高年齢雇用継続給付はいくら?
60歳到達時の賃金月額は、60歳に達する前6か月の賃金(賞与を除く)の平均で、ハローワークの「受給資格確認通知書」に載っています。60歳に達した日は60歳の誕生日の前日です。雇用保険に加入していた期間が通算5年以上あることが条件で、60歳の時点で5年に満たない人は5年を満たした日が基準になり、5年を満たした日が2025年4月1日以後なら上限は10%です(ハローワークの例2・雇用保険法第61条。このページは60歳に達した日で計算します)。介護休業給付・育児休業給付を受けた月は対象外です。
基本手当(失業保険)を受けた後に再就職した人の高年齢再就職給付金は別の給付で、このページでは計算しません(ハローワークのパンフレット)。
特別支給の老齢厚生年金を受けている人は、この給付を受ける間、年金の一部(標準報酬月額の最大4%、2025年3月以前に60歳の人は最大6%)が止まる場合があります。標準報酬月額が60歳到達時の賃金月額の75%以上の月は調整されません(在職老齢年金の計算)。
高年齢雇用継続給付の決まり方
高年齢雇用継続基本給付金は、60歳以後の賃金が60歳到達時の賃金月額の75%未満に下がった月に、その月の賃金に支給率をかけた額が出ます。支給率は「低下率」(その月の賃金÷60歳到達時の賃金月額)で決まります。
2025年4月1日以後に60歳に達した人は、低下率64%以下で10%、64%超75%未満は10%から0%へ下がる率((−64X+4,800)÷110×100÷X、Xは低下率)。2025年3月31日以前に60歳に達した人は、61%以下で15%、61%超75%未満は(−183X+13,725)÷280×100÷X です。低下率・支給率は小数点以下第3位を四捨五入し、支給額は1円未満を切り捨てます(ハローワークの手順)。
賃金が397,369円以上の月は支給されず、賃金と給付の合計が397,369円を超えるときは「397,369円−賃金」に減ります。算定した額が2,562円以下なら支給されません。60歳到達時の賃金月額は上限522,000円・下限96,090円で計算します(いずれも令和8年8月1日から。毎年8月1日に見直し)。
厚生労働省のパンフレットの例(賃金月額30万円・賃金20万円)は、式のままの計算で14,545円と書かれていますが、低下率66.67%・支給率7.27%に丸める手順では14,540円です(パンフレットにも「端数処理の関係で実際に支給される額と異なる場合があります」とあります)。このページは丸める手順で計算しています。
支給率の早見表
| 低下率 | 2025年4月以後に60歳(1965年4月2日以後生まれ) | 2025年3月以前に60歳(1965年4月1日以前生まれ) |
|---|---|---|
| 75.00%以上 | 0.00% | 0.00% |
| 74.50% | 0.39% | 0.44% |
| 74.00% | 0.79% | 0.88% |
| 73.50% | 1.19% | 1.33% |
| 73.00% | 1.59% | 1.79% |
| 72.50% | 2.01% | 2.25% |
| 72.00% | 2.42% | 2.72% |
| 71.50% | 2.85% | 3.20% |
| 71.00% | 3.28% | 3.68% |
| 70.50% | 3.71% | 4.17% |
| 70.00% | 4.16% | 4.67% |
| 69.50% | 4.60% | 5.17% |
| 69.00% | 5.06% | 5.68% |
| 68.50% | 5.52% | 6.20% |
| 68.00% | 5.99% | 6.73% |
| 67.50% | 6.46% | 7.26% |
| 67.00% | 6.95% | 7.80% |
| 66.50% | 7.44% | 8.35% |
| 66.00% | 7.93% | 8.91% |
| 65.50% | 8.44% | 9.48% |
| 65.00% | 8.95% | 10.05% |
| 64.50% | 9.47% | 10.64% |
| 64.00% | 10.00% | 11.23% |
| 63.50% | 10.00% | 11.84% |
| 63.00% | 10.00% | 12.45% |
| 62.50% | 10.00% | 13.07% |
| 62.00% | 10.00% | 13.70% |
| 61.50% | 10.00% | 14.35% |
| 61.00%以下 | 10.00% | 15.00% |
支給額は「その月の賃金×支給率」です。2025年4月以後に60歳の人は、低下率64.00%以下はすべて10.00%です。
高年齢雇用継続給付のよくある質問
高年齢雇用継続給付はどう計算する?
60歳以後のその月に支払われた賃金を、60歳に達する前6か月の賃金の平均(60歳到達時の賃金月額)で割った「低下率」で支給率が決まります。2025年4月1日以後に60歳に達した人(1965年4月2日以後生まれ)は、低下率64%以下なら賃金の10%、64%超75%未満なら10%から0%へ下がる率、75%以上なら支給されません。支給額は賃金×支給率です。
2025年3月以前に60歳になった人(1965年4月1日以前生まれ)は?
2025年3月31日以前に60歳に達した人(1965年4月1日以前生まれ。60歳の時点で雇用保険の加入期間が5年に満たない人は、5年を満たした日が3月31日以前の人)は、改正前の率のままで、低下率61%以下なら賃金の15%、61%超75%未満なら15%から下がる率です。
上限・下限はある?
令和8年8月1日から、支払われた賃金が397,369円以上の月は支給されず、賃金と給付の合計が397,369円を超えるときは「397,369円−賃金」に減ります。算定した額が2,562円以下なら支給されません。60歳到達時の賃金月額は522,000円を上限、96,090円を下限として計算します。毎年8月1日に見直されます。
いつからいつまでもらえる?
60歳に達した月から65歳に達する月までの各月です(60歳・65歳に達する日は誕生日の前日)。その月の初日から末日まで雇用保険に加入していることが必要で、雇用保険に加入していた期間が通算5年以上あることが条件です。申請は原則2か月ごとに会社を通じて行います。
病気で休んで給料が減った月は?
病気やけが、妊娠・出産・育児・介護等による欠勤、本人の非行、事業所の休業などで減った賃金は、支払われたものとみなして低下率を計算します(みなし賃金)。支給額は実際に支払われた賃金×支給率です。このページでは「減額された賃金」の欄に入れると計算できます。
年金と一緒にもらうと?
特別支給の老齢厚生年金を受けている人は、高年齢雇用継続給付を受ける間、年金の一部(標準報酬月額の最大4%、2025年3月以前に60歳の人は最大6%)が止まる場合があります。標準報酬月額が60歳到達時の賃金月額の75%以上の月は調整されません。
2026年10月6日現在の情報です(データ最終更新: 2026年10月2日)。出典: e-Gov 法令検索 雇用保険法 第61条(高年齢雇用継続基本給付金) / e-Gov 法令検索 雇用保険法施行規則 第101条の4(支給率の式) / 厚生労働省・ハローワーク「高年齢雇用継続給付の内容及び支給申請手続について」(令和8年8月1日版 PL080801保05) / 厚生労働省リーフレット「令和8年8月1日から支給限度額が変更になります」(LL080731保02) / 厚生労働省「令和7年4月1日から高年齢雇用継続給付の支給率を変更します」 / ハローワーク「高年齢雇用継続給付について」