ネクソン、2025年2月14日から自己株式取得開始と新作ゲーム開発計画発表

ネクソン、2024年度第4四半期及び通期連結業績を発表

株式会社ネクソン（本社：東京都港区、代表取締役社長：李政憲）は、2024年度第4四半期（2024年10月1日～12月31日）及び通期の連結業績を発表しました。2024年度は過去最高の通期売上収益を達成し、今後の成長に向けた戦略を明らかにしました。

代表取締役社長のイ・ジョンホン氏は、業績について「安定的な成長と収益性の向上を目指し、主要フランチャイズの強化に注力していく」と述べ、特に『アラド戦記』の強化に期待を寄せています。また、2027年までに新作ゲームを7本ローンチする計画も発表されました。

2024年度第4四半期業績概要

2024年度第4四半期の業績は、以下の通りです。

• 売上収益：前年同期比6%減の797億円。一定為替レートベースでは4%の減少。
• 営業損失：一過性の減損損失70億円を計上し、17億円の営業損失を記録。
• 営業利益：一過性の減損損失を除くと53億円。
• 四半期収益：320億円となり、業績予想を上回る結果。

特に、米ドル建ての現金預金等に係る317億円の為替差益が発生したことが、四半期収益の増加に寄与しました。

2024年度通期業績概要

通期の業績は以下のようにまとめられます。

• 売上収益：4,462億円で、前期比5%増加。過去最高の通期売上収益を達成。
• 営業利益：1,242億円で、前期比8%減少。
• 当期利益：1,348億円で、前期比91%増加。

営業利益の減少は、IPポートフォリオの強化及び拡大のための継続的な投資によるものですが、当期利益は為替差益の増加や前年に計上した減損損失が認識されなかったことが影響しました。

フランチャイズ別ハイライト

2024年度のフランチャイズ別の業績は以下の通りです。

1. 『アラド戦記』フランチャイズ：
   • 中国における『アラド戦記モバイル』の好調なローンチにより、2024年の売上収益は53%成長。
   • PC版『アラド戦記』は、デイリーアクティブユーザー数が改善し、年間を通じて回復が見込まれる。
2. 『メイプルストーリー』フランチャイズ：
   • 韓国での売上収益は減少したが、グローバルでは24%成長。
   • 新たな体験を提供する『MapleStory Worlds』が好評を博している。
3. 『FC』フランチャイズ：
   • 2024年は歴代2番目の高い通期売上収益を達成。
   • ブランディングキャンペーンの効果により第4四半期の売上収益は増加。
4. 『マビノギ』フランチャイズ：
   • モバイルプラットフォームへの拡大を目指し、成長を続けている。
   • 新作『Vindictus: Defying Fate』の開発も進行中。
5. シュータージャンル：
   • 『The First Descendant』はコンテンツ不足が影響し、業績予想を下回った。
   • 『THE FINALS』は安定したリテンションを維持。

これらのフランチャイズは、今後の成長戦略において重要な役割を果たすと考えられます。

今後の成長戦略と株主還元

ネクソンは、今後の成長に向けて以下の戦略を掲げています。

• 主要フランチャイズの強化を図るため、自社のクリエイティブチームを戦略的に拡充。
• テンセントとの共同開発を通じて開発人員を増強し、成長を加速。
• 年間100億円以上の売上収益を創出する新作ゲームを7本開発中。

また、株主還元については、取締役会が1年間で1,000億円の自己株式の取得を承認し、2月14日から6月30日までに500億円の自己株式を即時に取得する計画を発表しました。

2025年度第1四半期業績予想

2025年度第1四半期の業績予想は以下の通りです。

為替感応度については、日本円が米ドルに対して1円変動した場合、売上収益に7.4億円、営業利益に2.3億円の影響が予想されます。

まとめ

ネクソンは2024年度において過去最高の通期売上収益を達成し、今後の成長に向けた明確なビジョンを示しました。主要フランチャイズの強化や新作ゲームの開発、株主還元の方針を掲げる中で、今後の業績向上が期待されます。以下に、この記事で触れた重要なポイントをまとめます。

このように、ネクソンは今後も成長を続ける企業として注目されるでしょう。