退職前に有給は何日使える?最終出社日はいつ?
最終出社日の出し方
退職日から数えて、有給の残日数ぶんの勤務日を有給消化に当てます。そのいちばん前の日の前の勤務日が最終出社日で、そのあとは有給を消化して退職日を迎えます。退職日が勤務日なら、退職日も有給の1日に数えます。土日(選ばなかった曜日)と国民の祝日は勤務日から外します。
有給は退職の効力が出るまでは取れますが、全部を取り切る前に退職すると、残りの権利は消えます。会社に時季変更権(事業の正常な運営を妨げるときに別の日にずらす権利)があっても、退職日を超えてずらすことはできません。そのため、退職日を決めるときは、有給を使い切れる日数があるか、引き継ぎの日数をどう確保するかを先に決めておくのが実務です(愛知労働局のQ&Aより)。
有給中の賃金・買い取り・年5日
有給を取った日の賃金は、①平均賃金、②所定の時間働いたとして払う通常の賃金、③健康保険の標準報酬日額(労使協定があるとき)のどれを払うかを、就業規則などで決めておきます(労働基準法 第39条第9項)。もっとも一般的なのは②で、この道具は②の目安を出します。月給を入れたときは、退職日までの365日の所定労働日数を12で割った月の平均で日給に直す簡易の方法です。
有給の買い取りは、前もって決めて有給を取らせないなら労働基準法違反で、原則できません。退職で消える分に上乗せして払うかどうかは、会社の定め次第で法律上の義務はありません。
年10日以上の有給が付与された人には、付与日から1年以内に5日を会社が取らせる義務があります(同条第7項)。すでに5日以上取っていれば、会社が時季を指定する必要はありません。
退職前の有給のよくある質問
退職前に有給は何日使える?
残っている日数のすべてです。ただし使えるのは退職日までで、退職日を過ぎた分は退職とともに消えます。全部使い切るには、退職日から数えて残日数ぶんの勤務日を有給に当て、その前の勤務日を最終出社日にします。この道具はその日を出します。残日数は、前の年に付与されて使わなかった繰越分と、今年付与された分の合計です(時効は付与から2年)。
会社は退職前の有給を断れる?
時季変更権(事業の正常な運営を妨げる場合に別の時季にずらす権利)はありますが、退職日を超えてずらすことはできません(愛知労働局のQ&A)。退職日までに残りを消化できる日が残っていれば、その中で調整するだけで、退職日の後に回すことはできないということです。引き継ぎが終わらないなどの事情があっても、退職日が決まっている以上、有給を消すことはできないのが原則です。
有給が余ったら買い取ってもらえる?
原則としてできません。前もって買い取りを決めて有給を取らせないのは労働基準法違反です(厚生労働省 愛知労働局)。退職で消える分に上乗せして払うかどうかは会社の定め次第で、法律上の義務はありません。
有給中の賃金はいくら?
就業規則などで決めた方法で払われます。平均賃金、所定の時間働いたとして払う通常の賃金、労使協定があれば健康保険の標準報酬日額のいずれかで、一般的には通常の賃金です(労働基準法 第39条第9項)。この道具は通常の賃金として、日給×有給の日数を目安に出します。月給を入れたときは、退職日までの365日の所定労働日数を12で割った月の平均で日給に直す簡易の方法です。賞与・手当の扱いは会社で変わります。
最終出社日と退職日は同じ?
有給を全部使うなら違います。最終出社日は有給に入る前の最後の出勤日で、そのあと有給を消化して、退職日に退職します。退職日が勤務日なら、退職日も有給の1日に数えます。退職日は会社との合意や退職届で決まった労働契約の終了の日で、有給の日数が残っていても動きません。
有給の残日数が分からないときは?
給与明細・勤怠システムに「有給残日数」が出ていることが多いです。見つからないときは、この道具の下の「入社日から調べる」で、入社日と週の勤務日数から退職日までに付与される日数が分かります(出勤率8割以上の前提。前の年の繰越分は含まれないので足してください)。
年5日の取得義務は退職前でも関係ある?
年10日以上の有給が付与された人には、会社が付与日から1年以内に5日を取らせる義務があります(労働基準法 第39条第7項)。すでに5日以上取っていれば会社が指定する必要はありません。退職前に有給を取れば、取った日数は年5日に数えられます。
土日・祝日以外の休み(年末年始・会社の休日)はどう扱う?
この道具は、選んだ曜日と国民の祝日だけを休みとして飛ばします。会社独自の休日や年末年始休暇、シフトで決まる休みは入らないので、その休みを含む期間では、最終出社日が実際より後ろに出ます。勤務する曜日の欄で調整するか、就業規則のカレンダーで確かめてください。
2026年10月6日現在の情報です(データ最終更新: 2026年10月4日)。出典: 愛知労働局(厚生労働省)「年次有給休暇のポイント」問5(退職予定者の年休・退職日を超えた時季変更は不可) / 愛知県雇用労働相談センター(厚生労働省)年次有給休暇(年5日・買い上げ・有給中の賃金) / e-Gov 法令検索 労働基準法 第39条(付与・時季変更権・年5日・賃金)・第115条(時効) / 厚生労働省「確かめよう労働条件」年次有給休暇Q&A