有吉佐和子の名作『夕陽ヵ丘三号館』が2025年4月14日に文春文庫で復刊決定
ベストカレンダー編集部
2025年4月14日 09:43
夕陽ヵ丘三号館復刊
開催日:4月14日

大ヒット作『青い壺』の後に登場する新たな名作『夕陽ヵ丘三号館』
株式会社文藝春秋から、昭和の大ベストセラー作家・有吉佐和子の傑作長編小説『夕陽ヵ丘三号館』が文春文庫より復刊されることが決定しました。この作品は、1975年に初版が刊行され、当時大きな話題を呼んだ作品です。復刊日は2025年4月14日であり、古き良き時代の文学が再び読者の手に渡ることになります。
有吉佐和子は、近年『青い壺』の大ヒットにより再評価されており、彼女の作品に対する関心が高まっています。『夕陽ヵ丘三号館』は、有名商社の社宅を舞台にした物語で、専業主婦の音子が主人公です。彼女は、夫の転勤を機に新しい生活を始めるものの、周囲の人々との関係に悩み、次第に自分を見失っていく様子が描かれています。

『夕陽ヵ丘三号館』のストーリーと登場人物
この小説は、音子が新しい社宅での生活をスタートさせるところから始まります。彼女は、夫の出世や子供の成績、社宅内での噂話に振り回され、次第に自分自身を見失っていく様子がリアルに描かれています。物語には、次のような多彩な登場人物がいます。
- 成績が落ちた一人息子を心配する専業主婦:彼女は、子供の教育に対する焦りから、さまざまな手を尽くそうとします。
- アクティブで親切だが信用しきれない財テク婦人:社交的でありながら、どこか裏がある彼女との関係が物語に緊張感を与えます。
- 教育ママたちにイライラする小学校教師:家庭訪問先での出来事が、教育現場のリアルを浮き彫りにします。
- 大阪出身の現実主義者一家:彼らは、次第に社宅内での立場を確立していく様子が描かれます。
- 嫉妬に苦しむ東大卒の商社マン:かつての部下の成功に対する嫉妬心が、物語に深みを与えています。
このように、時代を超えた人間ドラマが展開される『夕陽ヵ丘三号館』は、読者に強い共感を呼び起こすことでしょう。物語の中で描かれる人間関係や心理描写は、今も昔も変わらない普遍的なテーマを扱っています。

有吉佐和子の魅力と作品の背景
有吉佐和子は、昭和6年(1931年)に和歌山で生まれ、昭和31年(1956年)に『地唄』で文壇デビューを果たしました。彼女は、紀州を舞台にした『紀ノ川』『有田川』『日高川』三部作や、医者の嫁姑問題を描いた『華岡青洲の妻』など、数々の意欲作を発表し、人気作家としての地位を確立しました。
特に『夕陽ヵ丘三号館』は、彼女の代表作の一つであり、当時の社会状況や人々の心情を巧みに描写しています。彼女の作品は、エンターテインメント性が高く、読者を引き込む力を持っています。
有吉佐和子は、昭和59年(1984年)8月に逝去しましたが、彼女の作品は今なお多くの読者に愛され続けています。

書誌情報と購入方法
『夕陽ヵ丘三号館』の書誌情報は以下の通りです。
書名 | 著者 | 判型 | 初版 | 定価 | ISBN | 書誌URL |
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夕陽ヵ丘三号館 | 有吉佐和子 | 文庫判 | 1975年06月25日 | 1,177円(税込) | 978-4-16-713711-3 | 書誌URL |
また、累計75万部を突破した大ヒット作『青い壺』についても以下の情報があります。
書名 | 著者 | 判型 | 新装版発売日 | 定価 | ISBN | 書誌URL |
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青い壺 | 有吉佐和子 | 文庫判 | 2011年7月8日 | 781円(税込) | 978-4-16-713710-6 | 書誌URL |
有吉佐和子の作品は、時代を超えて多くの読者に感動を与えています。『夕陽ヵ丘三号館』の復刊により、彼女の作品を新たに楽しむ機会が増えることでしょう。
この記事では、有吉佐和子の復刊作品『夕陽ヵ丘三号館』の魅力や背景、書誌情報について詳しく紹介しました。彼女の作品が持つ普遍的なテーマや人間ドラマは、今後も多くの読者に愛され続けることでしょう。
参考リンク: