一周忌とは?意味と流れ、準備のポイントを詳しく解説
ベストカレンダー編集部
2024年06月6日 21時00分

一周忌とは
一周忌とは、故人が亡くなってから満1年目の命日に行われる法要です。年忌法要の中でも特に重要とされ、遺族や親族、友人、知人など多くの人が参列します。
一周忌は、故人を偲び、その魂を供養するための大切な儀式です。僧侶の読経、焼香、そして食事(お斎:おとき)を通じて、故人への思いを新たにします。
命日が平日に当たる場合、仕事や学校の都合で参加が難しいこともあります。その場合は、命日の前の週末などに日程をずらして行うことが一般的です。命日の後にずらすことは避け、前倒しにするのがならわしです。
年忌法要の種類
一周忌を含む年忌法要には、以下のような種類があります。
法要の名称 | 行う時期 | 法要の一般的な内容 |
---|---|---|
一周忌 | 満1年 | 遺族・親族と友人・知人が参列し、僧侶による読経の後焼香・食事をする |
三回忌 | 満2年 | 遺族・親族と友人・知人が参列し、僧侶による読経の後焼香・食事をする |
七回忌 | 満6年 | 遺族・親族で供養する |
十三回忌 | 満12年 | 遺族だけで供養する |
三十三回忌 | 満32年 | 遺族だけで供養する |
一周忌法要の流れ
一周忌法要の流れは、次のようになるのが一般的です。
- 僧侶の入場: 僧侶は祭壇の前に座ります。祭壇を中心とし、右側が施主・遺族および親族の席、左側が近親者・友人および知人の席です。
- 施主による挨拶: 開始の挨拶を簡潔に行います。
- 僧侶の読経
- 焼香: 最初は施主、その後は上座に座っている人から焼香します。
- 僧侶の法話
- 墓参り: 墓地が近い場合のみ行われます。
- 施主の挨拶: 終了の挨拶を簡潔に行います。
- 食事(お斎)
一周忌を行う際の準備
一周忌法要を行うには、会場や僧侶の手配、出席者への案内など、1カ月程度の準備期間が必要です。以下の8つの手順に沿って事前に決めておきましょう。
- 日程を決める: 最初に日程を決めます。一周忌は満1年目の命日ですが、平日に当たる場合は前倒しをして土日祝日に行います。
- 会場を決める: 自宅、お寺、ホテルなどの場所を借りて行うかを決めます。
- お寺へ連絡する: 菩提寺がある場合には、菩提寺に連絡して読経の依頼を行います。菩提寺が無い場合には、知人縁故からお寺を紹介してもらう方法や、葬儀の際にお世話になったお寺に相談する方法があります。
- 食事の手配: 必要に応じて仕出し料理や料理店などを予約します。法事で利用することを伝え、伊勢海老や鯛などのおめでたい献立にならないように注意しましょう。
- 出席者へ案内をする: 遺族・親族だけなど小規模で行う場合は電話で連絡すればよいでしょう。規模が大きい場合には案内状を作成して送ります。
- 引出物を手配する: 出席者が持参する香典へのお返しの意味もあります。金額の相場は2,000円~1万円が一般的です。品物は、石鹸や洗剤、タオル、食品などの日用品のほか、カタログギフトを用いるのも良いでしょう。
- お布施を用意する: 僧侶にお渡しするお礼は、お布施(お経料)、お車代のほか、僧侶がお斎を辞退した場合には御膳料を用意します。それぞれの金額の目安は次の通りです。
- お布施:3万円程度
- お車代:5,000円~1万円
- 御膳料:5,000円~2万円
- 供花・お供えを手配する: 供花やお供えは、遺族や親族・参列者が前日までに手配します。お供えは、お線香のほかに、出席者が分けられるものを選ぶことも一般的になっています。果物やお花のほか、故人が好きだった場合にはお酒やビールなどでも良いでしょう。
一周忌に出席する場合のマナー
一周忌法要に出席する場合のマナーについて見ていきましょう。
出欠の連絡
法要の連絡が電話できた場合、その場で返答するか、検討のうえ改めて電話して返答しましょう。案内状を受け取った場合には、返信はがきや往復はがきの返信部分を指定の期日までに送ります。
服装
施主および親族は喪服を着用するのが一般的です。参列者として招かれた場合には、喪服または略式喪服を着用し、ネクタイは黒を選びましょう。学生は制服、制服がない場合には、白いブラウスあるいはシャツに、黒・紺あるいはグレーのスカートやズボンが基本です。
香典
一周忌法要に出席する際には香典を用意します。お香典袋の水引きは、黒白よりも双銀や藍銀、黃白の結び切りのものを用いるのが一般的です。表書きは、下の表のようにします。
様式 | 表書き |
---|---|
仏式 | 御仏前・御佛前・御供物料など |
神式 | 御神前・御玉串料など |
キリスト教式 | 御花料など |
一周忌法要は、故人を偲び、遺族や親族、友人が集まる大切な行事です。準備やマナーをしっかりと理解し、心を込めて故人を供養しましょう。
参考リンク: