シクラメンの育て方:基本から楽しみ方までを解説
ベストカレンダー編集部
2024年12月17日 23時25分

シクラメンの基本情報と特徴
シクラメンは、冬の時期に美しい花を咲かせることで知られる球根植物です。原産地は北アフリカから中近東、ヨーロッパの地中海沿岸地域で、開花期は10月から3月にかけて行われます。花色は多様で、白、赤、ピンク、黄、紫、複色などがあります。シクラメンは、多年草であり、栽培難易度は中程度(3/5)とされています。
栽培環境と置き場所の選び方
シクラメンは日光を好む植物ですが、直射日光には注意が必要です。特に冬の間は、日当たりの良い窓辺で管理することが理想的です。以下のポイントを参考にしてください。
- 冬季(11月~4月): 明るい窓辺で管理し、最低でも1日2~3時間は日光に当てる。
- 夏季(5月以降): 涼しい日陰に移動し、直射日光を避ける。
- 温度管理: 室温は10℃以上を保ち、急激な温度変化を避ける。
水やりと肥料管理
シクラメンは水やりに関して特に注意が必要です。過湿は根腐れの原因となるため、以下のポイントを守りましょう。
条件 | 水やりの方法 |
---|---|
底面給水鉢の場合 | 受け皿の水がなくならないように管理し、必要に応じて水を補給。 |
普通鉢の場合 | 土の表面が乾いたら、株元にたっぷり水を与え、葉や球根の上に水がかからないように注意。 |
肥料は9月から5月の間に1週間に1回程度、液体肥料を施します。夏の間は休眠させる場合、肥料は一切与えません。
病害虫とその対策
シクラメンは病気や害虫にかかりやすい植物です。以下に注意すべき病害虫とその対策を示します。
- 病気:
- 灰色かび病: 湿度が高い時期に発生しやすい。水やりの際に株に水をかけないようにし、風通しを良くすることで予防。
- 軟腐病: 高温多湿の条件で発生する。通気性を確保し、湿度を管理することが重要。
- 害虫:
- シクラメンホコリダニ: 高温乾燥時に発生。葉の裏に水をかけて湿度を上げることで予防。
- スリップス: 乾燥した環境で発生しやすい。定期的に葉をチェックし、異常があれば早期に対処。
植え替えと育て方のポイント
シクラメンは、9月上旬から中旬にかけて植え替えを行います。非休眠株の場合は、根鉢を崩さずに一回り大きな鉢に移し、休眠株の場合は根を半分くらい切って植え替えます。植え替え時の注意点は以下の通りです。
- 球根の頂部が土に埋まらないように浅く植える。
- 水はけの良い土を使用し、赤玉土や腐葉土を配合する。
また、シクラメン特有の「葉組み」を行うことで、風通しを良くし、中心に日光が当たるようにすることが大切です。
シクラメンの歴史と文化的背景
シクラメンは18世紀にイギリスに導入され、その後多くの品種改良が進められました。「シクラメンのかほり」という名曲があるように、日本でも非常に人気のある花です。シクラメンの名は、豚がこの球根を食べることから「Sowbread(豚のパン)」と呼ばれていたことに由来します。日本では明治時代に導入され、以来多くの愛好者を魅了しています。
シクラメンを楽しむためのヒント
シクラメンを長く楽しむためには、以下のポイントを心がけましょう。
- 花が咲き終わったら、花がらをこまめに摘み取る。
- 葉が枯れた場合も、早めに取り除くことで新しい花の成長を促進。
- 休眠期間中は水やりを控え、涼しい場所で管理する。
シクラメンは、適切な管理を行うことで、冬の間中美しい花を楽しむことができます。これからもシクラメンを育てて、その魅力を体験してみてください。