給与所得控除はいくら?(給与収入から給与所得へ)

対象は給与所得者(年金・事業所得は別)。源泉徴収票の「支払金額」を入れます。

給与所得控除 1,440,000円

給与所得の金額 3,560,000円(収入 5,000,000円−控除 1,440,000円)

給与収入を0以上、100億円までの数で入れてください。

国税庁 No.1410・所得税法別表第五で計算(令和8年分・2026年10月4日確認)

目安。最終的な額は勤務先の年末調整と税務署が決めます。

給与収入(源泉徴収票の支払金額)5,000,000円
給与所得控除額(収入360万円以上660万円未満は収入×20%+44万円)−1,440,000円
給与所得の金額(別表第五の行 5,000,000円以上5,004,000円未満)3,560,000円

給与収入が2か所以上あるときは、支払金額を合計して入れてください。給与所得の金額は、源泉徴収票の「給与所得控除後の給与等の金額」にあたります。

給与所得控除とは

給与所得控除は、給与収入から引ける、会社員の「みなしの経費」です。給与収入から給与所得控除を引いた残りが給与所得の金額で、ここからさらに社会保険料控除・基礎控除などの所得控除を引いたものが課税所得になります(所得税法第28条、国税庁 No.1410)。

控除額は収入が増えるほど段階的に増え、850万円以上で上限の195万円になります。令和8年分・令和9年分は、収入が約220万円までは最低保障の74万円です(令和7年分は65万円で、190万円まで)。令和8年分の74万円は、令和8年度の改正で上がった本則の69万円に、租税特別措置法第29条の4の特例5万円を足した額で、令和10年分以後は特例が終わり69万円に戻ります。

660万円未満は式ではなく表引きです。所得税法の別表第五は、収入を4,000円ごとの行に区切り、その行の下限の額で給与所得を決めます。見出しの「給与所得控除」は法定の式の額、給与所得の金額はこの表どおりです。表は行の下限で給与所得を決めるので、給与所得は「収入−控除額」より小さくなることがあります(差は最大で3,999円。このページは差を内訳に出します)。年末調整や源泉徴収票の「給与所得控除後の給与等の金額」はこの表で決まります。

この額を使った計算は、年収から手取りはいくら?(社会保険料・所得税・住民税を引いた手取り)、年収の壁は超えるといくら損?(扶養・社会保険の壁)、所得税の税率は何%?(課税所得から税額)で使っています。

給与所得控除の額(区分と計算式)

給与等の収入金額令和8・9年分令和7年分
190万円まで74万円(収入が74万円未満なら収入と同額)65万円(収入が65万円未満なら収入と同額)
190万円超220万円まで74万円収入×30%+8万円
220万円超360万円まで収入×30%+8万円収入×30%+8万円
360万円超660万円まで収入×20%+44万円収入×20%+44万円
660万円超850万円まで収入×10%+110万円収入×10%+110万円
850万円超195万円(上限)195万円(上限)

国税庁 No.1410 の表。令和7年分は最低保障が65万円(190万円まで)で、220万円以上の区分は両年分とも同じです。控除額はこの式の額です。給与所得の金額は、660万円未満が別表第五、220万円未満が租税特別措置法第29条の4の表(219万1千円以上は145万1千円・145万3千円・145万6千円)で決まるため、収入−控除額とわずかにずれます。

給与収入ごとの給与所得控除(早見表)

給与収入令和8年分の控除令和8年分の給与所得令和7年分の控除令和7年分の給与所得
100万円740,000円260,000円650,000円350,000円
150万円740,000円760,000円650,000円850,000円
200万円740,000円1,260,000円680,000円1,320,000円
300万円980,000円2,020,000円980,000円2,020,000円
400万円1,240,000円2,760,000円1,240,000円2,760,000円
500万円1,440,000円3,560,000円1,440,000円3,560,000円
600万円1,640,000円4,360,000円1,640,000円4,360,000円
700万円1,800,000円5,200,000円1,800,000円5,200,000円
800万円1,900,000円6,100,000円1,900,000円6,100,000円
1,000万円1,950,000円8,050,000円1,950,000円8,050,000円

控除額は法定の式の額、給与所得の金額は別表第五・措置法の表引きどおりです。令和8年分は、収入が約220万円以下の人ほど最低保障の引き上げ(65万円→74万円)で給与所得が小さくなります。

この計算に入れていないもの

  • 所得金額調整控除: 給与収入が850万円を超え、本人が特別障害者・23歳未満の扶養親族がいる・特別障害者の配偶者や扶養親族がいるのいずれかの人は、給与所得からさらに(収入−850万円。1,000万円まで)×10%を引けます。給与所得と公的年金等の雑所得の両方がある人にも別の計算があります(国税庁 No.1411)。このページは計算しません。
  • 特定支出控除: 通勤費・研修費・資格取得費などの特定支出が一定額を超えるとき、確定申告で給与所得から引ける特例です(国税庁 No.1415)。このページは計算しません。
  • 住民税の給与所得控除: 74万円は所得税の特例(租税特別措置法第29条の4)です。住民税(令和9年度分)の額は地方税法の条文で確かめられなかったため、このページでは断定せず、計算にも入れていません。
  • 年金・事業所得: 公的年金等には公的年金等控除、事業所得には必要経費があり、給与所得控除は使いません。

値は e-Gov の所得税法(第28条・別表第五)・租税特別措置法(第29条の4)と、国税庁のタックスアンサーで確かめています。

給与所得控除のよくある質問

令和8年分の給与所得控除の最低保障は74万円って本当?

本当です。令和7年度の税制改正で令和7年分から最低保障額が55万円から65万円に上がり、令和8年度の改正で本則が69万円になりました。これに租税特別措置法第29条の4の特例(5万円)が加わり、令和8年分と令和9年分は74万円です。令和10年分以後は特例が終わり69万円の本則に戻ります(国税庁 No.1410・租税特別措置法第29条の4。令和8年12月1日施行)。令和7年分は65万円で、このページで年分を切り替えて比べられます。

給与所得控除を式で計算しても、給与所得が合わないのはなぜ?

給与収入が660万円未満のときは、給与所得の金額を式ではなく所得税法の別表第五で求めるからです(国税庁 No.1410 の注)。表は収入を4,000円ごとの行に区切り、その行の下限の額で給与所得を決めます。例えば収入5,003,999円の給与所得控除は式どおり1,440,799円ですが、給与所得は5,000,000円の行の3,560,000円で、「収入−控除額」の3,563,200円より3,200円小さくなります。220万円未満の段(令和8・9年分)も租税特別措置法第29条の4の表で給与所得が決まり、差は最大3,999円です。

給与所得と所得とは違う?

給与所得は、給与収入から給与所得控除を引いた金額で、源泉徴収票の「給与所得控除後の給与等の金額」にあたります。ここからさらに社会保険料・基礎控除などの所得控除を引いたものが課税所得で、所得税の税率をかける対象です。

収入が2か所以上あるときは?

給与を2か所以上から受けているときは、源泉徴収票の支払金額を合計した額で給与所得控除を求めます(国税庁 No.1410 の注)。このページには合計した額を入れてください。

所得金額調整控除や特定支出控除はこの計算に入っている?

入っていません。所得金額調整控除は、給与収入が850万円を超えて子育て・介護の事情がある人や、給与と公的年金の両方がある人に、給与所得からさらに引ける控除です(国税庁 No.1411)。特定支出控除は、通勤費・研修費などの特定支出が一定額を超えるときに、確定申告で給与所得から引けます(国税庁 No.1415)。どちらも別に計算してください。

2026年10月6日現在の情報です(データ最終更新: 2026年10月4日)。出典: 国税庁 No.1410 給与所得控除 / 国税庁 No.1411 所得金額調整控除 / 国税庁 No.1415 給与所得者の特定支出控除 / e-Gov 法令検索 所得税法(第28条・別表第五) / e-Gov 法令検索 租税特別措置法(第29条の4 給与所得控除の最低控除額等の特例)