扶養控除はいくら?
扶養控除の額と決まり方
生計を一にする子・親などの親族(扶養親族)がいるとき、その年の所得から一定額を引ける制度です。控除対象になるのは16歳以上の扶養親族で、年齢・同居で額が変わります(所得税法第84条・租税特別措置法第41条の16、国税庁 No.1180)。
| 扶養している人(12月31日現在) | 所得税 | 住民税 |
|---|---|---|
| 16歳未満 | なし | なし |
| 16〜18歳(一般) | 380,000円 | 330,000円 |
| 19〜22歳(特定扶養) | 630,000円 | 450,000円 |
| 23〜69歳(一般) | 380,000円 | 330,000円 |
| 70歳以上(老人扶養) | 480,000円 | 380,000円 |
| 70歳以上(同居老親等) | 580,000円 | 450,000円 |
扶養親族になるのは、生計を一にする配偶者以外の親族で、年間の合計所得金額が、令和8年分以後は62万円以下(給与だけなら収入136万円以下)、令和7年分は58万円以下(収入123万円以下)の人です。給与だけの人は、給与収入から給与所得控除を引いた額が合計所得金額です(令和8年分は給与所得控除の最低保障が74万円、令和7年分は65万円。国税庁 No.1410)。
控除は扶養親族1人ごとに受けられ、人数分が合計されます。16歳未満の子は扶養親族ですが、扶養控除の対象ではありません。配偶者の控除は別の制度で、配偶者控除・配偶者特別控除の計算で出せます。
19〜22歳の子の特定親族特別控除
令和7年分から、19歳以上23歳未満の子などで、扶養親族の要件(令和8年分は合計所得62万円以下)を超えても123万円以下なら、所得に応じて63万円から3万円まで段階的に控除できます(所得税法第84条の2、国税庁 No.1177)。扶養控除の63万円(特定扶養)と同額から始まるので、収入が136万円を少し超えても急に減らないのが特徴です。
| 子の合計所得金額 | 給与収入(目安) | 所得税 | 住民税 |
|---|---|---|---|
| 62万円超85万円以下 | 159万円以下 | 630,000円 | 450,000円 |
| 85万円超90万円以下 | 164万円以下 | 610,000円 | 450,000円 |
| 90万円超95万円以下 | 169万円以下 | 510,000円 | 450,000円 |
| 95万円超100万円以下 | 174万円以下 | 410,000円 | 410,000円 |
| 100万円超105万円以下 | 179万円以下 | 310,000円 | 310,000円 |
| 105万円超110万円以下 | 184万円以下 | 210,000円 | 210,000円 |
| 110万円超115万円以下 | 189万円以下 | 110,000円 | 110,000円 |
| 115万円超120万円以下 | 194万円以下 | 60,000円 | 60,000円 |
| 120万円超123万円以下 | 197万円以下 | 30,000円 | 30,000円 |
給与収入は、給与だけの子の令和8年分の換算(給与所得控除の最低保障74万円)。令和7年分は合計所得58万円超から、給与収入は123万円超188万円以下です。
住民税の扶養控除
住民税にも同じ控除があり、額は所得税と違います。16歳以上の扶養親族は一般33万円・特定扶養45万円・老人扶養38万円(同居の親・祖父母は45万円)です(地方税法第314条の2)。特定親族特別控除は、合計所得金額が95万円以下なら45万円で、そこから123万円まで段階的に下がります(葛飾区の控除額表)。 住民税は前年の所得で決まり、令和7年分の所得は令和8年度分(扶養親族の所得要件58万円)、令和8年分の所得は令和9年度分(同62万円。名古屋市の案内)です。
19〜22歳の子の収入ごとの控除額(早見表)
| 子の給与収入 | 合計所得金額 | 区分 | 所得税の控除 | 住民税の控除 |
|---|---|---|---|---|
| 100万円 | 260,000円 | 扶養控除 | 630,000円 | 450,000円 |
| 123万円 | 490,000円 | 扶養控除 | 630,000円 | 450,000円 |
| 136万円 | 620,000円 | 扶養控除 | 630,000円 | 450,000円 |
| 137万円 | 630,000円 | 特定親族特別控除 | 630,000円 | 450,000円 |
| 150万円 | 760,000円 | 特定親族特別控除 | 630,000円 | 450,000円 |
| 160万円 | 860,000円 | 特定親族特別控除 | 610,000円 | 450,000円 |
| 170万円 | 960,000円 | 特定親族特別控除 | 410,000円 | 410,000円 |
| 180万円 | 1,060,000円 | 特定親族特別控除 | 210,000円 | 210,000円 |
