十歳の祝いの日 (記念日 3月7日)

十歳の祝いの日

10歳になる子どもを、地域ぐるみで祝う。そんな文化を根付かせようと、京都市下京区に事務局を置く「十歳(ととせ)の祝い普及促進協議会」が制定したのが「十歳の祝いの日」です。日付は3月7日。3と7を足すと10になること、そして3月が年度替わりの月であり、対象となる小学4年生の多くが10歳を迎え終わるタイミングであることが、日付の根拠となっています。

「ととせ」は「十」の大和言葉による読み方で、「ひとつ(一)」「ふたつ(二)」「みっつ(三)」と続く日本固有の数え方に由来します。「十歳」をあえて「ととせ」と読ませることで、七五三などと並ぶ日本的な通過儀礼としての性格を打ち出しています。

10歳という節目を祝う行事は、学校現場では「二分の一成人式」や「立志式」の名称で先に広まっていました。1980年代ごろ、小学4年生の担任教師が高学年への進級を前に考案した学校行事がルーツとされており、やがて国語の教科書にも取り上げられたことで全国の小学校へ浸透していきました。卒業文集のような形式で将来の夢を書いたり、親への手紙を読み上げたりするプログラムが定番となっています。「十歳の祝いの日」はこうした学校行事の文化的素地を踏まえつつ、家族・地域・和装という要素を加えることで、より広い場で子どもの成長を祝う機会をつくることを目的としています。七五三では3歳・5歳・7歳に晴れ着を着る習慣がありますが、「十歳の祝い」ではその延長として、和装・洋装の晴れ着を着た記念撮影や、地域のイベントへの参加といった形で節目を刻む機会を提供しています。

また、親子の絆や地域で子どもを見守る風土を育むことも、この記念日が掲げる目的の一つです。10歳は小学校生活のちょうど折り返しにあたり、高学年への意識が芽生え始める時期でもあります。記念日の名称に込められた「ととせ」という言葉には、子どもの成長を数え、記憶し、次の10年への出発点とするという意味合いが重なっています。