2024年12月16日発売!河西秀哉の新刊『皇室とメディア』で皇室報道の150年を探る
ベストカレンダー編集部
2024年12月16日 09:51
皇室とメディア発売
開催日:12月16日
新刊『皇室とメディア――「権威」と「消費」をめぐる一五〇年史』の概要
名古屋大学准教授で、象徴天皇制の研究において著名な河西秀哉氏の新刊『皇室とメディア――「権威」と「消費」をめぐる一五〇年史』が、2024年12月16日(月)に新潮社より発売されます。本書は、近代以降の皇室とメディアの関係を深く掘り下げ、時代の変遷に伴う相互作用を探求した画期的な論考です。
本書では、大正デモクラシーや人間宣言、ミッチー・ブーム、自粛と崩御、生前退位といった重要な歴史的局面における皇室とメディアの関係がどのように形成され、変化してきたのかを具体的な事例を通じて明らかにしています。メディアが時に「権威」の代弁者として機能し、時には「人間」としての側面を擁護し、また商業主義から「消費」に走ったり、バッシングを行うこともあった点に着目しています。
本書の内容と目次
本書は、明治から令和までの150年にわたる皇室報道の裏側を探る内容となっており、以下の章立てで構成されています。
- はじめに
- 第1章 大衆社会の成立と天皇制
- 第2章 天皇制はいかに維持されたのか
- 第3章 皇太子ブームからミッチー・ブームへ
- 第4章 「権威」側からの逆襲
- 第5章 「象徴」を模索する
- 第6章 「自粛」の構造
- 第7章 「開かれた皇室」と反発
- 第8章 「平成流」の定着
- おわりに
これらの章では、皇室とメディアの関係がどのように変化してきたのか、またそれが社会に与えた影響について深く考察されています。
著者の河西秀哉氏について
河西秀哉氏は、1977年に愛知県で生まれ、名古屋大学大学院文学研究科博士課程後期課程を修了し、博士(歴史学)の学位を取得しました。現在は名古屋大学大学院人文学研究科の准教授として、象徴天皇制に関する研究を行っています。
著書には、『「象徴天皇」の戦後史』(講談社選書メチエ)、『皇居の近現代史 開かれた皇室像の誕生』(吉川弘文館)、『近代天皇制から象徴天皇制へ 「象徴」への道程』(吉田書店)などがあり、編著に『戦後史のなかの象徴天皇制』(吉田書店)や『平成の天皇制とは何か 制度と個人のはざまで』(共編、岩波書店)などがあります。
本書の特徴と重要性
本書は、メディアとともに象徴天皇制がどのように発展し、また時には緊張関係を生じさせてきたのかを探ることを目的としています。メディアの特性を考慮しながら、新聞、月刊誌、週刊誌、ラジオ、テレビ、SNSなどの多様なメディアが皇室に与えた影響を歴史的な視点から分析しています。
河西氏は、メディアが皇室に対する支持や尊敬を集める一方で、時にはバッシングの対象となることもあると指摘しています。このような複雑な関係性を理解することは、今後の皇室に対するメディアの役割を考える上でも重要です。
書籍の基本情報
『皇室とメディア――「権威」と「消費」をめぐる一五〇年史』は、以下の基本情報で発売されます。
タイトル | 皇室とメディア――「権威」と「消費」をめぐる一五〇年史 |
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著者名 | 河西秀哉 |
発売日 | 2024年12月16日(月) |
造本 | 新潮選書(四六判変型ソフトカバー) |
本体定価 | 2,090円(税込) |
ISBN | 978-4-10-603919-5 |
URL | https://www.shinchosha.co.jp/book/603919/ |
本書は、皇室とメディアの関係を深く理解するための貴重な資料となることでしょう。特に、歴史的な視点からの考察は、現代の皇室報道を理解するために欠かせない要素です。
以上の内容を通じて、皇室とメディアの複雑な関係性とその歴史的背景を知ることができる本書は、興味深い読み物であり、今後の研究や議論においても重要な位置を占めることが期待されます。
参考リンク: