日本ワインの未来を救う!4月15日からクラウドファンディングで原木園設立へ

ワイン苗木原木園設立

開催期間:4月15日〜6月13日

ワイン苗木原木園設立
日本ワインブドウ栽培協会が始めたプロジェクトって何?
日本ワインブドウ栽培協会は、ウイルスチェック済みの健全な苗木を供給するための原木園を設立するクラウドファンディングを開始しました。
このプロジェクトの目的は何?
プロジェクトの目的は、日本ワインの品質向上と持続可能なワインブドウ栽培を実現するために、ウイルスに強い苗木を安定供給する体制を整えることです。

日本ワインブドウ栽培協会(JVA)がクラウドファンディングを開始

一般社団法人 日本ワインブドウ栽培協会(JVA)は、2025年4月15日より「日本ワインの未来を救え! 世界基準の「ワイン苗木」の原木園を設立へ」というプロジェクトのためにクラウドファンディングを開始しました。このプロジェクトは、日本ワインのさらなる品質向上と持続可能なワインブドウ栽培を実現することを目的としています。

具体的には、ウイルスチェック済みの健全な苗木を安定供給するために、日本の気候に適した品種・クローンを見つけるために、世界各国の多様なブドウ品種やクローンを輸入し、それらを管理できる「原木園(母樹のライブラリーのようなブドウ園)」を設立します。この取り組みにより、日本の生産者が安心して高品質なブドウを栽培し、世界に誇れる魅力溢れる日本ワインを生み出せる環境を整えていくことを目指しています。

日本ワインブドウ栽培協会(JVA)が、クラウドファンディングを開始! 「日本ワインの未来を救え! 世界基準の「ワイン苗木」の原木園を設立へ」—— 高品質で多種なワインブドウを育てる苗木の基盤づくりへ。 画像 2

日本ワインの危機的状況

近年、日本ワインは品質が向上し、世界でも評価されるようになってきました。しかし、その裏で昨今の気候変動によるブドウの病害リスクの増加への適応が遅れており、今後の品質低下が懸念されています。実際、日本のブドウ畑の約50%の樹がウイルスに感染しているというデータもあり、放置すれば日本ワインの品質低下は避けられません。

日本ワインが直面している主な問題は以下の二点です。

  • ウイルス感染による品質低下
    ブドウの樹がウイルスに感染すると、収穫量の減少や果実の着色不良、糖度の低下が発生し、結果としてワインの品質が大きく損なわれます。日本のブドウ畑では、ウイルスの感染率が高く、病害リスクを抱えたまま栽培が続けられています。
  • 気候に適した品種の不足
    日本は南北に長い国であり、寒冷地から温暖地まで多様な気候を持っています。しかし、各地域に最適なブドウ品種の選定が進んでおらず、適地適作が確立されていないのが現状です。気候変動により、これまで安定して栽培されてきた品種でも生育が難しくなるケースが増えています。
日本ワインブドウ栽培協会(JVA)が、クラウドファンディングを開始! 「日本ワインの未来を救え! 世界基準の「ワイン苗木」の原木園を設立へ」—— 高品質で多種なワインブドウを育てる苗木の基盤づくりへ。 画像 3

原木園の設立とその意義

これらの問題を解決し、日本ワイン産業が持続的に発展していくために、JVAは長野県東御市に「原木園(母樹園)」を設立します。この原木園では、ウイルスチェック済みの健全な母樹を育て、多様な品種のブドウを供給できる体制を整えます。

「原木園(母樹園)」とは、ワイン用ブドウの苗木のもと(母樹)を育てる特別な畑であり、病気やウイルスにかからないよう厳しく管理されます。フランスやドイツ、アメリカでは、この原木園が長年にわたり整備され、ウイルスチェック済みの苗木が各地域の生産者に供給されています。しかし、日本ではこの仕組みが未整備であり、生産者は病害リスクの高い苗木を使用せざるを得ない状況が続いています。

JVAは、日本ワインの未来のために、ウイルスチェック済みの健全な苗木を増やし、日本各地の生産者が安心してブドウ栽培を行える仕組みをつくることを目指しています。

日本ワインブドウ栽培協会(JVA)が、クラウドファンディングを開始! 「日本ワインの未来を救え! 世界基準の「ワイン苗木」の原木園を設立へ」—— 高品質で多種なワインブドウを育てる苗木の基盤づくりへ。 画像 4

クラウドファンディングの目標とリターン

このプロジェクトでは、3つの目標を設定し、支援額に応じて原木園の整備を進めていきます。

目標 金額 内容
第1目標 1,000万円 原木園の基本整備(圃場の開墾・土壌改良、検査済みの母樹、台木の植栽など)
第2目標 1,800万円 苗木生産体制の構築(品種拡充・ウイルス検査強化など)
第3目標 2,500万円 原木園の拡張と海外有識者の招聘セミナーの開催

また、支援者には以下のようなリターン品が用意されています。

  • JVA限定のチャリティーワイン
  • 原木園内ボードへのお名前掲載
  • JVA理事によるワイナリー案内
  • 代表理事によるプライベートワインセミナー
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プロジェクトの詳細と今後の展開

このクラウドファンディングの募集期間は2025年4月15日から2025年6月13日までで、目標金額は段階的に設定されています。支援方法は、プロジェクトページを通じて行うことができます。JVAは「100年後の日本ワインのために」という強い想いでこのプロジェクトに取り組んでおり、多くの支援が必要とされています。

また、JVAは4月20日(日)に第4回JVAシンポジウムを開催予定であり、ワインブドウ栽培の技術的進展や苗木の供給体制の課題について意見を交わす重要な機会となります。このシンポジウムもクラウドファンディングに関する取材を受けることが可能です。

日本ワインブドウ栽培協会(JVA)が、クラウドファンディングを開始! 「日本ワインの未来を救え! 世界基準の「ワイン苗木」の原木園を設立へ」—— 高品質で多種なワインブドウを育てる苗木の基盤づくりへ。 画像 6

まとめ

日本ワインブドウ栽培協会(JVA)が進めるクラウドファンディングは、日本のワイン産業を支える基盤づくりに向けた重要なプロジェクトです。ウイルスチェック済みの健全な苗木の供給を実現するための原木園の設立は、日本ワインの品質向上に寄与するものと期待されています。

以下に、この記事で述べた内容をまとめます。

項目 内容
プロジェクト名 日本ワインの未来を救え! 世界基準の「ワイン苗木」の原木園を設立へ
目標金額 第1目標:1,000万円、第2目標:1,800万円、第3目標:2,500万円
募集期間 2025年4月15日〜2025年6月13日
リターン品 チャリティーワイン、ネームプレート、ワイナリー案内、プライベートワインセミナー

このプロジェクトは、日本ワインの未来を築くための重要な一歩であり、今後の展開に注目が集まります。