Uniflyが欧州の空域管理プロジェクトENSUREに参画、5月28日にオープンデー開催
ベストカレンダー編集部
2025年4月8日 18:44
ENSUREプロジェクト参画
開催日:5月28日

テラドローン子会社Unifly、欧州の次世代空域管理プロジェクト『ENSURE』に参画
2025年4月8日、Terra Drone株式会社(本社:東京都渋谷区、代表:徳重 徹)は、ベルギーに拠点を置く運航管理システム(UTM)プロバイダーである子会社Unifly NV(ユニフライ)が、SESAR 3 Joint Undertakingが進めるプロジェクト『ENSURE』に参画したことを発表しました。このプロジェクトは、U-Spaceと航空管制システム(ATM:Air Traffic Management)を統合し、ドローンと有人航空機の安全な共存を実現するための研究プロジェクトです。ユニフライはこのプロジェクトを通じて、欧州の航空インフラの発展に寄与します。
本プロジェクトは、ドローンの商用利用が急速に拡大する中で、無人航空機と有人航空機が共存する空域の管理の重要性が高まることを背景にしています。特に、欧州ではU-Spaceの導入が進められており、既存の航空管制システムとの連携が不可欠とされています。
背景と目的
近年、ドローンの商用利用が急速に拡大する中で、無人航空機と有人航空機の共存する空域の管理が重要な課題となっています。このような環境下において、欧州ではU-Spaceの導入が進められており、既存の航空管制システムとの連携が不可欠です。
本プロジェクトは、SESARが推進してきた複数のプロジェクトの成果を活用し、U-Spaceと航空管制システムをシームレスに繋ぐインターフェースの開発を進めています。これにより、リアルタイムの空域調整(DAR:dynamic airspace reconfiguration)を可能にし、ドローンと既存の航空管制システムが共存できる環境の構築を目指します。
プロジェクト概要
本プロジェクトは、スペインに本社を置く航空関連技術ソリューションの提供会社INDRAが主導し、Airbus、EUROCONTROL、ENAV、そしてユニフライを含む欧州航空業界の主要企業が参画する大規模な取り組みです。以下に本プロジェクトにおける主な取り組みを示します。
- U-Spaceと航空管制システム間におけるデータ交換や通信方法の標準化
- 航空管制官およびU-Spaceサービスプロバイダーの知見向上
- リアルタイムの空域調整システムの実装と検証
- 管制空域内のドローン運航に関する規制と安全要件への対応
ユニフライは、UTMソリューション分野で培った豊富な知見を生かし、以下の提供を行います。
- ドローンと航空管制システムをリアルタイムで連携させるU-Spaceサービスの開発とテストの実施
- 欧州の最新規制に準拠した、U-Spaceと航空管制システムのインターフェースの標準化に向けた技術支援
- リアルタイムの空域調整システムの性能評価を目的としたシミュレーションや実証実験への参加
- ドローン運用の安全性・効率性向上のためのデジタル空域管理ツールの導入支援
今後の展望
本プロジェクトでは、2025年中にU-Spaceと航空管制システムの統合実証を行い、高密度な空域におけるリアルタイムの空域調整システムの確立を目指しています。また、2025年5月28日にアイスランドのTern Systems社でオープンデーが開催される予定で、ここではU-Spaceのデジタル化と自動化に向けた取り組みがテーマとなります。ユニフライの先進的なUTMソリューションが実現する安全で効率的な欧州の空域管理についての発表が行われる予定です。
ユニフライは、ドローンと有人航空機が共存する将来の空域管理の確立に貢献していく方針です。
テラドローンの企業情報
Terra Drone株式会社(テラドローン)は、「Unlock “X” Dimensions(異なる次元を融合し、豊かな未来を創造する)」というミッションを掲げ、ドローンの開発及びソリューションを提供しています。また、安全かつ効率的なドローンの運航を支援するための運航管理システム(UTM)の開発・提供や、国外を対象にした空飛ぶクルマ向け運航管理システムの開発にも注力し、幅広い産業に貢献しています。
テラドローンは、測量、点検、農業、運航管理の分野で累計3000件以上の実績を誇り、世界10カ国での導入実績があります。Drone Industry Insightsが発表する『ドローンサービス企業 世界ランキング』では、産業用ドローンサービス企業として2020年以降連続でトップ2にランクインし、2024年には世界1位を獲得しました。
Unifly NVの企業情報
Unifly NV(ユニフライ)は、ベルギーに本社を置くUTM(Unmanned Aircraft System Traffic Management)テクノロジープロバイダーであり、主にドローンや空飛ぶクルマの運航管理システムを開発しています。欧米8カ国で国全体へのUTM導入実績があり、同分野における世界的なリーディングカンパニーです。テラドローンは2016年に戦略的パートナーシップ契約を締結し、2023年には51%の株式を取得して子会社化しました。
詳しい情報は、こちらをご覧ください。
まとめ
テラドローンの子会社Uniflyが参画する『ENSURE』プロジェクトは、U-Spaceと航空管制システムの統合を目指し、ドローンと有人航空機の安全な共存を実現するための重要な取り組みです。プロジェクトの進展により、欧州の航空インフラの発展が期待されます。
項目 | 内容 |
---|---|
プロジェクト名 | ENSURE |
参画企業 | Unifly NV、INDRA、Airbus、EUROCONTROL、ENAV |
目的 | U-Spaceと航空管制システムの統合、ドローンと有人航空機の安全な共存 |
主な取り組み | データ交換の標準化、知見向上、空域調整システムの実装 |
今後の展望 | 2025年中に統合実証、高密度空域における空域調整システムの確立 |
このように、テラドローンとその子会社Uniflyの取り組みは、ドローンと有人航空機が共存する未来の空域管理に向けて大きな一歩を踏み出しています。
参考リンク: