襲名記念 十四世 坂 髙麗左衛門 展〈茶陶〉|横浜高島屋 美術画廊(7/8-13)
ベストカレンダー編集部
2026年6月29日
襲名記念 十四世 坂 髙麗左衛門 展〈茶陶〉
開催期間:7月8日〜7月13日
横浜高島屋7階 美術画廊で、2026年7月8日(水)から13日(月)までの6日間、「襲名記念 十四世 坂 髙麗左衛門 展〈茶陶〉」が開かれます。萩焼の宗家として四百年余りの歴史をつなぐ坂家。2022年に十四世を襲名した当代が、襲名披露としてまとめた茶碗・花入・水指などの茶陶を一堂に並べる、節目の個展です。
茶道具の名碗を生み続けてきた萩焼の系譜と、若き宗家が踏み出した第一歩。京都で陶技を学び、母である十三世に師事して坂家伝統の古格を受け継いだ十四世の作品を、横浜で間近に見られる機会です。
展覧会概要|会期・会場・出品の概要
本展は、十四世坂髙麗左衛門の襲名披露を目的とした記念展です。茶碗を中心に、花入・水指など茶席を構成する一通りの茶陶が並びます。代表作として案内されているのは、堂々とした寸法の「鶴首花入」(高さ29cm)と「角花入」(高さ26.4cm)、そして「練込捻手茶碗」など。萩焼の宗家としての清新で伸びやかな造形を、襲名披露の場で一気に見渡せる構成です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会期 | 2026年7月8日(水)~13日(月) |
| 会場 | 横浜高島屋 7階 美術画廊 |
| 分野 | 茶陶(萩焼) |
| 作家 | 十四世 坂 髙麗左衛門 |
| 主な出品 | 茶碗、鶴首花入、角花入、水指、練込捻手茶碗ほか |
会場となる7階 美術画廊は、横浜高島屋の常設ギャラリースペース。茶道具の名跡や工芸作家の個展がたびたび行われる場で、襲名披露としても格のある舞台といえます。会期は6日間と短めで、最終日は閉場時間が早まることが多いため、訪れる予定があれば早めに動いておきたい展示です。
萩焼宗家・坂家の系譜と十四世のあゆみ
萩焼の歴史は、慶長9年(1604年)に毛利輝元が萩に本拠を移した時期にさかのぼります。朝鮮半島から招かれた陶工、李勺光(りしゃっこう/後の山村家・坂倉家)と李敬(りけい/坂家の祖)の兄弟が、萩城下の松本に御用窯を開いたのが始まりとされています。坂家はその李敬の系統を引き継ぎ、三輪家とともに萩藩御用窯として萩焼の本流を担ってきました。初代から三代までは「古萩」と呼ばれ、萩焼の黄金期を築いた家系として知られています。

十四世(坂悠太)のあゆみ
当代である十四世坂髙麗左衛門(本名:坂悠太)は、1988年、十三世坂髙麗左衛門(純子)氏の長男として生まれました。萩光塩学院高校を卒業後、京都造形芸術大学や京都府立陶工高等技術専門校で陶芸を学び、京都で技術を磨いた後、2013年に郷里の萩へ戻ります。以後、母である十三世のもとで坂家伝統の作陶に本格的に取り組み、2022年、十四世坂髙麗左衛門を襲名しました。襲名は十三世が体調の問題で活動できなくなって以降、約8年の宗家不在期間を経ての継承だったことが、地元紙でも伝えられています。
同世代の陶芸家とのグループ展などを通じて「坂家の骨格」と評される茶碗の造形を磨いてきた当代は、先人の意匠を踏まえながらも、現代の感覚を持ち込んだ作品づくりを志しているとされる作家です。本展のタイトルが「茶陶」となっているのは、こうした茶道具の作家としての坂家の本筋を、襲名披露の場でまず示すという意図と読めます。
注目したい見どころ|茶陶としての萩焼を読み解く
