やなせたかしの評伝『アンパンマンとぼく』が3月5日に発売!その魅力とは?
ベストカレンダー編集部
2025年2月17日 09:48
やなせたかし評伝発売
開催日:3月5日

梯久美子著『やなせたかしの生涯 アンパンマンとぼく』の発売について
株式会社文藝春秋は、2025年3月5日にノンフィクション作家・梯久美子による新著『やなせたかしの生涯 アンパンマンとぼく』を発売します。この書籍は、今春放送予定のNHK朝ドラ「あんぱん」に関連し、やなせたかしさんの生涯を深く掘り下げた内容となっています。
本書は、著者が綿密な取材を重ねて書き下ろした文庫オリジナルの本格評伝であり、やなせたかしの人生やその作品に込められた思いについて詳しく述べられています。特に「なぜ、アンパンマンは自分の顔を食べさせるのか?」という問いに対する答えを探る内容が含まれており、読者に圧倒的な感動を与えることでしょう。

書影とデザインのこだわり
本書のカバーには、やなせたかし氏が30代半ばで漫画家として独立した頃の写真が使用されています。この写真は、20代のほとんどを戦争に奪われた彼の人生を象徴するもので、カバー下部には英文が添えられています。
デザインを手がけた木村弥世さんは、やなせ氏の人柄を表現するために、次のようなメッセージをカバーに盛り込みました:
- The man who created Anpanman always loved to entertain everyone and enjoyed everything in his life.
この言葉は、やなせ氏の生き方や彼が持っていた楽しむ心を象徴しています。カバー全体からは、やなせたかしの魅力が詰まった一冊であることが伝わってきます。

著者・梯久美子のコメントと執筆の背景
梯久美子さんは、本書の執筆にあたり「胸がつぶれるほどさびしかった」という幼少期から始まるやなせたかしの生涯を新たな資料をもとに綴っています。著者は、やなせ氏の生き方から暗闇の中でも光を信じて歩き続けることの重要性を学んだと語っており、彼の哲学に触れることで新たな発見を得たと述べています。
また、著者は本書を文庫書き下ろしとして安価に提供することで、より多くの読者に届くことを願っています。幅広い読者層に向けたこの作品は、やなせたかしの人生に興味がある方々にとって必読の一冊となるでしょう。
『やなせたかしの生涯 アンパンマンとぼく』の内容とテーマ
本書では、やなせたかしの生涯を多角的に描写しています。彼の幼少期からの苦労や戦争体験、そして漫画家としての成功までの道のりが詳細に説明されています。具体的なエピソードとしては、以下のような内容が含まれています:
- やなせたかしの幼少期:父を亡くし、再婚した母と別れて伯父の家で育つ。
- 美術の勉強とデザイナーとしてのキャリア:東京で美術を学び、デザイナーとして活躍する。
- 戦争体験:徴兵され中国大陸へ赴き、戦場での飢えや弟の戦死が彼の創作に影響を与える。
- 漫画家としての挑戦:高知新聞社での仕事を経て、妻と共に漫画家を目指す。
- アンパンマンの誕生:大人たちからの批判を受けながらも、子どもたちに愛されるキャラクターを生み出す。
著者は、やなせたかしの生涯を通じて、彼がどのようにして愛と勇気を持って生きたのかを描き出しています。特に、2011年の東日本大震災後に「アンパンマンのマーチ」が被災地で歌われたエピソードは、やなせ氏がどれほど人々に影響を与えたかを示す象徴的な出来事です。
著者プロフィールと書誌情報
梯久美子(かけはし・くみこ)さんは、1961年に熊本市で生まれ、北海道大学文学部を卒業後、やなせたかしが編集長をつとめた雑誌『詩とメルヘン』の編集者としてキャリアをスタートさせました。40代でノンフィクション作家としてデビューし、数々の賞を受賞しています。
著者の主な業績には、以下のようなものがあります:
- 『散るぞ悲しき 硫黄島総指揮官・栗林忠道』
- 『狂うひと「死の棘」の妻・島尾ミホ』
- ジュニア向け伝記『勇気の花がひらくとき やなせたかしとアンパンマンの物語』
本書の書誌情報は以下の通りです:
書名 | やなせたかしの生涯 アンパンマンとぼく |
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著者 | 梯 久美子 |
判型 | 文庫判 |
発売日 | 2025年3月5日 |
定価 | 770円(税込) |
ISBN | 978-4-16-792346-4 |
書誌URL | 書誌URL |
『やなせたかしの生涯 アンパンマンとぼく』は、やなせたかしの人生と作品に触れる貴重な機会を提供する一冊であり、今後多くの読者に感動を与えることでしょう。
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