事業概要とミッションスケジュール
ispaceは「Expand our planet. Expand our future. ~人類の生活圏を宇宙に広げ、持続性のある世界へ~」をビジョンに掲げ、月面資源開発に取り組む宇宙スタートアップです。2010年設立で、日本、ルクセンブルク、アメリカの3拠点で活動しており、約350名のスタッフが在籍しています。
同社はGoogle Lunar XPRIZEのレースで最終選考に残った5チームのうちの1チーム「HAKUTO」を運営していた実績があり、小型ランダー(着陸船)と月面ローバーを開発して、月への高頻度かつ低コストの輸送サービスおよびデータサービスの提供を目指しています。さらに、自社衛星を用いた通信・測位を中心とする「ルナ・コネクトサービス」の提供も計画しています。
これまでの実績
既往の主な実績として、民間企業として世界で初めて月面着陸に挑戦するミッション1を2023年に実施しています。また、2025年のミッション2では月周回までの輸送能力やランダーの姿勢制御、誘導制御機能の実証に成功しています。
これらの実績は、着実な技術蓄積と運用経験の獲得を示しており、今後のミッションでの応用が期待されます。
- 2010年:株式会社ispace 設立
- 2023年:民間企業として世界で初めて月面着陸に挑戦するミッション1を実施
- 2025年:ミッション2を実施し、月周回までの輸送能力やランダーの主要制御機能を実証
今後のミッション計画と注記
公表されている中期的な打上げ計画は以下の通りです。最速で2027年に新ミッション2.5として月周回衛星1基を月周回軌道へ投入することを予定しています。続いて2028年にランダーモデル「ULTRA(ウルトラ)」を用いたミッション3、2029年に南極近傍への高精度着陸を目指すミッション4の打ち上げを予定しています。
ただし、プレスリリース中に注記があり、当該打上げ時期は2026年9月時点の予定であり、今後変更する可能性があるとされています。また、SBIR(Small Business Innovation Research)補助金の対象となるミッション3については、当初は2027年中の打上げで経済産業省及びSBIR事務局と合意していたものの、2026年9月時点では社内の開発計画上2028年内の打上げとなる見込みであり、関係省庁及びSBIR事務局と調整中で最終的な計画変更は経済産業省の認可を待つ段階であると明示されています。
- 最速2027年:新ミッション2.5として月周回衛星1基を月周回軌道へ投入予定
- 2028年:SBIR補助金を活用し日本拠点主導で開発するランダーモデル「ULTRA」によるミッション3の打上げ予定(注:当初2027年から変更見込み、最終認可待ち)
- 2029年:ミッション4として南極近傍への高精度着陸を目指す打上げ予定
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 本社所在地 | 東京都中央区 |
| 代表者 | 袴田武史(代表取締役) |
| 従業員数 | 約350名 |
| 設立 | 2010年 |
| 証券コード | 9348 |
| 公式サイト | https://ispace-inc.com/jpn/ |
| 関連リリース | https://www.ispace-inc.com/ja/?p=11645 |
本節ではispaceの組織的背景、これまでの実績、計画中の主要ミッションとその注記を整理しました。借入資金はこれらの計画を進めるための運転資金として位置付けられており、ミッション遂行と技術確立に直接関与する性質の資金であることが改めて示されています。
要点の整理と本発表に含まれる情報一覧
ここまでの本文で触れた主要な情報を一覧化し、読者が短時間で本発表の要旨を把握できるよう整理します。以下の表は、プレスリリースに記載された事柄を項目ごとにまとめたものです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表日 | 2026年9月9日 18時00分 |
| 発表者 | 株式会社ispace |
| 借入金額 | 30億円 |
| 借入先 | 株式会社静岡銀行 |
| 資金使途 | ミッションの開発(含むその他関連費用)に係る運転資金 |
| 実行予定 | 2026年9月中(予定) |
| 経営陣のコメント | 取締役CFO兼事業統括エグゼクティブ 野﨑順平のコメントを掲載(静岡銀行の評価への感謝、運転資金確保と財務柔軟性の強化、月面輸送サービスとシスルナ経済圏の実現への取り組み) |
| ミッションスケジュール | 2023年:ミッション1実施、2025年:ミッション2実施。最速2027年:ミッション2.5(月周回衛星投入)予定、2028年:ミッション3(ULTRA)予定、2029年:ミッション4(南極近傍高精度着陸)予定。ただし2026年9月時点で日程変更の可能性あり。 |
| 補助金・公的調整 | ミッション3はSBIR補助金の対象であり、当初は2027年打上げ合意だったが社内計画上2028年の見込みへ変更。関係省庁及びSBIR事務局との調整・最終認可待ち。 |
| 公開されていない情報 | 借入の利率、返済期間、担保の有無などの詳細条件はプレスリリース上に記載なし |
上表は、発表内容を読み解くための主要ポイントを抽出・整理したものです。本借入はispaceの継続的なミッション推進と財務安定化を同時に目指す施策として位置づけられており、今後のミッションスケジュールや官公庁との調整状況が事業進捗の重要な指標となります。