副業の雑所得、税金はいくら?20万円以下なら申告不要?
副業の雑所得と、確定申告が要るかの見方
副業の収入から必要経費を引いた額が雑所得です(営利を目的とした継続的な副業は「業務に係る雑所得」、それ以外は「その他の雑所得」。どちらも総収入金額−必要経費。国税庁 No.1500)。税額は、給与所得などほかの所得と合計して計算します。確定申告が要るかは、次の3つで分かれます(No.1900・No.1906)。
- 給与を1か所から受けて年末調整を受ける人: 給与・退職所得以外の所得の合計が20万円以下なら、所得税の確定申告は不要です(収入ではなく所得で数えます)。公的年金等の雑所得も、この合計に入ります。
- 給与を2か所以上から受ける人: 年末調整されなかった給与の収入金額と、給与・退職所得以外の所得金額の合計が20万円を超えると申告が必要です。給与の収入合計から所得控除(雑損・医療費・寄附金・基礎控除を除く)を引いた額が150万円以下で、ほかの所得が20万円以下なら不要です。
- 給与のない人: 公的年金等の収入が400万円以下で、それ以外の所得が20万円以下なら不要です(No.1600)。給与の年間収入が2,000万円を超える人は、副業が20万円以下でも申告が必要です。
所得税の増え方は、雑所得を足す前と後の所得税(速算表+復興特別所得税2.1%・100円未満切り捨て)の差です。速算表は所得税の面、年収からの手取りは年収の手取りの面と同じ値を使っています。
20万円以下でも、住民税の申告は必要です
所得税の確定申告が不要でも、住民税は別です。所得税の確定申告をしない人は、給与以外の所得があるとき、1月1日に住所のある市区町村へ市民税・県民税の申告をします。所得税の確定申告書を出した人は、住民税の申告をしたものとみなされます(横浜市の案内、地方税法第45条の2・第317条の2)。申告の扱いは市区町村で違うことがあるので、お住まいの市区町村で確認してください。増える住民税は、雑所得に所得割10%がかかる額の目安です(令和9年度分・調整控除と均等割は入れていません)。住民税の仕組みは住民税の面で出せます。
副業の種類ごとの注意
- 業務に係る雑所得とその他の雑所得: 営利を目的とした継続的な副業の収入は「業務に係る雑所得」、そうでないものは「その他の雑所得」です。計算はどちらも収入−必要経費です。
- 書類の保存: 業務に係る雑所得があり、前々年の業務に係る雑所得の収入が300万円を超える年は、現金預金取引等関係書類(請求書・領収書など)を保存します。1,000万円を超えると、確定申告書に収支内訳書などを付けます。
- 2か所目の給与: 20万円の判定が別です。年末調整されなかった給与の収入金額と、給与・退職所得以外の所得金額の合計で数えます。このページは本業と合算して給与所得控除を引き直し、増える税額を出します。
- 源泉徴収された税: 原稿料・講演料などは支払の際に源泉徴収されます。確定申告で本来の税額と精算し、多く引かれていれば還付されます。申告が不要な人も、還付のためなら申告できます。
- 赤字: 雑所得の赤字は、給与所得などとの損益通算ができません。0円として計算しています。
雑所得の額ごとの税金(早見表)
| 雑所得 | 所得税の申告 | 増える所得税 | 増える住民税 | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| 10万円 | 不要 | 5,100円 | 10,000円 | 15,100円 |
| 20万円 | 不要 | 11,200円 | 20,000円 | 31,200円 |
| 30万円 | 必要 | 21,400円 | 30,000円 | 51,400円 |
| 50万円 | 必要 | 41,900円 | 50,000円 | 91,900円 |
| 80万円 | 必要 | 72,500円 | 80,000円 | 152,500円 |
| 100万円 | 必要 | 92,900円 | 100,000円 | 192,900円 |
| 150万円 | 必要 | 216,500円 | 150,000円 | 366,500円 |
| 200万円 | 必要 | 318,600円 | 200,000円 | 518,600円 |
本業の給与500万円・年末調整あり・配偶者と扶養なし・社会保険料は給与の15%の目安。「不要」の行も、申告するなら増える所得税がかかり、申告しないなら所得税は0円・住民税だけです。
この計算に入れていないもの
- ほかの所得控除・税額控除: 配偶者・扶養・医療費・生命保険料・iDeCo・ふるさと納税・住宅ローン控除などは入れていません。控除が多い人は、増える税額が小さくなることがあります。
- 住民税: 所得割10%の目安です。調整控除・均等割・非課税の限度は入れていません。
- 令和9年分以後: 復興特別所得税が1.1%に下がり、防衛特別所得税が加わります(国税庁 No.2260)。このページは令和8年分の計算です。
- 年末調整を受けていない人: 20万円ルールだけでは言い切れないため、「要確認」と出します。
値は国税庁のタックスアンサー(No.1199・1410・1500・1600・1900・1906・2260)と、e-Gov の所得税法で確かめています。
副業の雑所得のよくある質問
副業の収入が20万円以下なら確定申告は不要?
20万円で見るのは収入ではなく、収入から必要経費を引いた所得です(雑所得=総収入金額−必要経費。国税庁 No.1500)。給与を1か所から受けて年末調整を受ける人は、給与・退職所得以外の所得の合計が20万円以下なら、所得税の確定申告は不要です(国税庁 No.1900・No.1906)。給与の年間収入が2,000万円を超える人、年末調整を受けていない人、医療費控除などで確定申告をする人は、この判定とは別です。
20万円以下で所得税の申告が不要でも、住民税の申告は必要?
必要です。所得税の確定申告をしない人は、給与以外の所得があるとき市区町村へ住民税の申告をします。20万円以下でも同じです(横浜市の案内。所得税の確定申告をした人は、住民税の申告をしたものとみなされます)。申告がないと、課税(非課税)証明書の発行や国民健康保険料などの算定に影響が出ることがあります。
副業がアルバイトなど2か所目の給与のときは、20万円の判定が違う?
違います。給与を2か所以上から受けるときは、年末調整されなかった給与の収入金額(所得ではなく収入)と、給与・退職所得以外の所得金額の合計で20万円を判定します(国税庁 No.1900の3)。ただし、給与の収入金額の合計から所得控除の合計(雑損・医療費・寄附金・基礎控除を除く)を引いた額が150万円以下で、給与・退職所得以外の所得が20万円以下なら、申告は不要です。
業務に係る雑所得とその他の雑所得は何が違う?
副業の収入のうち、営利を目的とした継続的なものが「業務に係る雑所得」、それ以外が「その他の雑所得」です(国税庁 No.1500)。どちらも総収入金額−必要経費で計算し、税額はほかの所得と合計して求めます。違いは書類の扱いで、業務に係る雑所得があり、前々年の収入が300万円を超える年は、請求書・領収書などの書類を保存します。1,000万円を超えると、確定申告書に収支内訳書などを付けます。
副業の収入から源泉徴収されているときは?
原稿料・講演料などは、支払の際に源泉徴収が行われます(国税庁 No.1500)。源泉徴収された所得税は、確定申告で本来の税額と精算します。20万円以下で申告が不要な人も、源泉徴収された税が多すぎたときは、還付を受けるために申告できます。このページの「増える税金」は源泉徴収された額を引く前の、本来の税額の差の目安です。
副業が赤字のときは、本業の給与と相殺して税金が減る?
減りません。雑所得の金額の計算で生じた損失は、ほかの所得と損益通算できません(国税庁 No.1500)。このページは赤字の雑所得を0円として計算し、赤字の額は税金を減らす材料にしません。
2026年10月6日現在の情報です(データ最終更新: 2026年10月4日)。出典: 国税庁 No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人 / 国税庁 No.1500 雑所得 / 国税庁 No.1906 給与所得者がネットオークション等により副収入を得た場合 / 国税庁 No.1600 公的年金等の課税関係(確定申告不要制度) / 国税庁 No.2260 所得税の税率 / 国税庁 No.1199 基礎控除 / 国税庁 No.1410 給与所得控除 / e-Gov 法令検索 所得税法(第35条・第69条・第121条) / e-Gov 法令検索 地方税法(第45条の2・第317条の2 住民税の申告) / 横浜市 市民税・県民税の申告について(20万円以下でも住民税の申告が要る人)