福岡県春日市、2024年10月1日からふるさと納税の寄付額を見直し
福岡県春日市のふるさと納税の現状
福岡県春日市は、現在、西日本で唯一、5年連続でふるさと納税の寄付受入額が減少しています。このような状況を打破するため、春日市では多くの方に応援していただけるよう、寄付額の見直しを行うことを決定しました。具体的には、令和6年10月1日から、約500品目の返礼品について寄付額を応援しやすい金額に改定することになります。
春日市の公式マスコットキャラクターである「かすがくん」と「あすかちゃん」は、市役所前でこの寄付額の値下げをPRしています。この取り組みは、寄付を通じて地域の活性化を図るものです。
寄付額の見直しの背景
令和5年10月に、ふるさと納税の経費基準が厳格化されたことに伴い、春日市では経費率50%を堅持するために寄付額を引き上げる必要がありました。しかし、配送業者の変更や経費率の精査を行った結果、26,000円以下の約500品目については、令和6年10月1日から、寄付額を1,000円から2,000円下げることが決まりました。この改定により、寄付がしやすくなることを目指しています。
物価の高騰や経費基準の厳格化に対して多くの自治体が寄付額を引き上げる中、寄付額を下げる改定を行う自治体は非常に珍しいことです。春日市は、このような状況を踏まえて、寄付を通じて地域を支えてくれる方々に感謝の意を表し、寄付を促進するための施策を実施しています。
春日市のふるさと納税受入額の推移
春日市のふるさと納税受入額は、ポータルサイトを導入した平成28年度に福岡県内で3位となる約7億円の寄付金を受け入れたことから始まりました。その後、平成29年、30年と寄付は順調に伸びましたが、市内に工場などがほとんどない住宅都市であるため、地場産品基準の見直しなどの影響を大きく受け、令和元年度以降は寄付額が5年連続で減少しています。
総務省が令和6年8月に発表した「ふるさと納税に関する現況調査結果」によれば、寄付受入額が5年連続で減少しているのは西日本で春日市のみであり、全国でも春日市を含む7団体と極めて少数です。市外への納税額が年々増加しているため、厳しい状況が続いています。
春日市の未来に向けた取り組み
春日市は、将来都市像である「住みよさ実感都市 かすが ~つながる はぐくむ 支え合う~」の実現を目指し、様々な施策や事業を展開しています。直近では、令和6年9月から70歳以上の市民に対してコミュニティバス運賃を無料化する取り組みや、令和6年10月から高校生世代(18歳)までのこども医療費の窓口負担を無料化する施策を開始しました。
また、市中央部には地域共生社会の実現や市民活動の活性化につながる新たな複合施設「(仮称)地域共生交流施設」の整備が進められています。この施設は令和11年度に供用開始を予定しており、市民の憩いの場としてさらなるにぎわいを生むことが期待されています。
寄付額引き下げのお礼品の一例
寄付額の引き下げに伴い、春日市のおすすめ返礼品の一部を紹介します。以下のような返礼品があり、寄付を通じて地域の特産を楽しむことができます。
返礼品名 | 変更前寄付額 | 変更後寄付額 | 詳細 |
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博多樽味屋 国産牛もつ鍋たっぷり大満足フルセット(6~8人前) | 13,000円 | 11,000円~12,000円 | 家庭で専門店の味を再現できるもつ鍋セット。 |
福さ屋 <訳あり>無着色辛子めんたい(計1kg・500g×2) | 14,000円 | 12,000円~13,000円 | 独自の調味液で熟成させた辛子めんたい。 |
これらの返礼品は、寄付を通じて春日市の魅力を感じることができる一品です。寄付額の変更はポータルサイトによって異なるため、詳細は各サイトで確認してください。
春日市のふるさと納税の取り組みや寄付額の見直しについて、今後も注目が集まります。地域の発展のために、寄付を通じて春日市を応援することができる機会をぜひ活用してください。
参考リンク: