通勤手当はいくらまで非課税?(2026年4月以後)
通勤手当の非課税限度額のしくみ
会社が通勤のために支給する通勤手当や定期券は、一定の限度額まで所得税がかかりません。限度額は、電車・バスなどの交通機関か、マイカー・自転車などか、その両方かで決まります。
電車・バスなどの交通機関だけで通勤する人の限度額は、最も経済的かつ合理的な経路・方法で通勤した場合の定期代などの額で、1か月15万円までです。新幹線や特急の運賃等も、その経路・方法が合理的なら含まれますが、グリーン料金は含まれません(国税庁 No.2582)。
マイカーや自転車などを使う人の限度額は、片道の通勤距離(通勤経路に沿った長さ)の区分ごとに、1か月あたりの額が決まっています。片道2km未満は、全額が課税されます(国税庁 No.2585)。
交通機関と併用するときは、定期代などの額と、マイカー・自転車の距離の限度額を足した額が限度で、1か月15万円までです。
マイカー・自転車で有料道路も使うときは、その料金(合理的な額)を距離の限度額に足します(上限は同じ15万円)。ただし、マイカー・自転車の片道が2km未満の人は、有料道路の料金も足せず、全額課税です。電車・バスの定期代を併用する場合は、片道2km未満でも定期代の分は限度額に入ります。
2026年(令和8年)4月1日以後に支払う通勤手当から、2つの点が変わりました。片道65km以上の限度額が引き上げられ(改正前は55km以上がすべて38,700円)、勤務先や駅などの周辺の駐車場等の料金を負担している人は、距離の限度額に駐車場等の料金相当額(上限月5,000円)を足せるようになりました(令和8年度税制改正)。
6か月定期などは、1か月分に直して入れます。限度額を超えて支給した部分は、給与として課税されます。その金額は、通勤手当を支給した月の給与に上乗せして源泉徴収されます。一方、社会保険料の算定では、通勤手当は報酬に含まれます。税金で非課税でも、標準報酬月額を決める金額には全額入ります(日本年金機構)。
早見表
マイカー・自転車の非課税限度額(1か月・片道の距離別)
| 片道の通勤距離 | 限度額 | 駐車場等の加算が満額のとき | 2026年3月まで |
|---|---|---|---|
| 片道2km未満 | 全額課税 | - | 同左 |
| 片道2km以上10km未満 | 4,200円 | 9,200円 | 同左 |
| 片道10km以上15km未満 | 7,300円 | 12,300円 | 同左 |
| 片道15km以上25km未満 | 13,500円 | 18,500円 | 同左 |
| 片道25km以上35km未満 | 19,700円 | 24,700円 | 同左 |
| 片道35km以上45km未満 | 25,900円 | 30,900円 | 同左 |
| 片道45km以上55km未満 | 32,300円 | 37,300円 | 同左 |
| 片道55km以上65km未満 | 38,700円 | 43,700円 | 38,700円 |
| 片道65km以上75km未満 | 45,700円 | 50,700円 | 38,700円 |
| 片道75km以上85km未満 | 52,700円 | 57,700円 | 38,700円 |
| 片道85km以上95km未満 | 59,600円 | 64,600円 | 38,700円 |
| 片道95km以上 | 66,400円 | 71,400円 | 38,700円 |
2026年4月1日以後に支払われる通勤手当の限度額。駐車場等の加算は、勤務先や駅などの周辺の駐車場等の料金を負担し、片道2km以上の人だけ(上限月5,000円)。電車・バスなどの交通機関の定期代などは1か月15万円まで。出典: 国税庁 No.2582・No.2585・通勤手当の非課税限度額の改正に関するQ&A(2026年10月4日確認)。
計算の例(国税庁Q&A)
- 片道50km・駐車場8,000円で、通勤手当32,300円と駐車場代8,000円を支給 → 限度額32,300円+5,000円=37,300円。超過3,000円が課税。
- 片道50km・駐車場4,400円で、通勤手当33,000円と駐車場代4,400円を支給 → 限度額32,300円+4,400円=36,700円。超過700円が課税。
- 定期代115,000円・片道50kmのマイカー・駐車場4,000円で、合計151,300円を支給 → 合計が上限15万円を超えるので限度額150,000円。超過1,300円が課税。
通勤手当の非課税のよくある質問
通勤手当はいくらまで非課税?
