退職金はいくら?勤続年数と退職理由で見る目安と計算

対象: 退職金規程のある会社の退職。共済・企業年金は式が違います

退職金の目安は4,452,600円

約445.3万円 = 算定基礎額300,000円 × 18.1月分 × 自己都合の係数0.82。月数はモデル所定内賃金に対する月数

算定基礎額は1〜10,000,000円、勤続年数は0〜60の整数で、下の表の支給率(0〜100月分・小数1桁)と係数(0〜2・小数2桁)も入れてください。

初期値の出典: 中央労働委員会 令和7年モデル退職金(第13表・2026年10月4日確認)

目安。実際の額は勤務先の退職金規程で決まります。

税金・手取りは退職金の税金はいくら?へ(この面では税金を計算しません)。

算定基礎額(月)300,000円
勤続20年の支給率(表の値)18.1月分
退職理由の係数(自己都合)×0.82
退職金の目安4,452,600円

勤務先の規程の値を入れる(支給率と係数)

算定基礎額は、勤務先の規程で決まっている額(退職時の基本給など)を入れます。初期値の月数は「月収換算」で、モデル所定内賃金に対する月数です。基本給だけが基礎の規程なら、同じ月数でも額は小さくなります。

勤続年数支給率(月分)
会社都合
自己都合の係数
3年
5年
10年
15年
20年
25年
30年
35年
38年(60歳)

表の支給率は会社都合のときの月数、自己都合のときは右の係数を掛けます(会社都合の係数は1)。表にない勤続年数は、隣り合う2行の間を直線で補います。表の最後の行より長い勤続は、最後の行の値を使います。初期値の係数は、中央労働委員会のモデルの「自己都合の月数÷会社都合の月数」(小数第2位に四捨五入)です。

退職金の額は会社の規程で決まる。算定基礎が退職時の賃金の会社は調査で1割強、多いのは点数方式

退職金(退職一時金)は、法律で額が決まっているものではなく、会社の退職金規程で決まります。目安の計算で使う形は、退職時の基本給などの算定基礎額に、勤続年数ごとの支給率(月数)を掛け、さらに退職理由(自己都合・会社都合)の係数を掛けるものです。

  1. 算定基礎額を決める: 規程が基礎にする月額(退職時の基本給など)
  2. 勤続年数の支給率を引く: 規程の表の「勤続○年は○か月分」
  3. 退職理由の係数を掛ける: モデルの平均では自己都合の方が小さい

中央労働委員会の令和7年調査(調査産業計)では、退職一時金制度がある134社のうち、算定基礎に退職時の賃金を使うのは17社、点数(ポイント)方式が94社、賃金と連動しない別テーブル方式が16社でした(複数回答。結果の概要 表1)。ここの式は目安の計算で、勤務先の規程の式とは違うことがあります。

モデル退職金(中央労働委員会・勤続年数と学歴・退職理由別)

中央労働委員会の「令和7年(2025年)退職金、年金及び定年制事情調査」の第13表です。中央労働委員会が選んだ、原則として資本金5億円以上・労働者1,000人以上の大企業(380社に依頼・207社回答・集計198社)が答えた、モデルの退職金(退職一時金と退職年金現価額(事業主負担分)の合計)の調査産業計の値です。モデルは、学卒後すぐに入社し、同一企業で継続勤務し、標準的に昇進した人です(調査の説明)。月分は退職金総額をモデル所定内賃金で割った月数で、小さな会社の相場ではありません。

大学卒・事務技術・総合職相当(会社都合86社・自己都合83社)
勤続(年齢)会社都合自己都合
総額(万円)月分総額(万円)月分
3年(25歳)74.02.536.41.3
5年(27歳)129.84.269.12.2
10年(32歳)333.08.7202.15.4
15年(37歳)601.213.3418.69.4
20年(42歳)952.318.1766.414.8
25年(47歳)1,457.125.31,226.921.8
30年(52歳)2,009.932.51,811.029.8
35年(57歳)2,369.538.82,184.935.9
38年(60歳)2,560.842.32,364.239.3
大学卒・事務技術・一般職相当(会社都合20社・自己都合18社)
勤続(年齢)会社都合自己都合
総額(万円)月分総額(万円)月分
3年(25歳)81.03.053.81.9
5年(27歳)132.44.685.52.9
10年(32歳)292.09.0192.85.8
15年(37歳)502.913.7369.99.9
20年(42歳)783.019.6642.215.7
25年(47歳)1,158.627.2996.022.3
30年(52歳)1,479.730.21,410.728.2
35年(57歳)1,695.633.41,599.430.8
38年(60歳)1,839.935.71,723.933.4
短大・高専卒・事務技術・総合職相当(会社都合26社・自己都合26社)
勤続(年齢)会社都合自己都合
総額(万円)月分総額(万円)月分
3年(23歳)59.42.226.61.0
5年(25歳)123.84.256.31.9
10年(30歳)250.27.7149.94.6
15年(35歳)475.212.3338.28.8
20年(40歳)841.119.1679.415.4
25年(45歳)1,183.926.91,015.023.0
30年(50歳)1,664.733.81,523.631.0
35年(55歳)1,893.437.01,809.235.3
40年(60歳)2,144.242.32,039.840.2
短大・高専卒・事務技術・一般職相当(会社都合19社・自己都合20社)
勤続(年齢)会社都合自己都合
総額(万円)月分総額(万円)月分
3年(23歳)58.32.329.01.2
5年(25歳)106.74.160.52.3
10年(30歳)247.08.3161.85.4
15年(35歳)412.912.4293.88.8
20年(40歳)702.919.0615.316.6
25年(45歳)978.425.6856.522.3
30年(50歳)1,301.732.31,250.430.8
35年(55歳)1,649.236.61,583.335.1
40年(60歳)1,883.043.31,756.640.4
高校卒・事務技術・総合職相当(会社都合36社・自己都合36社)
勤続(年齢)会社都合自己都合
総額(万円)月分総額(万円)月分
3年(21歳)59.22.529.11.2
5年(23歳)102.94.055.12.1
10年(28歳)252.78.5160.35.3
15年(33歳)455.113.2325.29.3
20年(38歳)769.519.7621.515.8
25年(43歳)1,152.527.5958.722.6
30年(48歳)1,583.134.21,359.729.2
35年(53歳)1,865.637.71,752.735.4
42年(60歳)2,225.644.82,094.941.8
高校卒・事務技術・一般職相当(会社都合35社・自己都合36社)
勤続(年齢)会社都合自己都合
総額(万円)月分総額(万円)月分
3年(21歳)52.52.326.81.2
5年(23歳)93.53.953.52.2
10年(28歳)220.87.9139.04.9
15年(33歳)393.512.2280.48.7
20年(38歳)654.818.7551.915.6
25年(43歳)880.522.7763.119.7
30年(48歳)1,308.532.01,195.029.2
35年(53歳)1,616.736.31,560.335.0
42年(60歳)1,904.343.51,847.142.2
高校卒・生産労働者(会社都合38社・自己都合39社)
勤続(年齢)会社都合自己都合
総額(万円)月分総額(万円)月分
3年(21歳)62.32.726.21.1
5年(23歳)98.94.148.02.0
10年(28歳)240.58.5136.64.8
15年(33歳)430.213.2286.88.8
20年(38歳)711.319.5565.315.5
25年(43歳)1,042.126.5893.422.8
30年(48歳)1,453.533.91,320.430.8
35年(53歳)1,826.140.71,742.238.8
42年(60歳)1,972.743.21,927.442.2

出典: 中央労働委員会 令和7年(2025年)退職金、年金及び定年制事情調査 第13-1〜13-14表(e-Stat)。千円で公表された総額を万円にしています。会社都合は第13表の奇数番、自己都合は偶数番です。

退職者の平均(厚生労働省・学歴と退職理由・勤続年数別)

厚生労働省の「令和5年(2023年)就労条件総合調査」(常用労働者30人以上の民間企業から抽出した約6,400社に調査し、有効回答3,768社)で、令和4年の1年間に、勤続20年以上かつ45歳以上で退職した人の1人平均の退職給付額です(退職一時金と年金現価額の合計。第22表)。

大学・大学院卒(管理・事務・技術職)
退職理由退職時の所定内賃金(月・千円)1人平均の退職給付額(万円)月収換算(月分)
定年5261,89636.0
会社都合6231,73827.9
自己都合4761,44130.3
早期優遇5672,26639.9
高校卒(管理・事務・技術職)
退職理由退職時の所定内賃金(月・千円)1人平均の退職給付額(万円)月収換算(月分)
定年4351,68238.6
会社都合4091,38533.8
自己都合3841,28033.3
早期優遇4192,43258.0
高校卒(現業職)
退職理由退職時の所定内賃金(月・千円)1人平均の退職給付額(万円)月収換算(月分)
定年3451,18334.3
会社都合29573725.0
自己都合31292129.5
早期優遇3542,14660.7

定年退職者の勤続年数別(第23表)

学歴・職種全体(万円)勤続20〜24年勤続25〜29年勤続30〜34年勤続35年以上
大学・大学院卒(管理・事務・技術職)1,8961,0211,5591,8912,037
高校卒(管理・事務・技術職)1,6825576181,0941,909
高校卒(現業職)1,1834065558001,471

定年退職者(勤続20年以上かつ45歳以上)の1人平均、退職給付制度計・万円(第23表・厚生労働省)。退職給付(一時金・年金)制度がある企業は全企業の74.9%で、制度がない会社では退職金は出ません。勤続20年以上かつ45歳以上の退職者の内訳は、定年56.5%・会社都合6.1%・自己都合31.7%・早期優遇5.7%です(第21表)。

退職理由ごとの平均退職金(中央労働委員会・令和6年度の退職者)

