医療費控除はいくら戻る?(所得税の還付と住民税の目安)

補填は、その給付の対象になった医療費までしか引きません(No.1120)。

戻る額の目安(令和8年分の医療費)

医療費控除 200,000円 → 所得税の還付 10,125円・翌年度の住民税 20,000円 減(合計 30,125円)

所得税法73条・地方税法314条の2・国税庁 No.1120・1129・2260(2026年10月2日確認)

目安。還付は源泉徴収で納めた所得税の範囲まで。実際の額は確定申告の内容で決まります。還付申告は翌年1月1日から5年間。住民税は単身の調整控除を入れ、家族による非課税の線は入れず、控除は所得税と同じ額で計算しています。

総所得金額等(給与所得)3,560,000円
社会保険料(推定)723,132円
他の所得控除0円
払った医療費 − 補填される額300,000円
差し引く額(100,000円と総所得金額等の5%の少ない方)−100,000円
医療費控除(上限200万円)200,000円
所得税の課税所得(控除前 → 後)1,796,000円
→ 1,596,000円
所得税の税率(控除前 → 後)5% → 5%
所得税(年末調整の税額 → 申告の税額。復興特別所得税を含む)91,600円
→ 81,475円
所得税の還付(上の差)10,125円
住民税の減る額(所得割の差。標準税率10%)20,000円
合計30,125円

医療費と収入を入れてください。

令和8年分(2026年1〜12月に払った分)。家族(生計を一にする配偶者・親族)の分も合わせて入れます。補填される額は保険金・高額療養費・出産育児一時金など。給付が対象の医療費を超えても、超えた分は他の医療費から引きません。社会保険料の初期値は給与収入からの推定(東京都の協会けんぽ・40歳未満・賞与なし)で、源泉徴収票の「社会保険料等の金額」に直すと正確になります。他の所得控除は生命保険料・地震保険料・配偶者・扶養などの合計です(基礎控除と社会保険料は除く)。

入力した額はこの端末の中だけで計算し、送信しません。

セルフメディケーション税制と比べる(任意)

購入額から12,000円を引いた額(上限88,000円)が控除になります。通常の医療費控除とはどちらか一方を選びます。その年に健康診断・予防接種などを受けている人が使えます。

医療費控除で戻る額の決まり方

医療費控除は、1年(1〜12月)に払った医療費から保険金などで補填される額を引き、さらに100,000円か総所得金額等の5%の少ない方を引いた額です(上限200万円)。控除額がそのまま戻るのではなく、控除で下がる税金が戻ります。

総所得金額等は所得控除を引く前の所得で、給与だけの人は給与収入から給与所得控除を引いた給与所得です。令和8年分は給与収入がおよそ297万円未満だと総所得金額等が200万円未満になり、差し引く額が100,000円より少なくなります。

所得税は、控除の前と後の課税所得それぞれに税率(5〜45%の7段階)をかけて税額を出し、その差が還付されます。控除前は年末調整の税額(復興特別所得税2.1%を含め100円未満切捨て)、控除後は確定申告の税額(基準所得税額に、その2.1%の復興特別所得税〔1円未満切捨て〕を足した1円単位の額)で、還付額は丸めません。控除額に税率をかけるだけだと、税率の段をまたぐ人は多く見積もってしまうため、この道具は速算表を2回引いて差を出しています。所得税の基礎控除は合計所得489万円以下104万円・655万円以下67万円・2350万円以下62万円で計算します(給与以外の所得がない場合)。

住民税にも医療費控除があり、額の出し方は所得税と同じです。翌年度(令和8年分の医療費なら令和9年度分)の住民税の所得割が、控除額の10%(市区町村6%・道府県4%)下がります(課税標準は1,000円未満、所得割は市区町村分・道府県分それぞれ100円未満を切り捨て)。総所得金額等が45万円以下(単身の場合)で所得割がかからない人は減りません。単身の調整控除(地方税法37条・314条の6)を控除の前後両方から引いています。

対象になる医療費(例)

  • 医師・歯科医師の診療や治療の費用、治療のための医薬品(かぜ薬などの市販薬を含む)
  • 治療のためのあん摩マッサージ指圧・はり・きゅう・柔道整復の施術
  • 通院の電車・バス代、入院中の部屋代・食事代、急を要するときのタクシー代
  • 義歯・補聴器・松葉づえなど治療に必要な器具、医師の証明があるおむつ代(6か月以上寝たきりの人)
  • 介護保険の一定の施設・居宅サービスの自己負担、助産師の分べん介助

対象にならない医療費(例)

  • 健康診断・人間ドックの費用(重い病気が見つかり、そのまま治療を受けた場合は対象)
  • 予防や健康増進のためのビタミン剤・サプリメント、予防接種
  • 容姿を整えるための美容整形、治療に直接必要でない近視・遠視の眼鏡
  • 自家用車で通院するときのガソリン代・駐車料金、電車やバスで行けるのに使ったタクシー代
  • 医師などへの謝礼、疲れを癒やすための施術

国税庁 No.1122「医療費控除の対象となる医療費」の例から。判断に迷うものは税務署に確かめてください。

この道具は、収入が給与だけ(または総所得金額等を直接入れた場合)の目安です。還付は源泉徴収や予定納税で納めた所得税の範囲までで、源泉徴収票の「源泉徴収税額」が0円の人は所得税は戻りません。住民税は単身の調整控除と単身の非課税の線を入れ、家族がいる場合の線は入れていません。

医療費控除のよくある質問

医療費が10万円を超えないと医療費控除は受けられない?

いいえ。差し引く額は10万円と「総所得金額等の5%」の少ない方です。給与だけの人なら、令和8年分は給与収入がおよそ297万円未満だと5%の方が少なくなり、医療費が10万円以下でも控除を受けられることがあります。

医療費控除でいくら戻る?

控除額そのものが戻るわけではありません。所得税は控除で下がる税額(税率5〜45%に復興特別所得税2.1%を加えた分)が還付され、住民税は翌年度の分が控除額の約10%下がります(所得割がかからない人は減りません)。還付されるのは、源泉徴収などで納めた所得税の範囲までです。

家族の医療費もまとめられる?

自分と生計を一にする配偶者や親族のために払った医療費は合算できます。所得税率の高い人がまとめて申告すると、戻る額が大きくなることがあります。

セルフメディケーション税制と両方使える?

使えません。どちらか一方を選びます。セルフメディケーション税制は対象医薬品の購入額から12,000円を引いた額(上限88,000円)が控除になり、その年に健康診断や予防接種などを受けている人が使えます。

医療費控除の申告はいつまでできる?

会社員などの還付申告は、医療費を払った年の翌年1月1日から5年間出せます。令和8年分(2026年に払った分)なら2027年1月1日から出せます。医療費の領収書は確定申告の期限などから5年間保管します。

2026年10月3日現在の情報です(データ最終更新: 2026年10月2日)。出典: 国税庁 No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除) / 国税庁 No.1122 医療費控除の対象となる医療費 / 国税庁 No.1129 セルフメディケーション税制(特定一般用医薬品等購入費を支払ったときの医療費控除の特例) / 国税庁 No.1131 セルフメディケーション税制と通常の医療費控除との関係 / 国税庁 No.2030 還付申告 / 国税庁 No.2260 所得税の税率 / 国税庁 No.2665 年末調整の対象となる人 / e-Gov 法令検索 所得税法(73条 医療費控除・89条 税率) / e-Gov 法令検索 地方税法(314条の2・34条 医療費控除、附則4条の5) / e-Gov 法令検索 租税特別措置法 41条の17(セルフメディケーション税制)