九十九島の日 (記念日 9月19日)
長崎県佐世保市の北西に広がる九十九島は、大小208の島々が南北約25kmにわたって密集する多島海です。島影の密度は日本の国立公園のなかでも随一とされ、1955年(昭和30年)には西海国立公園に指定されました。「日本百景」にも選ばれており、近年は「世界で最も美しい湾クラブ」にも加盟しています。
「九十九島」という名前の由来は江戸時代にさかのぼります。平戸藩主・松浦静山が、秋田県の象潟(きさかた)にある九十九島になぞらえて名付けたとされています。実際の島の数は208ですが、「九十九」は「無数にある」ことを表す日本語の慣用的な表現であり、数えきれないほどの島が連なる景観をそのまま言い表しています。この海域には、江戸時代の測量家・伊能忠敬も訪れています。全国を歩いて測量した伊能忠敬は、68歳のとき相浦(あいのうら)から九十九島を望み、「七十に 近き春をぞ 相浦で 九十九島を いきの松原」という狂歌を残しました。晩年の測量旅の途上でも、島々の景観に心を動かされた様子が伝わります。
有人島は黒島・高島・前島・鹿間島の4つです。208島のうち有人島がわずか4つという事実は、九十九島の大部分が手つかずの自然のまま残されていることを示しています。現在は九十九島パールシーリゾートを拠点にシーカヤックや遊覧船など海のアクティビティが楽しめる観光地としても知られています。
9月19日の「九十九島の日」は、佐世保市が1999年(平成11年)に制定しました。日付は「く(9)じゅう(19)く(9)しま」という語呂合わせによるもので、2019年(令和元年)に日本記念日協会に認定されています。