SBI損保とアルティウスリンク、4月15日から生成AIでCX向上実証実験開始
ベストカレンダー編集部
2025年4月15日 12:27
生成AI実証実験開始
開催日:4月15日

SBI損保とアルティウスリンクによるCX向上の取り組み
2025年4月15日、アルティウスリンク株式会社(以下、アルティウスリンク)とSBI損害保険株式会社(以下、SBI損保)は、自動車事故受付センターにおける顧客体験(CX)向上を目的とした実証実験を開始しました。この実証実験では、アルティウスリンクが提供する「Altius ONE for Support」を活用し、生成AI技術を導入しています。
SBI損保は、顧客中心主義を基本に据え、デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進することで業務の効率化とCXの向上に取り組んでいます。今回の実証実験では、生成AIを活用して、オペレーターの後処理時間の短縮、VoC(Voice of Customer)と顧客満足度の相関分析、VoCからの商品・サービス改善要望の抽出を行うことを目指しています。

実証実験の概要
実証実験の具体的な内容は以下の通りです。
- 後処理時間の短縮
「Altius ONE for Support」には、LLMアプリである「対話要約アプリ」が標準機能として搭載されています。このアプリは、お客様とオペレーターの会話を音声認識でテキスト化し、自動的に要約します。これにより、オペレーターが通話後に行う記録作業等の後処理にかける時間を35%削減することを目指しています。 - VoCと顧客満足度の相関分析
「Altius ONE for Support」のデータ基盤上で、生成AIを用いて応対データの構造化と品質に関連する特徴量の抽出を行います。これにより、顧客満足度との相関分析を実施し、オペレーターの応対が顧客満足度に与える影響を特定します。 - VoCからの商品・サービス改善要望抽出
音声認識でテキスト化された応対データから、生成AIを活用してお客様の潜在的なニーズを掘り起こします。契約内容やオプション、手続き、サポート体制に関する意見や要望と思われるキーワードを抽出・分類し、分析することで商品・サービスの改善を図ります。

生成AIを活用した顧客満足度向上の意義
この実証実験は、金融業界において生成AIを活用したVoC分析に基づく顧客満足度の向上を目指す先進的な取り組みです。具体的には、以下のような効果が期待されています。
- 業務効率化
オペレーターの後処理時間を短縮することで、顧客応対の効率が向上し、結果として高い電話応答率を維持することが可能となります。 - データに基づくオペレーションの最適化
顧客満足度に影響を与える要因を明確にすることで、PDCAサイクルを回しながらオペレーターの応対品質を向上させることができます。 - 商品・サービスの改善
顧客の声を反映した商品・サービスの改善を行うことで、より良い顧客体験を提供することができます。
「Altius ONE for Support」について
「Altius ONE for Support」は、アルティウスリンクが提供するソリューションであり、クラウドベースのデジタルコンタクトセンター機能を統合しています。音声認識エンジン、クラウドデータ基盤、生成AIを活用することで、多様なデータを統合・分類・分析し、顧客のニーズを把握することができます。
このサービスは、企業が抱える課題をデータドリブンで解決し、新たな顧客体験の創出を実現することを目指しています。具体的な機能としては、顧客インサイトの把握や、ニーズの分析が可能です。
まとめ
今回のSBI損保とアルティウスリンクの共同実証実験は、生成AIを活用し、自動車事故受付センターにおけるCX向上を目指す重要な取り組みです。以下に、この記事で紹介した内容をまとめます。
項目 | 内容 |
---|---|
実施企業 | SBI損保、アルティウスリンク |
目的 | 顧客体験(CX)向上 |
使用技術 | 生成AI、音声認識 |
主な施策 | 後処理時間の短縮、VoC分析、商品・サービス改善 |
期待される効果 | 業務効率化、オペレーション最適化、顧客満足度向上 |
このように、SBI損保とアルティウスリンクは、生成AIを活用することによって、より良い顧客サービスを提供し、顧客体験の向上を図っていくことを目指しています。
参考リンク: