生命保険料控除はいくら?
保険会社から届く控除証明書の年間保険料を入れると、所得税と住民税の控除額が分かります。
所得税と住民税の控除額の内訳
保険会社の控除証明書で区分と新旧を確かめます。所得税と住民税で上限が異なります。
| 区分 | 控除額 |
|---|---|
| 所得税 一般の生命保険料(新契約) | 40,000円 |
| 所得税 介護医療保険料(新契約) | 30,000円 |
| 所得税 個人年金保険料 | 0円 |
| 所得税の控除額(3区分の合計) | 70,000円 |
| 住民税 一般の生命保険料(新契約) | 28,000円 |
| 住民税 介護医療保険料(新契約) | 24,000円 |
| 住民税 個人年金保険料 | 0円 |
| 住民税の控除額(令和9年度分・3区分の合計) | 52,000円 |
生命保険料控除の決まり方
- 払った生命保険料の一部を、その年の所得から引ける制度です。3つの区分ごとに額を出して合計します(所得税法第76条、国税庁 No.1140)。
- 区分: 一般の生命保険料・介護医療保険料・個人年金保険料。介護医療は新契約だけで、旧契約の医療保険・介護保険の保険料は「一般 旧契約」に入れます
- 新契約と旧契約: 平成24年1月1日以後に結んだ契約が新契約、平成23年12月31日以前が旧契約です。新契約は所得税で年間8万円超なら4万円、旧契約は10万円超なら5万円が上限です
- 新旧の両方があるとき: 一般と個人年金は、新旧それぞれの控除額を足した額(所得税は最高4万円)か、旧契約だけの額(最高5万円)の大きい方です。旧契約の年間保険料が6万円を超えると旧契約だけの方が大きくなります。ただし令和8年分・令和9年分に23歳未満の扶養親族がいて新契約の保険料もあるときは、合算(最高6万円)の方が大きくなります(国税庁の質疑応答事例)
- 合計の上限: 3区分を足して、所得税は12万円・住民税は7万円までです
1円未満の端数は、新契約の額・旧契約の額をそれぞれ切り上げてから足します(国税庁 年末調整のしかた)。例えば旧契約だけで年間の保険料が33,333円なら、33,333×1/2+12,500=29,166.5円で、控除額は29,167円です。
23歳未満の扶養親族がいる人(令和8年分・令和9年分)
令和8年分と令和9年分に限り、年齢23歳未満の扶養親族(配偶者を除く。その年の12月31日の年齢)がいる人は、新契約の一般の生命保険料の所得税の控除が、年間12万円超で6万円(3万円以下は全額、3万円超6万円以下は×1/2+1.5万円、6万円超12万円以下は×1/4+3万円)まで上がります。 新旧を合算するときの上限も6万円ですが、旧契約だけの上限は5万円のままで、介護医療・個人年金と、住民税の控除は変わりません。3区分の合計の上限12万円も同じです(租税特別措置法第41条の15の5)。
扶養親族は、生計を一にする親族(配偶者を除く)で、合計所得金額が令和8年分は62万円以下(給与だけなら収入136万円以下)の人です。16歳未満の子も含みます。同一世帯の夫婦の間に23歳未満の扶養親族の子が1人いれば、夫婦の両方が特例を使えます(国税庁 年末調整のしかた)。年末調整では、保険料控除申告書に扶養親族の氏名などを書く欄があります。扶養控除の額そのものは下の「扶養控除を計算する」で出せます。
住民税の生命保険料控除
住民税にも同じ控除があり、額は所得税と違います。新契約は年間5.6万円超で2.8万円、旧契約は7万円超で3.5万円が上限で、新旧の合算は最高2.8万円(旧契約だけなら最高3.5万円)、3区分の合計は最高7万円です(地方税法第314条の2第1項第5号、松江市の控除額表)。 住民税は前年の所得で決まり、令和7年分は令和8年度分、令和8年分は令和9年度分です。令和8年分の23歳未満の扶養親族の特例は、住民税にはありません。
年間の保険料ごとの控除額(早見表)
年間保険料に近い行を見ます。扶養親族の特例は所得税の一般の新契約だけに使えます。
| 年間の保険料 | 所得税 | 扶養親族の特例 | 住民税 |
|---|---|---|---|
| 10,000円 | 10,000円 | 10,000円 | 10,000円 |
| 20,000円 | 20,000円 | 20,000円 | 16,000円 |
| 30,000円 | 25,000円 | 30,000円 | 21,000円 |
| 40,000円 | 30,000円 | 35,000円 | 24,000円 |
| 60,000円 | 35,000円 | 45,000円 | 28,000円 |
| 80,000円 | 40,000円 | 50,000円 | 28,000円 |
| 100,000円 | 40,000円 | 55,000円 | 28,000円 |
| 120,000円 | 40,000円 | 60,000円 | 28,000円 |
旧契約だけの保険料の額です。新契約と両方ある人は上の計算欄に合計を入れてください。
| 年間の保険料 | 所得税 | 住民税 |
