ロブロックスがRDCで発表、年内にWeb直接プレイ導入
ベストカレンダー編集部
2026年9月14日 15:15
Roblox新機能発表
開催日:9月11日
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ロブロックスが示した“どこでも遊べる”体験の拡張
2026年9月11日(カリフォルニア州サンマテオ発)、Roblox Corporationは第12回「Roblox Developers Conference (RDC)」において、プレイヤーの遊び方を広げる一連の施策を発表した。プラットフォームの利用者は世界で1億3,200万人以上に上り、直近四半期だけで合計290億時間の利用があったとされる。今回の発表は、デバイスや接続状況に左右されないプレイ体験を実現することを目的としている。
発表の中核は、プレイヤーがどのデバイスや環境からでもロブロックスのコンテンツにアクセスできるようにする取り組みである。開発者側には既存のロブロックス技術を活用して、モバイル、PC、コンソール上で自作ゲームを独立したアプリとして提供するオプションが順次提供される。また、年末までにブラウザ(まずはChrome、他ブラウザは順次対応予定)からアプリをインストールせずにゲームの体験詳細ページから直接プレイできる機能が導入される。
Play Roblox Everywhere:プラットフォーム横断の配信
「Roblox Everywhere」と称される方針により、クリエイターは既にプレーヤーが集まっているプラットフォームに対して自作ゲームをリーチさせることが可能になる。これにより、従来のロブロックスクライアントに依存しない展開が視野に入り、より幅広いユーザー接点の獲得が期待される。
同時に、オフライン対応の強化も発表された。プレイヤーは飛行機の中や通信が不安定な環境でも遊べるようになり、クリエイターはオンラインとオフラインを組み合わせたゲーム設計を行える。これにより、シングルプレイのキャンペーンやオフラインセッションをゲーム内に組み込める。
- ブラウザから直接プレイ:今年末までにChromeで対応、他ブラウザは順次。
- 独立アプリ展開:モバイル/PC/コンソールでの単体アプリ化オプションを今後提供。
- オフラインプレイ:オンライン・オフライン混在のモード設計が可能。
多様なゲーム表現への対応とコミュニケーションの継続
ロブロックスは従来の3Dマルチプレイヤーに加え、2Dやパズル系のゲーム制作を強化するため、ゲームエンジンに新たな機能を追加する。正投影(オルソグラフィック)カメラ、アニメーション画像コンテナ、スプライトシートの直接インポートなどが盛り込まれ、2D表現を容易にする。またユーザーインターフェース面でも、ぼかし効果、テキストシャドウ、改良されたグラデーションといった表示機能が導入される。
これらは単に見た目の改善にとどまらず、非同期のターン制マルチプレイをサポートする新たな通知システムも含まれており、開発者が非同期で進行するゲーム体験を実装しやすくする。
ゲーム間でつながりを維持する仕組み
プレイヤー間のつながりを継続する機能として、「フレンド」チャットタブがゲームをまたいで保持される仕様が導入される。これによって、プレイヤーは別のゲームに移動しても会話を続けられ、友人と相談して次のゲームに移るといった行動が容易になる。
また、音声入力機能が新たに提供され、ゲーム中のチャットにおいてタイピングを必要としないコミュニケーションが可能となる。これにより利便性が上がり、特にモバイル環境での利用がしやすくなる。
- 新グラフィック・UI機能
- 正投影カメラ、アニメーション画像コンテナ、スプライトシート直接インポート、ぼかし効果、テキストシャドウ、改良グラデーション。
- コミュニケーション強化
- 恒常的なフレンドチャットタブ、音声入力によるチャット。
- 非同期プレイのサポート
- 新通知システムによりターン制マルチプレイの実装が容易化。
Buildの拡張とAIツールが変える制作フロー
ロブロックスはゲーム制作を支援する「Build」タブの提供エリア拡大とAIによる制作レイヤーの強化を発表した。Buildはプロンプト(テキスト指示)を入力するだけでゲームを作成・公開できる仕組みで、セルビアとシンガポールでパブリックアルファ版の提供エリアを拡大している。これまでにBuildを用いて公開されたゲームは約9,000本に達し、Build利用者のうち71%は従来のRoblox Studioを使用したことがなかったというデータが示された(2026年9月1日時点)。
Buildの進化は単なる自動生成だけに留まらず、既存のStudioと組み合わせた制作ワークフローの拡張を目指す。クリエイターは新しいアセットライブラリへアクセスでき、デスクトップからの利用、細かな調整機能、分析データの迅速な確認、収益化機能の組み込みなど、制作から公開までのプロセスをよりスムーズに管理できるようになる。スマートフォンから自作品の広告を配信する機能も間もなく提供される予定である。
Scene GeneratorとNPCの強化
今年後半に導入予定の「Scene Generator」は、テキストプロンプトと参考画像を入力すると、実際に動作するレイアウトを自動生成するツールであり、BuildとStudioの双方で利用できる。Studio側ではさらに詳細な調整が可能となっている。
NPC(非プレイヤーキャラクター)の機能拡張も発表された。今年末までに2種類の新たな行動パターンが追加される予定で、これには開発者の代わりにゲームのプレイテストを行うことができるNPCも含まれる。これによりテスト工程の効率化や、ゲーム世界内での自律的な挙動設計が容易になる。
- Buildの地理的拡大:セルビア、シンガポール、ニュージーランドでのアルファ提供。
- 作成事例:Buildで公開されたゲームは約9,000本。
- ユーザー層:Build利用者のうち71%がStudio未経験。
- Scene Generator:プロンプトと参考画像からシーン自動生成(Studioで詳細編集可能)。
- NPC:年末までに2つの新行動を追加、プレイテスト実施可能なNPCも含む。
収益化・発見性の強化と主要指標の整理
収益化とゲーム発見に関する発表では、長年のDevExプログラムによる累計支払い総額や直近12か月の収益規模が改めて示された。2013年に開始されたDevEx以降、クリエイターに支払われた総額は50億ドルを超え、直近12か月だけでも約17億ドルの収益が計上されている(2026年6月30日時点)。これらの金額はプラットフォーム上の経済活動の大きさを示す指標として提示された。
今回の発表で、新たに金融アカウント「Roblox Wallet」が導入される。Walletはクリエイターが現実通貨で直接収益を受け取り、毎営業日に自動入金されるしくみで、他のロブロックスアカウントや外部口座への資金移動が可能になる。Creator Hubではより詳細な収益分析機能が利用でき、Walletはロブロックスの金融パートナー(米国向け決済サービスはAirwallex US, LLC)を通じて提供される。Walletは今年後半に米国の18歳以上のクリエイターを対象に展開され、来年にはグローバル展開を開始する予定である。
Roblox CardとMoments、ランキング最適化
Walletと連携する物理または仮想の決済手段として「Roblox Card」が発表された。Roblox Cardはカード決済に対応する店舗やサービスでアカウント残高を利用できるようにするもので、来年から展開が開始される予定である。
発見性に関しては、Momentsタブが米国で本格的に利用可能になった。Momentsはプレイヤーが短いゲームプレイ動画を視聴し、クリックだけで即座にそのゲームをプレイできる機能で、ゲームの体験詳細ページの動画がMoments内にも表示されるようになる機能が間もなく追加される予定だ。さらに、表示中のアバターアイテムを直接購入できる機能や、Moments内でBuildで作られたゲームをプレイできる機能も予定されている。
ランキングシステム(Discovery Ranking)は、従来の短期的な指標(リリース後1週間)に加え、28日間やそれ以降を考慮した長期的な視点でゲームを評価するように調整される。加えて、「直接的な成長」、すなわちプラットフォームに新規プレイヤーをどれだけ誘導したかを指標とする最適化テストも行われる予定だ。
- 主要な収益指標
- DevEx開始以降:累計50億ドル超。直近12か月:約17億ドル(2026年6月30日時点)。
- Roblox Wallet
- 毎営業日の自動入金、アカウント間・外部口座への送金、Creator Hubでの分析。米国の18歳以上から年内展開、来年よりグローバル展開。
- Roblox Card
- Walletと連携、カード決済に対応する場所で残高を利用可能。来年展開予定。
- Moments
- 米国で本格提供中。動画から即プレイ、アバターアイテムの直接購入、Build製ゲームのプレイ機能を順次追加予定。
- Discovery Ranking
- 評価期間を短期(1週)だけでなく28日以降も考慮。新規プレイヤー誘導を評価するテストの実施。
RDCで発表された製品や機能の詳細はロブロックスのニュースルームに掲載されている。関連する発表と注釈として、四半期データや地域・年齢による提供差、金融パートナー情報などの注記が付されている。
| 分類 | 内容 | 時期・補足 |
|---|---|---|
| イベント | Roblox Developers Conference (RDC) 第12回での発表 | 発表日:2026年9月11日(配信:2026年9月14日 13:58) |
| 利用規模 | 世界で1億3,200万人超、直近四半期の総利用時間290億時間 | データ:2026年6月30日四半期基準 |
| Play | Roblox Everywhere(独立アプリ)、Web直接プレイ(Chrome等)、オフラインプレイ | Webは今年末までに対応(ブラウザは順次) |
| Build / AI | Buildのパブリックアルファ拡大(セルビア、シンガポール、NZ)、Scene Generator導入、9,000本の公開実績 | 71%のBuild利用者はStudio未経験(2026年9月1日時点) |
| グラフィック/機能強化 | 正投影カメラ、スプライトシート、UI効果、非同期通知システム | 2Dゲーム制作を強化 |
| NPC | 新たに2種類の行動パターン、プレイテスト実施可能なNPC | 今年末までに提供予定 |
| 収益化 | Roblox Wallet(米国18歳以上へ年内展開、来年グローバル)、Roblox Card(来年展開予定) | WalletはAirwallex US, LLC等の金融パートナー提供 |
| 発見性 | Momentsの米国本格提供、ランキングの長期評価導入 | Momentsに動画表示、アバター直接購入など追加予定 |
| 収益指標 | DevEx以降の支払総額50億ドル超、直近12か月約17億ドル | データ:2026年6月30日時点 |
RDCで示された発表は、プレイヤーのアクセス性を高める施策、制作支援とAIツールの導入、そしてクリエイターの収益化インフラ整備という三つの視点で整理できる。詳細や地域・年齢別の提供状況、金融パートナーに関する情報はロブロックスのニュースルームおよび公式サイト(https://about.roblox.com/ja/newsroom/2026/09/rdc-2026-the-world-needs-more-play)を参照のこと。
注記:
¹ データは2026年6月30日を末日とする四半期の数値に基づく。 ² 機能や提供状況は年齢および地域によって異なる。 ³ Build利用データは2026年9月1日時点。 ⁴ 収益データは2026年6月30日時点。 ⁵ 米国向けの決済サービスはAirwallex US, LLC(NMLS #1928093)により提供される。ライセンス・苦情情報はairwallex.comを参照。