オリコとイオンが9月から中小企業向けビジネスカードを共同発行へ

オリコとイオンフィナンシャルサービスの業務提携によるビジネスカード共同発行

株式会社オリエントコーポレーション（以下「オリコ」）とイオンフィナンシャルサービス株式会社（以下「イオンフィナンシャルサービス」）は、2024年3月25日付で業務提携に係る基本合意書を締結し、その協業の第三弾として、イオングループの取引先中小企業及び個人事業主向けに共同でビジネスカードを発行することに合意しました。このビジネスカードの募集開始は2025年9月を予定しています。

この協業は、国内の中小企業が直面する人手不足や運転資金の確保といった課題を解決するために、オリコの法人や個人事業主に対する与信ノウハウや商品サービスを活用し、イオングループ約300社の取引先やイオンフィナンシャルサービスの顧客へ、利便性の高い決済ツールを提供することを目的としています。

ビジネスカードの狙いと背景

国内の中小企業は、生産年齢人口の減少に伴う慢性的な人手不足が経営上の大きな課題として認識されています。これに加え、運転資金の確保やコスト削減など、財務面での課題も多く存在します。オリコは、これらの課題解決に寄与するため、ビジネスカードを通じて、以下のような特典を提供することを目指しています。

• 与信ノウハウの活用: オリコが持つ法人向けの商品サービスを活用し、より多くの中小企業に対してビジネスカードを発行します。
• 特典の付与: WAONPOINTなど、イオングループならではの特典を付帯することで、他のビジネスカードとの差別化を図ります。

このように、ビジネスカードは中小企業が抱える様々な経営課題に対して、実用的な解決策を提供することを目的としています。

ビジネスカードのスキーム概要

本ビジネスカードは、オリコがカードの審査・発行・管理を担当し、イオンフィナンシャルサービスがカードの獲得や利用促進などの営業を担います。この役割分担により、オリコは与信リスク管理を行うことでより広範な顧客へのビジネスカードの発行が可能となり、イオンフィナンシャルサービスは営業活動を通じてオリコ単独ではアプローチできなかったイオングループの取引先にサービスを提供することができます。

この取り組みは、両社にとって非常に価値のあるものとなるでしょう。具体的には、以下のような利点があります。

1. 広範な顧客基盤: オリコの与信ノウハウを活用することで、より多くの中小企業にビジネスカードを提供できます。
2. 営業力の強化: イオンフィナンシャルサービスの営業力を活かすことで、より多くの利用者を獲得することが期待されます。

今後の取り組みと協業の進展

ビジネスカードの発行にとどまらず、今後も中小企業との接点を活かし、様々な商品やサービスの提供を進めていく方針です。具体的には、請求書カード払い（Orico Business payment for SME）やビジネスローンなど、中小企業や個人事業主のニーズに応じた新たなサービスの開発を進めます。

また、オペレーターの早期戦力化や新人教育においては、生成AIを活用したロールプレイング（AIロープレ）の導入を共同で進める予定です。AIロープレは、アバター相手のロールプレイングを行うもので、受講者は好きな時間に何度でも学習できるため、従来の有人講師による研修に比べて効率的な教育が可能となります。

個人会員への利便性向上への取り組み

イオングループ独自の決済ツールであるAEONPayについて、オリコとイオンフィナンシャルサービスは包括代加盟店契約を締結しました。これにより、オリコの加盟店に対してAEONPayの導入を促進し、個人のお客様の利便性向上を目指しています。

この取り組みは、個人会員にとっても便利な決済手段を提供することに寄与し、より多くの顧客に対して利便性の高いサービスを提供することを目指しています。

以上のように、オリコとイオンフィナンシャルサービスの業務提携に基づくビジネスカードの共同発行は、中小企業や個人事業主に対して新たな利便性を提供することを目指しており、今後の展開が注目されます。