電車・バスなどの交通機関だけで通勤する人は、最も経済的かつ合理的な経路・方法の運賃等(定期代など)の額が限度で、1か月15万円までです。マイカーや自転車などを使う人は、片道の通勤距離ごとに決まった額(2km以上10km未満で4,200円〜95km以上で66,400円)が限度です。限度を超えて支給した部分は給与として課税されます(国税庁 No.2582・2585)。
マイカー通勤の非課税の限度額は距離でいくら?
片道2km未満は全額課税。2km以上10km未満4,200円、10km以上15km未満7,300円、15km以上25km未満13,500円、25km以上35km未満19,700円、35km以上45km未満25,900円、45km以上55km未満32,300円、55km以上65km未満38,700円、65km以上75km未満45,700円、75km以上85km未満52,700円、85km以上95km未満59,600円、95km以上66,400円です(1か月・2026年4月1日以後に支払われるもの)。
2026年4月の改正で何が変わった?
令和8年度税制改正で、片道65km以上の限度額が引き上げられました(改正前は55km以上がすべて38,700円)。また、勤務先や駅などの周辺の駐車場等の料金を負担している人は、距離の限度額に駐車場等の料金相当額(上限月5,000円)を加えた額まで非課税になりました。国税庁のQ&Aでは、自転車・バイクの駐輪場も「駐車場等」に含まれるとされています。
改正はいつ支払う分から?
令和8年(2026年)4月1日以後に支払われるべき通勤手当から適用されます。支給日が決まっているものはその支給日、決まっていないものは支給を受けた日で見ます。給与規程を遡って改めて、4月1日より前の分の差額として追加で支給するものには、改正後の限度額は使いません(国税庁Q&A Q1-2)。
駐車場代はいくらまで非課税?
通勤に使う交通用具の駐車場等のうち、勤務先の周辺か、利用する駅・停留所などの周辺にあるものの料金を負担している人は、月5,000円までを距離の限度額に足せます。自宅の近くの駐車場は対象外です。片道2km未満の人も、駐車場代は非課税になりません。料金が月単位でないときは、1か月あたりに直した額で見ます。
電車とマイカーを両方使うときは?
電車やバスの定期代など(1か月の運賃等の額)と、マイカー・自転車などの距離の限度額(駐車場等の加算も)を合計した額が限度で、1か月15万円までです。たとえば定期代115,000円・片道50kmのマイカー(32,300円)・駐車場4,000円なら、合計151,300円が上限15万円で頭打ちになり、1,300円が課税されます(国税庁Q&A ケースE)。
非課税の限度額を超えると、どうなる?
超えた部分だけが給与として課税されます。その超えた金額は、通勤手当を支給した月の給与に上乗せして、源泉徴収が行われます。限度額は月を単位にするので、パートやアルバイトなど短期間で雇う人にも同じです。
非課税の通勤手当は、社会保険料の計算に入る?
入ります。税金(所得税)では非課税でも、健康保険・厚生年金の標準報酬月額を決める報酬には通勤手当が含まれます(日本年金機構)。通勤手当を多くもらうと、標準報酬月額が上がって社会保険料が増えることがあります。
新幹線やグリーン車の料金は非課税?
新幹線や特急の運賃等も、それが最も経済的かつ合理的な経路・方法に当たるなら非課税の通勤手当に含まれます。グリーン料金は含まれません(国税庁 No.2582)。
入力した金額は送信されますか?
されません。計算はこの端末のブラウザの中だけで行い、サーバーには送らず、URLにも載せません。
2026年10月6日現在の情報です(データ最終更新: 2026年10月4日)。出典: 国税庁 タックスアンサー No.2582 電車・バス通勤者の通勤手当(令和8年4月1日現在法令等) / 国税庁 タックスアンサー No.2585 マイカー・自転車通勤者の通勤手当(令和8年4月1日現在法令等) / 国税庁「通勤手当の非課税限度額の改正について」(令和8年4月) / 国税庁 通勤手当の非課税限度額の改正に関するQ&A(令和8年4月) / 日本年金機構「標準報酬月額の対象となる報酬に、通勤手当は含まれるのですか。」