山口真人の画集『SELFY』刊行記念イベントが4月25日から京都で開催

山口真人の画集刊行を記念した特別イベント開催

京都 蔦屋書店では、2025年4月25日（金）から5月18日（日）までの期間、山口真人の画集『SELFY – Superficial Aesthetic -』の刊行を記念して、「SELFY – Superficial Aesthetic – EXCLUSIVE POP-UP」を開催します。このイベントでは、山口の原画やドローイングの展示、サイン会、トークイベントが行われ、アートファンにとって貴重な体験となるでしょう。

山口真人は、グラフィックデザイナーとしてのキャリアを経て、2013年からアートフェアへの参加や個展を開催し、幅広い活動を展開しています。特に、今年の2月に刊行された画集『SELFY – Superficial Aesthetic -』には、2020年から描き続けた「SELFY」シリーズの約300点が収録されています。

「SELFY」シリーズの魅力

「SELFY」は、SNS時代における“現代の肖像画”としての新たな視点を提示するアートシリーズです。SNSが日常生活に浸透した現代において、私たちの「自己」は他者の視線や承認を前提に構築される存在へと変化しました。自撮り（セルフィー）はその象徴であり、理想化された自分を演出し、他者からの評価を通じて自己を確認するためのツールとして機能しています。

本シリーズでは、実在の人物ではなく、匿名性の高いキャラクターや加工されたビジュアルを通じて、自己の記号化や消費を表現しています。かつての肖像画が「個の本質」を描こうとしたのに対し、「SELFY」は「社会が求める自己像」を描き出すことで、私たちが本当に“自分自身”を生きているのかという根源的な問いを投げかけています。

イベント詳細

本展の開催に合わせて、山口真人のサイン会とトークイベントが実施されます。これらのイベントは、アートを楽しむだけでなく、山口自身の考えや作品に対する思いを直接聞ける貴重な機会です。

• サイン会
• 会期：2025年4月26日（土）、27日（日）
• 時間：14:00～16:00
• 会場：京都 蔦屋書店 6F アートウォール
• 参加条件：店頭にて、山口真人著『SELFY – Superficial Aesthetic -』をご購入の方
• トークイベント
• 会期：2025年5月11日（日）
• 時間：11:00～12:30
• 会場：京都 蔦屋書店 6F SHARE LOUNGE
• 登壇者：山口真人、沓名美和
• 参加費：1,650円（税込）
• 申込ページ：こちら

なお、サイン会とトークイベントに参加された方には、先着で『SELFY』オリジナルステッカーがプレゼントされます。

書籍情報

画集『SELFY – Superficial Aesthetic -』は、現代美術史家の沓名美和氏とキュレーターの奥岡新蔵氏によるテキストが収録されており、版画を含む全作品のレゾネ（目録）も掲載されています。この画集は、初回限定版として特製生地を使用したハードカバー仕様となっており、アートコレクターや愛好者にとって必見の一冊です。

この画集のテーマは「現実の向こう側の現実」とされ、山口真人が描く女性たちは、どこかで出会ったことがあるような既視感を抱かせます。スマートフォンを片手にカメラ目線で首をかしげる姿や、フィルターを合成して可愛さを演出する顔のアップは、SNSで流れる見知らぬ誰かの姿を連想させ、時代を映す存在としての意味を持っています。

販売情報

展示作品のエントリー申込は、2025年4月25日（金）10:00から5月11日（日）20:00まで受け付けます。なお、プレセールスの状況により、会期開始前に販売が終了する可能性がありますので注意が必要です。また、書籍は店頭およびアートのECプラットフォーム「OIL by 美術手帖」にて、4月25日（金）10:00から販売されます。

京都 蔦屋書店は、全フロアを通じてアートと文化の「伝統と最先端」が共振する場として、約6万冊の書籍とアート作品を取り扱っています。アートファンや一般の方々にとって、訪れる価値のある場所となっています。

まとめ

以上の情報から、山口真人のアートとその背景にあるテーマを理解し、イベントに参加することでより深い体験ができるでしょう。アートが持つ力を感じながら、現代社会における自己の在り方について考えるきっかけとなることを期待しています。