|---|---|---|
| 10,000円 | 10,000円 | 10,000円 |
| 25,000円 | 25,000円 | 20,000円 |
| 40,000円 | 32,500円 | 27,500円 |
| 50,000円 | 37,500円 | 30,000円 |
| 60,000円 | 40,000円 | 32,500円 |
| 80,000円 | 45,000円 | 35,000円 |
| 100,000円 | 50,000円 | 35,000円 |
| 120,000円 | 50,000円 | 35,000円 |
23歳未満の扶養親族がいる場合も含め、一般の保険料だけを払った令和8年分の額。介護医療と個人年金の新契約の所得税は、扶養親族の特例があっても左の所得税の列と同じです。
入れるときの注意
- 剰余金・配当は引いた額: その年に受けた剰余金や割戻金は、払った保険料から引きます。控除証明書の金額はその額です。
- 契約の種類で区分が決まる: 医療保険・がん保険の保険料は新契約なら「介護医療」、旧契約なら「一般 旧契約」です。保険期間が5年未満の貯蓄型などは対象外のことがあります(No.1140)。
- 個人年金は税制適格の契約だけ: 年金の受取人・払込期間・受取開始年齢などの要件を満たす契約の保険料です。控除証明書に「個人年金保険料」と書かれた額を入れてください。
- 年に複数の契約があるとき: 同じ区分・同じ新旧の保険料は足して、1つの欄に入れてください。
この計算に入れていないもの
- 税が軽くなる額: 控除額に所得税率と住民税10%をかけた額が目安ですが、他の控除で課税所得が変わるので出していません。
- 契約が控除の対象かどうかの判定: 受取人の要件や保険期間の判定は入れていません。
- 令和9年分: 特例は令和9年分も続きますが、このページは令和7年分・令和8年分の2つです。
値は国税庁のタックスアンサー、e-Gov の法律、自治体の公表資料で確かめています。
結果の読み方と証明書の見方
新契約と旧契約が両方あるときは、区分ごとに新旧を合算した額と旧契約だけの額を比べ、多い方を使います。控除証明書の「一般生命保険料」「介護医療保険料」「個人年金保険料」の年間の支払額を区分ごとに入れてください。
住民税の控除は翌年度の住民税に反映されます。ここに出した額は所得から引ける額で、税金がそのまま同額減る意味ではありません。
公的年金を受け取る人は、公的年金等控除も確認できます。
よくある質問
生命保険料控除はいくらまで引ける?
所得税は、一般の生命保険料・介護医療保険料・個人年金保険料の3区分それぞれで最高4万円(旧契約だけなら一般と個人年金で最高5万円。令和8年分・令和9年分は23歳未満の扶養親族がいると新契約の一般が最高6万円)、3区分の合計で最高12万円です。住民税は区分ごとに最高2.8万円(旧契約だけなら3.5万円)、合計で最高7万円です(国税庁 No.1140・地方税法第314条の2)。
新制度と旧制度はどう分かれる?
平成24年1月1日以後に結んだ契約(更新・転換を含む)が新契約、平成23年12月31日以前に結んだ契約が旧契約です。新契約は一般・介護医療・個人年金の3区分、旧契約は一般と個人年金の2区分で、旧契約の医療保険・介護保険の保険料は旧一般に入ります(国税庁 No.1140)。
新契約と旧契約の両方に入っているときは?
一般(と個人年金)は、新旧それぞれの控除額を足した額(所得税は最高4万円・住民税は最高2.8万円)か、旧契約だけで計算した額(所得税は最高5万円・住民税は最高3.5万円)の大きい方を使えます。旧契約の年間保険料が6万円を超えるときは、旧契約だけの方が大きくなります(令和8年分・令和9年分に23歳未満の扶養親族がいて新契約の保険料もあるときは、合算の最高6万円の方が大きくなります)。このページは大きい方を出します(国税庁の質疑応答事例・年末調整のしかた)。
23歳未満の扶養親族がいると何が変わる?
令和8年分と令和9年分に限り、年齢23歳未満の扶養親族(配偶者を除く。その年の12月31日の年齢)がいる人は、新契約の一般の生命保険料の控除の上限が4万円から6万円に上がります。新旧を合算するときの上限も6万円ですが、旧契約だけの上限は5万円のままです。介護医療・個人年金と、住民税は変わりません。3区分の合計の上限12万円も同じです(租税特別措置法第41条の15の5)。
控除額は税金が安くなる額?
いいえ。ここで出すのは所得から引ける「控除額」です。税金が安くなる額は、控除額に所得税率(5〜45%)と住民税10%をかけた額が目安ですが、他の控除で税率が変わるため、このページでは出しません。
剰余金や配当を受け取ったときは?
その年に受けた剰余金や割戻金(配当)は、払った保険料から引いた残りの額が控除の対象です。保険会社の控除証明書に書かれた金額がその額なので、そのまま入れてください(国税庁 No.1140 注)。
2026年10月18日現在の情報です(データ最終更新: 2026年10月4日)。