九十九島せんぺいの日 (記念日 9月19日)

九十九島せんぺいの日

1951年、長崎・佐世保で生まれた「九十九島せんぺい」は、創業者が「世の中にない、新しい郷土の名物をつくりたい」という強い想いを胸に試行錯誤して誕生した焼菓子です。戦後間もない物資の乏しい時代に、小麦粉でせんべいを作るという発想から生まれたこのお菓子が、70年以上愛され続ける佐世保の銘菓になるとは、当時誰も想像しなかったかもしれません。その独特な形にも、深いこだわりが込められています。亀甲型の生地は縁起物として知られる亀の甲羅をモチーフにしており、表面に散りばめられたピーナッツは、西海国立公園に浮かぶ九十九島の無数の島々を表現しています。食べる前からすでに、九十九島の景色が手のひらに広がっているようなお菓子です。

9月19日が「九十九島せんぺいの日」に選ばれたのは、語呂合わせによるものです。「く(9)じゅうく(19)」と読んで「九十九(つくも)」——商品名そのものを日付に刻んだ、シンプルながら覚えやすい記念日です。2023年(令和5年)に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録されました。

このお菓子の始まりは、1948年(昭和23年)にさかのぼります。配給された粗糖をお客様が持参し、飴玉やせんべいに加工して渡す小さなお菓子屋さんからのスタートでした。その後、試行錯誤の末に1951年(昭和26年)、現在の「九十九島せんぺい」が完成します。人々に喜ばれるにつれて「九十九島せんぺい本舗」として店を構え、地域の銘菓として根を張っていきました。

記念日を制定した株式会社九十九島グループの目的は、この味を次の世代へ伝えること。変わらない製法と味を守りながら、長崎・佐世保の食文化を未来へつないでいこうというメッセージが、この記念日には込められています。