茶陶として萩焼が古くから愛されてきた理由のひとつが、「萩の七化け(しちばけ)」と呼ばれる経年変化です。柔らかい土と貫入(かんにゅう)と呼ばれる細かな釉面のヒビを通じて、使い込むうちに茶や水が染み込み、表情が静かに変わっていく。これが茶人に好まれてきた特徴とされます。

本展でとくに注目したい作品群
- 茶碗
- 15.4×H9.3cmの茶碗が案内画像に掲載されています。坂家の伝統である井戸形・高麗茶碗の系譜を引きつつ、当代の手取り(持ったときの感触)を確かめたい中心作です。
- 練込捻手茶碗
- 異なる色土を練り合わせて文様を生む「練込」と、捻りを加えた作行きを掛け合わせた一碗。坂家伝統の中に、当代らしい現代的な造形感覚が現れる作品として注目されます。
- 鶴首花入・角花入
- 高さ29cmの鶴首花入、26.4cmの角花入は、いずれも床の間を構えるための堂々とした寸法。茶席だけでなく、住空間に置かれる花入としても見応えがあります。
- 水指
- 釜の水を蓄える茶席必需の道具。茶碗と組み合わせる際の景色をどう作るか、当代の構成力が現れる種目です。
萩焼は基本的に絵付けを多用せず、土の表情と釉薬の景色で勝負する焼物です。それだけに、写真ではつかみきれない釉肌の質感や手取りの軽さ・重さは、会場で実際に手に取って初めて分かる部分が大きいといえます。襲名披露のタイミングで当代の作風を直接体感できる、貴重な機会です。
来場前に押さえておきたい来館情報
美術画廊での個展は、入場無料で気軽に立ち寄れる一方、襲名披露という性格上初日や週末は来場が集中することが想定されます。ゆっくり作品と対話したい場合は平日の昼前後を狙うのも一案です。
| 来場前メモ | 内容 |
|---|---|
| 入場料 | 美術画廊での個展は通常入場無料(公式サイト要確認) |
| 所在 | 横浜高島屋 7階 美術画廊(横浜駅西口直結) |
| 営業時間 | 横浜高島屋の営業時間に準じる(最終日は閉場時間が早まる場合あり) |
| 情報発信 | Instagram「横浜高島屋美術画廊」公式アカウント |
会場の横浜高島屋美術画廊は、最新の出品情報をInstagram公式アカウントでも発信しています。来場前に画像や紹介文をチェックしておくと、当日見たい作品の見当をつけやすく、限られた時間でも密度の高い鑑賞になります。茶陶を購入対象として検討する場合は、係員に作家プロフィールや作品の取り扱いについて尋ねるとより理解が深まります。
まとめ|萩焼宗家の節目を横浜で見届ける6日間
| 項目 | 要点 |
|---|---|
| 展覧会 | 襲名記念 十四世 坂 髙麗左衛門 展〈茶陶〉 |
| 会期 | 2026年7月8日(水)~13日(月) |
| 会場 | 横浜高島屋 7階 美術画廊 |
| 見どころ | 茶碗・花入・水指など茶陶一式での襲名披露、練込捻手茶碗 |
| 背景 | 萩焼宗家・坂家400年余の系譜、2022年十四世襲名 |
四百年の系譜を引き受けた若き宗家が、襲名から数年を経て関東で開く本格的な個展。会期は7月8日(水)から13日(月)までのわずか6日間で、最終日は閉場時間が早まる可能性もあるため、夏の予定を組む際にあらかじめ日程を確保しておくのが安全です。
この記事は横浜髙島屋公式サイトの情報をもとに編集部が再構成したものです。掲載写真の出典: 横浜髙島屋公式サイト。坂家の沿革・十四世の経歴については坂髙麗左衛門窯公式サイト、Wikipedia「坂高麗左衛門」、山口新聞および萩焼関連資料を参照しました。最新の開催状況・価格は公式サイトでご確認ください。