| 190万円 | 1,160,000円 | 特定親族特別控除 | 60,000円 | 60,000円 |
| 197万円 | 1,230,000円 | 特定親族特別控除 | 30,000円 | 30,000円 |
| 198万円 | 1,240,000円 | 対象外 | 0円 | 0円 |
令和8年分の額。住民税は令和9年度分。123万円は令和7年分の扶養控除の上限で、令和8年分は136万円までが扶養控除です。
受けるときの注意
- 扶養親族の判定: その年の12月31日の現況で、生計を一にしていること、青色事業専従者として給与を受けていない・白色事業専従者でないことが要件です(No.1180)。
- 合計所得金額で判定: 給与だけでなく、年金・事業・不動産・株などの所得も足した合計所得金額で判定します。給与以外の所得がある人は「合計所得」で入れてください。
- 同居老親等: 70歳以上の父母・祖父母などの直系尊属で、あなたか配偶者と同居している人です(配偶者の父母・祖父母も含みます)。病気で入院している間は同居として扱えますが、老人ホームなどに入所している場合は同居ではありません。
- 1人を2人で受けない: 同じ人を夫婦それぞれの扶養控除に入れることはできません。どちらが受けるかは、税率の高い方に付けるほうが有利なことが多いものの、住民税の非課税の判定なども絡むので、家計に合わせて決めます。
- パートの子・配偶者が働く側の線: 子や配偶者が「いくら稼ぐと何が変わるか」は 年収の壁の計算 で出せます。社会保険の被扶養者の収入基準(130万円など)は税の控除とは別の制度です。
この計算に入れていないもの
- 税が軽くなる額: 控除額に所得税率と住民税10%をかけた額が目安ですが、社会保険料控除などで課税所得が変わるので出していません。
- 16歳未満の子: 扶養控除はありませんが、住民税の非課税限度額を判定するときは人数に入ります。特定親族特別控除は、その人数には入りません。
- 国外に住む親族・障害者控除: 国外に住む親族には年齢などの追加の要件があります。障害のある扶養親族の障害者控除は別の控除です。
- 令和9年度分の住民税: 令和8年分の所得に対する住民税は、扶養親族の所得要件が62万円で、控除額は令和8年度分と同じです(地方税法第292条第1項第9号・第314条の2第1項第11号・第12号、2027年1月1日施行)。
扶養控除のよくある質問
扶養控除はいくら?人数分もらえる?
控除は扶養親族1人ごとに受けられ、人数分が合計されます。16歳以上の扶養親族(控除対象扶養親族)1人につき、所得税は一般38万円、19歳以上23歳未満の特定扶養親族63万円、70歳以上の老人扶養親族48万円(同居している親等は58万円)です。住民税は同じく33万円・45万円・38万円(同居の親等は45万円)です(国税庁 No.1180、地方税法第314条の2)。
16歳未満の子に扶養控除はある?
ありません。扶養控除の対象は16歳以上の扶養親族で、16歳未満の子は所得税・住民税とも扶養控除を受けられません。ただし住民税の非課税限度額を判定するときは、16歳未満の扶養親族も人数に入ります(児童手当などは別の制度です)。
子どもの年収が何万円まで扶養控除を受けられる?
扶養親族の合計所得金額が令和8年分は62万円以下(令和7年分は58万円以下)です。給与だけなら収入136万円以下(令和7年分は123万円以下)で、令和8年分の給与所得控除の最低保障が74万円(令和7年分は65万円)に上がったためです(国税庁 No.1180・No.1410)。
19〜22歳の子の収入が136万円を超えたらどうなる?
令和7年分から特定親族特別控除ができ、合計所得金額が要件を超えて123万円以下(令和8年分は給与収入197万円以下、令和7年分は188万円以下)の19歳以上23歳未満の子は、所得に応じて63万円から3万円まで段階的に控除できます。合計所得金額が85万円(給与収入159万円)までは63万円のままです(令和8年分・国税庁 No.1177)。
このページの金額は税金がいくら安くなる額?
いいえ。ここで出すのは所得から引ける「控除額」です。税金が安くなる額は、控除額に所得税率(5〜45%)と住民税10%をかけた額が目安ですが、他の控除で税率が変わるため、このページでは出しません。
2026年10月6日現在の情報です(データ最終更新: 2026年10月4日)。出典: 国税庁 No.1180 扶養控除 / 国税庁 No.1177 特定親族特別控除 / 国税庁 No.1410 給与所得控除 / 葛飾区 住民税の特定親族特別控除(令和8年度以降の適用) / 名古屋市 令和9年度以降適用される市民税・県民税に関する主な税制改正(扶養親族の所得要件62万円) / e-Gov 法令検索 所得税法(第84条 扶養控除・第84条の2 特定親族特別控除) / e-Gov 法令検索 租税特別措置法(第41条の16 同居の老親等に係る扶養控除の特例・第41条の15の3 65歳以上の公的年金等控除の最低額) / e-Gov 法令検索 地方税法(第292条第1項第9号・第314条の2第1項第11号・第12号 扶養親族・扶養控除・特定親族特別控除)