免税事業者からの仕入れは何%控除できる?インボイスの経過措置を計算

2026年10月25日(日)に受け取った商品の仕入れ(税込 110,000 円・税率 10%)

70% 控除・5,460 円(国の消費税 7.8% の分)

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控除できる割合
70%(2028年9月30日まで)
控除できる額
5,460 円(地方消費税を含めると 7,000 円)
控除できない額
2,340 円(地方消費税を含めると 3,000 円)
次に下がる日
2028年10月1日(50% に)

帳簿には、この取引が経過措置の対象だと分かるように「70%控除対象」などと書きます。

同じ相手から多く仕入れるとき(1 億円などの上限)

割合は仕入れの日(原則として、商品は受け取った日、サービスは全部が終わった日。短期前払費用の扱いを続けて受けている前払いは払った日)で決まります。消費税の分は税込の額 × 7.8/110(8% の品は 6.24/108)で出し、割合を掛けて 1 円未満を切り捨てています(四捨五入でも構いません)。同じ相手からの仕入れが決算期の合計で上限(1 億円など)を超えた部分は経過措置を使えないので、今期すでに仕入れた額を入れると、その部分を除いて数えます。決算期の始まりが分からないときは、上限の小さいほうで数えます。入力を変えると、結果と下の表がすぐ変わります。

控除できる割合の段階と、この仕入れで控除できる額

入れた仕入れ(税込 110,000 円・税率 10%)を、それぞれの期間にしたときに控除できる額です。2026年10月25日は 70% の期間です。

上の入力の額と税率で数え直しています(1 つの相手からの上限は数えていません)。印の行が、入れた仕入れの日の段階です。

控除できる割合の段階と、この仕入れで控除できる額
仕入れの日控除できる割合控除できる額(国の分)
2023年10月1日〜2026年9月30日80%6,240 円
2026年10月1日〜2028年9月30日70%(この仕入れ)5,460 円
2028年10月1日〜2030年9月30日50%3,900 円
2030年10月1日〜2031年9月30日30%2,340 円
2031年10月1日以後0%0 円

数え方と結果の読み方

計算の仕方

控除できる額 = 税込の仕入れ額 × 7.8/110(8% の品は 6.24/108)× 割合(1 円未満は切り捨て)

  • 仕入れの日を決める(原則として、商品は受け取った日・サービスは全部が終わった日。短期前払費用の扱いを続けて受けている前払いは払った日。ふつうの前払いはサービスを受けた日)。
  • その日の割合を、上の段階の表で読む(2026年9月30日までは 80%、2026年10月1日からは 70%)。
  • 税込の額から消費税の分を出す(税込 110,000 円なら 7,800 円)。
  • 割合を掛けて、1 円未満を切り捨てる(四捨五入でも構いません)。
  • 地方消費税を含めた目安は、税込の額 × 10/110(8% の品は 8/108)× 割合(税込 110,000 円・70% なら 7,000 円)。申告では国の分から地方消費税の分を出します。

結果の読み方と使いどころ

あと 707 日80%で始まり2023/10/170%に2026/10/1この仕入れ2026/10/2550%に2028/10/130%に2030/10/10%(終わり)2031/10/1
線は日付の間隔に比例しています。丸は割合が変わる日と、この仕入れの日です。

次に割合が下がるのは 2028年10月1日(あと 707 日)。その日以後に同じ仕入れ(税込 110,000 円・国の消費税の分 7,800 円)をすると、控除できる額は 3,900 円(50%)になります。

インボイスの登録をしていない相手(免税事業者や一般の消費者)からの仕入れでも、決まった割合だけは消費税を差し引けます。割合は 2023年10月の制度の始まりから 8 年で 0% になります(2026年10月から 5 年かけて下がり、2031年10月1日からは差し引けません)。

割合が下がる日の前後は、同じ額の仕入れでも差し引ける額が変わります。大きな仕入れや長い作業は、割合が変わる日(図の丸)を見ておくと数え違いがありません。

割合を決める日(商品・サービス・前払い)

注文の日や請求書の日ではなく、この日で割合が決まります(国税庁 インボイス Q&A 問113-3・113-4)。

割合を決める日(商品・サービス・前払い)
仕入れの種類割合を決める日例(税込 110,000 円・10%・国の分)
商品の仕入れ原則として受け取った日9月30日に注文し、10月1日に届いた → 2026年10月1日の扱いで 70%・5,460 円
サービス(作業・工事など)原則として全部が終わった日9月21日に始めて、10月20日に終わった作業 → 2026年10月20日の扱いで 70%・5,460 円
短期前払費用(払った日から 1 年以内の分を前払いし、払った年の経費にしている)払った日(短期前払費用の扱いを続けて受けている場合)9月30日に、10月からの 1 年分の保守料を払い、払った年の経費にした → 2026年9月30日の扱いで 80%・6,240 円

1 つの相手からの仕入れの上限

1 つの免税事業者からの仕入れが、決算期(個人は 1〜12 月)の合計で上限を超えると、超えた部分には経過措置を使えません。上限は仕入れの日でなく、決算期の始まりの日で決まります。例えば 2026年10月1日以後に始まる決算期に同じ相手から税込 1億2,000万円を仕入れたら、経過措置を使えるのは 1億円まで、残りの 2,000万円は使えません。

上の入力で決算期の始まりと、同じ相手から今期すでに仕入れた額を入れると、上限を超えた部分を除いて数えます(国税庁 インボイス Q&A 問113)。

1 つの相手からの仕入れの上限
決算期の始まりの日1 つの相手からの上限(税込)
2024年9月30日以前上限なし
2024年10月1日〜2026年9月30日10億円
2026年10月1日以後1億円

よくある間違い

注文の日や請求書の日で割合を決める

割合は、原則として、商品なら受け取った日、サービスなら全部が終わった日で決まります。9月に注文して 2026年10月1日に届いた商品は 70% です。

決算期の始まりの日で、1 年分を同じ割合にしてしまう

割合は仕入れの日ごとです。2026年10月1日をまたぐ決算期は、9月30日までの仕入れを 80%、10月1日からの仕入れを 70% と分けて数えます。決算期の始まりの日で決まるのは、1 つの相手からの仕入れの上限だけです。

帳簿に経過措置の文言を書かない

経過措置を使うには、帳簿に「70%控除対象」のように経過措置を使う仕入れだと分かる書き方をし、インボイスの前の区分記載請求書と同じ事項(相手の名前・取引の日・品名・税率ごとの額など)が書かれた請求書や領収書を残す必要があります(国税庁 インボイス Q&A 問113)。

簡易課税や 2 割特例なのに、この割合で数える

簡易課税・2 割特例・3 割特例(個人事業者の 2027・2028 年分)で申告する人は、仕入れの実額を使わないので、この経過措置は当たりません。

よくある質問

相手が後からインボイスの登録をしたら、どうなりますか?

登録の日より後の仕入れは、インボイスを受け取れば消費税の全額を差し引けます。登録より前の仕入れは、その仕入れの日の経過措置の割合のままです。

自分が簡易課税や 2 割特例で申告する場合も、この割合を使いますか?

使いません。簡易課税・2 割特例・3 割特例は、売上の消費税に決まった割合を掛けて納める額を出すので、仕入れごとの控除は数えません。経過措置の割合を使うのは、仕入れの消費税を実額で差し引く一般の申告(本則課税)の人です。

入れた金額や日付は、どこかに送られますか?

送りません。計算はこの画面の中だけで行い、入れた値はどこにも保存しません。