退職事由平均退職金額(万円)退職者数の構成比(%)集計社数
定年1,936.840.190
会社都合1,503.16.343
自己都合501.249.696
その他1,173.54.165
全体1,166.810098

令和6年度1年間(決算期間)に退職した人の1人平均。勤続年数を区切らない平均なので、勤続の短い人が多い自己都合は低く出ると考えられます(第10・11表)。自己都合の受給資格に最低勤続年数がある会社もあり、「3年以上」が必要な会社は集計131社のうち67社です(第5表)。

この計算に入れていないもの

  • 税金・手取り: 退職所得控除・所得税・住民税は、退職金の税金はいくら?で計算できます。
  • 中小企業退職金共済などの制度: 共済・企業年金・確定拠出年金は額の決まり方が違います。たとえば中退共は掛金月額と納付月数で決まります(勤労者退職金共済機構)。
  • 点数方式・別テーブル方式の規程: 勤続や職能で点数を付ける規程そのものの計算は入れていません。
  • 会社の規模・産業による差: 中央労働委員会は大企業のモデルで、厚生労働省は30人以上の民間企業の平均です。どちらも自分の会社の額とは限りません。

値は令和7年(2025年)の中央労働委員会の調査と令和5年(2023年)の厚生労働省の調査の公表値です。

退職金のよくある質問

退職金の相場は?

調査によって大きく違います。厚生労働省の令和5年就労条件総合調査(30人以上の民間企業)では、勤続20年以上かつ45歳以上の定年退職者の1人平均は、大学・大学院卒(管理・事務・技術職)で1,896万円、高校卒(管理・事務・技術職)で1,682万円、高校卒(現業職)で1,183万円でした。中央労働委員会の令和7年調査(原則として労働者1,000人以上の大企業が対象)の令和6年度の退職者1人平均は、定年1,937万円・会社都合1,503万円・自己都合501万円です。どちらも調査に答えた会社の平均で、自分の会社の額ではありません。

自己都合と会社都合で退職金はどれくらい違う?

中央労働委員会の令和7年のモデル退職金(調査産業計・大学卒の事務技術・総合職相当)では、勤続20年で会社都合が月収の18.1か月分・自己都合が14.8か月分、勤続10年では会社都合8.7か月分・自己都合5.4か月分でした。勤続が短いほど割合の差が大きく、勤続35年では38.8か月分と35.9か月分です。厚生労働省の令和5年調査では、勤続20年以上かつ45歳以上の退職者の平均は、大学・大学院卒で会社都合1,738万円・自己都合1,441万円でした。差の付け方は会社の規程で決まります。

退職金の計算式は?

この面の計算は「算定基礎額(退職時の基本給など)×勤続年数別の支給率×退職理由の係数」の形です。ただし中央労働委員会の令和7年調査では、退職一時金制度がある134社のうち、算定基礎に退職時の賃金を使うのは17社(12.7%)で、点数(ポイント)方式が94社、賃金と連動しない別テーブル方式が16社です(複数回答)。この面の式は目安の計算で、勤務先の規程の式とは違うことがあります。

勤続年数が3年未満のときは?

この面の初期値の表(中央労働委員会のモデル)は勤続3年からなので、3年未満は計算しません。退職一時金には、受け取れる最低の勤続年数を決めている会社もあります。中央労働委員会の令和7年調査(集計131社)では、自己都合で退職したときに「3年以上」が必要な会社が67社、「1年未満」が7社でした。会社都合(定年を含む)では「1年未満」が76社です。勤務先の退職金規程で確かめてください。

退職金がもらえない会社もある?

あります。厚生労働省の令和5年調査では、退職給付(一時金・年金)制度がある企業は全企業の74.9%でした。制度がなければ退職金は出ません。就業規則・退職金規程があるか、人事・総務に確かめてください。

中小企業退職金共済(中退共)など、ほかの制度のときは?

中小企業退職金共済などの共済・企業年金・確定拠出年金は、額の決まり方が規程の式とは違います。たとえば中退共は、掛金月額と納付月数で額が決まります(勤労者退職金共済機構)。この面の式は当てはまりません。

退職金の税金・手取りは?

この面は額の目安だけで、税金は計算しません。退職所得控除や所得税・住民税は「退職金の税金はいくら?」の面で計算できます。

2026年10月6日現在の情報です(データ最終更新: 2026年10月4日)。出典: 中央労働委員会 令和7年賃金事情等総合調査(退職金、年金及び定年制事情調査) / e-Stat 令和7年退職金、年金及び定年制事情調査 集計表(第5・10・11・13表) / 中央労働委員会 令和7年退職金、年金及び定年制事情調査 結果の概要(PDF) / 中央労働委員会 令和7年 調査の説明(PDF) / 厚生労働省 令和5年就労条件総合調査 結果の概況 / 厚生労働省 令和5年就労条件総合調査「4 退職給付(一時金・年金)の支給実態」(第21〜23表) / 勤労者退職金共済機構 中小企業退職金共済(中退共)