ispaceのミッション2、1月15日に打ち上げ予定!月面探査の新たな挑戦
ベストカレンダー編集部
2025年1月14日 14:49
ミッション2打ち上げ
開催日:1月15日

ispace、ミッション 2 マイルストーンの Success 1「打ち上げ準備」を完了
株式会社ispace(東京都中央区、代表取締役:袴田武史)は、2025年1月14日10時19分に、Mission 2 “SMBC x HAKUTO-R VENTURE MOON”(以下ミッション2)の打ち上げに向けた重要なステップを報告しました。具体的には、RESILIENCEランダーの全ての開発工程が完了し、SpaceX社のFalcon 9ロケットへの搭載が無事に完了したことをお知らせします。
打ち上げ予定の7日前、フロリダ州米国宇宙軍基地内の施設において、SpaceX Falcon 9ロケットの打ち上げ機アダプターに統合されたRESILIENCEランダーが確認されました。ミッション2で使用されるRESILIENCEランダーは、2024年11月に米国フロリダ州ケープカナベラルに輸送され、射場付近の施設内でロケットのフェアリング(ロケット最先端部のペイロードを搭載する部分)への搭載作業が行われました。この度、フェアリングへの搭載及び打ち上げに関する全ての準備が完了したことにより、Success 1の達成が報告されました。

打ち上げ予定日時と場所
ミッション2の打ち上げは、以下の日時および場所で予定されています。
- 打ち上げ予定日時:2025年1月15日(水)午後3時11分(日本時間) / 午前1時11分(米国東部時間)
- 打ち上げ場所:米国フロリダ州ケネディー宇宙センター 39A射点
なお、上記の日時は天候等の状況に応じて変更となる可能性があります。

CEO 袴田武史のコメント
ispaceの代表取締役CEOである袴田武史氏は、ミッション2マイルストーンのSuccess1である「打ち上げ準備」を計画通り完了したことに対し、大変嬉しく思っているとコメントしました。彼は、2023年の民間初の着陸挑戦から約1年9ヶ月の間に、経験を活かして再起を遂げる姿を見守ってほしいと述べています。
「ロケットが打ち上がる姿は多くの人の心を動かします。この瞬間をぜひ一緒に楽しみましょう」との言葉もあり、打ち上げに対する期待が高まります。
ミッション2のマイルストーン
ispaceは、打ち上げから月面着陸までのプロセスにおいて、10段階のマイルストーンを設定しています。各マイルストーンには明確な基準が設けられ、達成を目指して進められます。これらの基準に基づく評価結果は、後続する開発中のミッションに適宜フィードバックされる予定です。
各マイルストーンの達成状況は、適時に公開されることが予定されています。
ミッション2で輸送するペイロード
ミッション2では、RESILIENCEランダーに以下の6つのペイロードが搭載され、輸送される予定です。
- HAKUTO-Rのコーポレートパートナーである高砂熱学工業株式会社の月面用水電解装置
- 株式会社ユーグレナの月面環境での食料生産実験を目指した自己完結型モジュール
- 台湾の国立中央大学宇宙科学工学科が開発する深宇宙放射線プローブ
- 株式会社バンダイナムコ研究所の「GOI宇宙世紀憲章プレート」
- ispaceの欧州法人ispace EUROPEが開発したマイクロローバー”TENACIOUS”
- スウェーデンのアーティストによるムーンハウスと呼ばれる赤い小さな家
さらに、RESILIENCEランダーには人類の言語と文化遺産を保護したユネスコのメモリーディスクも搭載されます。
ispaceの宇宙開発ビジョン
ispaceは、日・米・欧の3法人でそれぞれの地域の文化や多様性を活かしながら、統合的なグローバル企業として宇宙開発を進めています。2025年1月15日に日本法人が主導するミッション2を皮切りに、2026年には米国法人が主導するミッション3、2027年には日本で開発中のシリーズ3ランダー(仮称)を用いたミッション6を実施する計画です。
また、世界中の政府、企業、教育機関から高まる需要に応えるため、ispaceはミッション3およびそれ以降のミッションのペイロードサービス契約とデータサービスを提供していく方針です。
株式会社ispaceの概要
株式会社ispaceは、「Expand our planet. Expand our future.」をビジョンに掲げ、月面資源開発に取り組む宇宙スタートアップ企業です。日本、ルクセンブルク、アメリカの3拠点で活動し、約300名のスタッフが在籍しています。2010年に設立された同社は、Google Lunar XPRIZEレースの最終選考に残った5チームのうちの1チーム「HAKUTO」を運営しました。
同社は、月への高頻度かつ低コストの輸送サービスを提供することを目的とした小型のランダー(月着陸船)と、月探査用のローバー(月面探査車)を開発しています。これにより、民間企業が月でビジネスを行うためのゲートウェイとなることを目指し、月市場への参入をサポートするための月データビジネスコンセプトの立ち上げも行っています。
HAKUTO-Rプログラムの詳細
HAKUTO-Rは、ispaceが行うミッション1およびミッション2を総称する民間月面探査プログラムです。このプログラムでは、独自のランダー(月着陸船)とローバー(月面探査車)を開発し、月面着陸と月面探査の2回のミッションを実施します。2022年にはSpaceXのFalcon 9を使用して、ミッション1のランダーの打ち上げを完了しました。
次回のミッション2は、2025年1月15日に予定されています。Mission 2 “SMBC x HAKUTO-R VENTURE MOON”は、オフィシャルパートナーである株式会社三井住友銀行によって命名され、新たな始まりやチャンスの意が込められています。
まとめ
今回のプレスリリースでは、ispaceのミッション2に関する重要な情報が発表されました。以下に、主な内容を整理しました。
項目 | 詳細 |
---|---|
ミッション名 | Mission 2 “SMBC x HAKUTO-R VENTURE MOON” |
打ち上げ日時 | 2025年1月15日(水)午後3時11分(日本時間) |
打ち上げ場所 | 米国フロリダ州ケネディー宇宙センター 39A射点 |
搭載されるペイロード | 6つのペイロード(高砂熱学工業、ユーグレナ、国立中央大学、バンダイナムコ、TENACIOUS、ムーンハウス) |
CEOコメント | 打ち上げ準備の完了を報告し、期待を寄せる |
以上の情報をもとに、ispaceの今後の活動が注目されます。宇宙開発の進展に期待が寄せられる中、ミッション2の成功を祈る声が高まっています。
参考リンク: