2025年5月14日、カンヌでウーマン・イン・モーション授賞式開催!女性監督を称える

ウーマン・イン・モーション授賞式

開催日:5月14日

ウーマン・イン・モーション授賞式
ウーマン・イン・モーションアワードってどんな賞なの?
ウーマン・イン・モーションアワードは、映画界での女性の活躍を称えるもので、受賞者には次回の映画制作の支援金が贈られます。
マリアンナ・ブレナンドってどんな監督?
マリアンナ・ブレナンドはブラジル出身の監督で、デビュー作『MANAS』で女性や少女たちの声を届けることに注力しています。

ケリングとカンヌ国際映画祭が「ウーマン・イン・モーション」アワードを発表

2025年4月11日、株式会社ケリングジャパンは、2025年の「ウーマン・イン・モーション」エマージング・タレント・アワードの受賞者としてブラジル人監督のマリアンナ・ブレナンドを選出したことを発表しました。この賞は、カンヌ国際映画祭の期間中に行われる「ウーマン・イン・モーション」オフィシャル・ディナーの場で授与されます。

ブレナンド監督は、2024年の受賞者であるアマンダ・ネル・ユーによって選ばれました。このアワードは、毎年前年度の受賞者によって新たな受賞者が選出される仕組みとなっており、受賞者には次回の長編プロジェクト制作の支援として5万ユーロが授与されます。

「ウーマン・イン・モーション」プログラムの10周年

2025年は、映画界における女性を称える取り組み「ウーマン・イン・モーション」プログラムが創設10周年を迎える年です。ケリングは、女性の才能を支援し、映画業界やその他の業界における男女の不平等を明らかにすることに誇りを持っています。これにより、女性がキャリアを築くための新たな足掛かりを提供することを目指しています。

近年、進展は見られますが、そのスピードは依然として遅く、アメリカの興行収入映画トップ100における女性監督の割合は、2015年から2024年の間に7.5%から13.6%に増加したものの、依然として不均一な現状が続いています。

過去の受賞者とその影響

過去10年間、カンヌ国際映画祭では、初の長編映画で大きな可能性を示した女性監督やインスピレーショナルな人物に賞が授与されてきました。この賞には、受賞者の次の映画プロジェクトを支援するための助成金が含まれており、これまでに多くの女性監督が受賞しています。

  • レイラ・ブージッド(チュニジア)
  • ガヤ・ジジ(シリア)
  • イダ・パナハンデ(イラン)
  • マイサルーン・ハムード(パレスチナ)
  • カルラ・シモン(スペイン)
  • エヴァ・トロビッシュ(ドイツ)
  • マウラ・デルペロ(イタリア)
  • シャノン・マーフィー(オーストラリア)
  • ニンジャ・サイバーグ(スウェーデン)
  • カルメン・ジャキエ(スイス)
  • アマンダ・ネル・ユー(マレーシア)

これらの受賞者は、競争の激しい映画業界でのリソース不足に関連する課題を克服するための支援を受けており、カルラ・シモンは2022年のベルリン国際映画祭で『太陽と桃の歌』で金熊賞を受賞し、マウラ・デルペロは2024年のヴェネツィア国際映画祭で『ヴェルミリオ』で審査員大賞を受賞しました。

マリアンナ・ブレナンドの作品と受賞の意義

マリアンナ・ブレナンド監督は、彼女のデビュー作『MANAS(原題)』について、以下のように述べています。

「この映画は、声を上げることのできない女性や少女たちの声を届けることが私にとって重要だからこそ生まれました。このアワード受賞によって得られる認知は、私たちの声をより広く届けるだけなく、女性が女性についての映画を監督することの重要性を再認識させてくれます。」

ブレナンド監督は、アマンダ・ネル・ユー監督からこの賞を受け取ることに深く感動しており、彼女の作品を通じて女性たちが見られ、聞かれ、尊重されていると感じることを願っています。

アマンダ・ネル・ユー監督は、ブレナンド監督のデビュー作について次のように述べています。

「マリアンナ・ブレナンド監督のデビュー作『MANAS(原題)』は、その豊かな映像美と若い主演俳優たちの力強い演技により、非常に魅力的で痛ましい物語となっています。」

この作品は、アマゾンの熱帯雨林の奥深くで多くの少女たちが直面する現実的で悲惨な状況を描いており、ブレナンド監督がこの問題に必要な声を届けたことが称賛されています。

「ウーマン・イン・モーション」の取り組みと今後の展望

「ウーマン・イン・モーション」プログラムは、ケリングが女性に対するコミットメントを示すために、2015年にカンヌ国際映画祭で発足しました。以来、このプログラムは写真、アート、デザイン、音楽、ダンスなどの分野にも活動を広げ、女性の才能を称える場を提供しています。

このプログラムは、女性を取り巻く環境に対する考えを深め、あらゆるアートおよびカルチャー分野における女性の貢献をより高く評価することを目的としています。2025年の創設10周年を迎える年には、これまでの成果を振り返り、未来に向けた新たな取り組みを発表する予定です。

項目 詳細
受賞者 マリアンナ・ブレナンド
授賞式 カンヌ国際映画祭「ウーマン・イン・モーション」オフィシャル・ディナー
賞金 5万ユーロ
プログラム発足年 2015年
10周年の年 2025年

この記事では、ケリングとカンヌ国際映画祭が発表した「ウーマン・イン・モーション」エマージング・タレント・アワードの受賞者、マリアンナ・ブレナンド監督の受賞の意義や過去の受賞者についてまとめました。これからも、映画界における女性の活躍が期待される中、今後の展開に注目が集まります。

参考リンク: