デヴィッド・ティース論文読書会、10月12日にオンライン開催

論文読書会 | 開催日:10月12日

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論文読書会
読書会はいつ、どんな形式で開催される?
2026年10月12日にZoomオンラインウェビナーで開催されます。12時開始のノーベル経済学賞発表までの予定で、参加費は無料、事前登録制です。
論文を事前に読んでいないと参加できない?
事前に読むことが推奨されていますが、未読でも参加できます。当日は講師の山中裕氏が論文の要旨を日本語で解説します。

技術を生み出した企業が利益を得るとは限らない

AIマネー大学株式会社は、デヴィッド・ティース(David J. Teece)氏の論文「Profiting from Technological Innovation: Implications for Integration, Collaboration, Licensing and Public Policy」を取り上げるオンライン読書会を、2026年10月12日に開催します。シリーズ「2026年ノーベル経済学賞候補 論文読書会 クラリベイト引用栄誉賞編」の第12回で、講師は同社コンサルタント兼学長の山中裕氏です。開催は12時開始のノーベル経済学賞発表までと案内されており、Zoomオンラインウェビナー形式、参加費無料、事前登録制です。

読書会の中心となる問いは、画期的な技術を発明した企業が、なぜその成果から十分な利益を得られないことがあるのか、というものです。技術革新によって社会に新しい価値を生み出すことと、その価値を生み出した企業自身が利益を獲得することは、同じではありません。模倣した後発企業や顧客、周辺事業者に利益が流れる場合があるという問題を、本論文は経営戦略の観点から整理しています。

ティース氏はカリフォルニア大学バークレー校ハース経営大学院の大学院教授で、クラリベイト引用栄誉賞に選出されています。2026年ノーベル経済学賞の候補として注目される研究者の代表的な論文を原典から読み、技術と利益の関係を考える機会となります。

『Profiting from Technological Innovation』デヴィッド・ティース (David J. Teece)著 論文読書会開催のお知らせ 画像 2

専有可能性、支配的設計、補完資産を読む

論文は、イノベーションから誰が利益を得るのかを、主に三つの要素から分析しています。第一は、特許などによって技術を模倣から守れる度合いを示す「専有可能性の制度(appropriability regime)」です。第二は、業界で標準となる「支配的設計(dominant design)」の成立。第三は、製品を市場に届けるために必要な製造設備、販売網、保守サービスなどの「補完資産(complementary assets)」です。

特許などの法的保護が弱く、模倣が容易な環境では、技術を発明した企業よりも、製品化や販売に欠かせない補完資産を持つ企業に利益が集まることがあります。論文の重要な視点は、技術の優秀さだけを見ても、最終的に利益を獲得する企業を判断できないという点です。補完資産は汎用的・専用的・共専用的に分類され、どのような資産が必要かによって、企業の選択肢も変わります。

企業は必要な補完資産を自社で構築するのか、それとも提携やライセンス契約を通じて外部から確保するのかを検討することになります。本論文は、統合・協業をめぐる意思決定に具体的な指針を与え、イノベーション研究と経営戦略論の基盤となりました。読書会では、特許が利益をどこまで守れるのか、補完資産を自社で持つべきか提携で確保すべきか、といった論点を扱います。

こうした分析は投資判断にも関係します。優れた技術を持つ企業と、実際にその技術から利益を得る企業が一致しない可能性を踏まえることは、銘柄選別や企業価値評価につながる視点です。読書会では、AIや半導体のように技術革新の速い分野で、誰が利益を得るのかを見極め、投資先の評価や自社の事業戦略にどう活用できるかを議論します。対象として案内されているのは、イノベーション戦略、知的財産、産業組織論、経営戦略、中長期投資に関心を持つ投資家、経営者、経営企画・研究開発・知的財産の担当者、スタートアップの創業者、アナリスト、経営学や経済学を学ぶ学生・大学院生です。

原典と研究者、講師のプロフィール

対象論文は『Research Policy』第15巻第6号(1986年12月号)掲載、285~305ページです。英語原文は同誌のウェブサイトから入手できます。事前に読むことが推奨されていますが、当日は山中氏が要旨を日本語で解説するため、論文を読んでいない人も参加できます。ティース氏はペンシルベニア大学で経済学博士号を取得し、スタンフォード大学、オックスフォード大学を経て1982年からカリフォルニア大学バークレー校に所属しています。技術革新、知的財産、企業戦略、競争政策を横断して研究し、環境変化に合わせて組織の能力を作り替える「ダイナミック・ケイパビリティ」の理論を提唱しました。

ティース氏は2011年にHerbert Simon Awardを受賞。Gary Pisano氏、Amy Shuen氏との1997年の共著論文「Dynamic Capabilities and Strategic Management」は、『Strategic Management Journal』の2003年Best Paper Prizeを受賞しています。2021年には経済学分野のクラリベイト引用栄誉賞に選出されました。研究者の業績や同賞における位置づけを紹介する関連資料として、解説記事「デヴィッド・ティース(David J. Teece)とは何を変えた経済学者か――変化に適応する企業の『ダイナミック・ケイパビリティ』」も案内されています。

講師の山中裕氏は1976年東京都文京区生まれ、練馬区育ち。独自の学習法を開発し、東京大学経済学部を総代で卒業後、コロンビア大学大学院で金融工学の修士号を取得し、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)にも留学しました。保谷硝子(現HOYA株式会社)創業者のひとり、山中茂氏の孫で、テクノロジーに詳しいアクティビストとして評される一方、銘柄研究にも取り組んできたと紹介されています。2010年代初頭にNVIDIAに着目したほか、ブロードコム、TSMC、モンスター・ビバレッジ、ノボノルディスクなどを早期に発掘し、投資を実行したとされています。

国内では株主提案の実務を牽引し、2010年にHOYAへ創業家株主として15議案を提出。役員報酬の個別開示(45パーセント強の賛成)、社外取締役のみの経営会議設置、株主提案の説明文字数拡大(4,000字)などを求めました。ISS・Glass Lewis・日本プロクシー・ガバナンス研究所の3社すべてから複数議案で賛成推奨を受け、2011年にはハーバード大学法科大学院で講演。その後、みずほFG、MUFG、りそなHDなどでも40%台の支持を集める株主提案を実施しています。ハイアス・アンド・カンパニー(現くふう住まいコンサルティング)の損害賠償請求事件では株主補助参加人として参画し、2025年に勝訴判決を得ました。現在は徳島県美馬市の株式会社河野メリクロンの筆頭株主としてスマート農業に注力し、ジョージアのトビリシでは農業・病院・学校経営を展開、代理出産などを含む医療サービスも手がけています。

山中氏は投資ブラザーズ合同会社共同代表社員、少数株ドットコム株式会社共同創業者兼会長で、世界の上場企業1,000社超、非上場企業200社超の株主です。座右の銘は故・柴田保光投手の「チャンピオンに立ち向かって勝つことがプロの目標のひとつ」。30年来の日本ハムファイターズファンでもあります。

開催情報と関連リンク

参加を希望する場合は、AIマネー大学株式会社の案内に従い、指定のメールアドレスへ事前に申し込みます。メールの件名には「『Profiting from Technological Innovation』論文読書会参加希望」と記載します。参加費は無料で、開催形式はZoomオンラインウェビナーです。主催はAIマネー大学株式会社です。

  • 開催日:2026年10月12日(12時開始ノーベル経済学賞発表まで)
  • シリーズ:2026年ノーベル経済学賞候補 論文読書会 クラリベイト引用栄誉賞編 第12回
  • 講師:山中裕(AIマネー大学株式会社 コンサルタント兼学長)
  • 参加費・形式:無料、事前登録制、Zoomオンラインウェビナー
  • 申込先:aimoneyuniversity@aimu.info
  • 申込件名:「『Profiting from Technological Innovation』論文読書会参加希望」
  • 主催:AIマネー大学株式会社

参考資料として、論文のほか、カリフォルニア大学バークレー校ハース経営大学院の教員ページ、クラリベイト引用栄誉賞公式サイト、ノーベル経済学賞公式サイトが案内されています。関連リンクには、男女産み分けドットコム、CapitalJusticeLab、ジョージアの複合開発「Silk Towers」の販売代理店契約や現地視察プログラム、ジョージア6プロジェクトの販売代理契約に関する情報、共著書『良い政策保有株式 悪い政策保有株式』も含まれます。

項目 内容
論文 Profiting from Technological Innovation: Implications for Integration, Collaboration, Licensing and Public Policy
著者・掲載情報 デヴィッド・ティース(David J. Teece)/Research Policy, Vol. 15, No. 6(1986年12月号), pp. 285–305
論文URL https://doi.org/10.1016/0048-7333(86)90027-2
関連解説 https://note.com/syousuukabu_koho/n/n70fe109b5de8
大学公式ページ https://haas.berkeley.edu/faculty/teece-david/
賞・関連公式サイト https://clarivate.com/citation-laureates/ / https://www.nobelprize.org/prizes/economic-sciences/
主催・問い合わせ AIマネー大学株式会社 広報担当窓口 aimoneyuniversity@aimu.info
関連リンク https://money-university.jp/ / https://danjo-umiwake.com / https://capital-justice-lab.com/

技術の新しさだけでなく、模倣への強さや市場投入に必要な資産まで見渡すことが、イノベーションの利益を考える鍵になります。今回の読書会は、ティース氏の論文を手がかりに、その視点を投資や事業戦略に結びつけて議論する場です。

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