空の日 (記念日 9月20日)

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私たちの日常に欠かせない空の旅。しかし、その歴史や記念日についてはあまり知られていないかもしれませんね。今日はそんな「空の日」について、その成り立ちから現代に至るまでの変遷と、空との関わりを深く掘り下げてみたいと思います。

「空の日」の歴史とは

戦時中の中断から復活へ

1940年(昭和15年)に制定された「航空の日」は、戦争の影響で一時期中断されていましたが、1953年(昭和28年)に復活しました。そして1992年(平成4年)、運輸省航空局によって「空の日」と改称され、新たなスタートを切りました。

この改称は、空の安全とさらなる成長を願い、航空への関心を高めるためのものでした。名前が変わったとはいえ、その目的は変わらず、空と人々とのつながりを深める大切な役割を担っています。

「空の日」が制定された年は、民間航空再開40周年に当たる年でもあります。この記念すべき年に、空の日は新たな息吹を得たのです。

空という存在は、私たちの生活において非常に身近でありながら、その重要性について考える機会は案外少ないのではないでしょうか。空の日は、そんな空に思いを馳せる絶好の機会を提供してくれます。

日本の航空史における重要な日

1911年(明治44年)のこの日には、山田猪三郎が開発した山田式飛行船が東京上空を一周する飛行に成功しました。これは日本における航空史における重要な足跡であり、その記念すべき日が「空の日」とされています。

もちろん、それ以前にも日本では航空の歴史がありました。1910年(明治43年)12月19日には、徳川大尉が代々木錬兵場で飛行実験に成功しています。しかし、気候的な理由から、9月20日が航空の日とされたのです。

これらの日々は、日本の航空技術の発展において大きな意味を持っています。私たちが今日利用している飛行機の旅も、こうした歴史の積み重ねの上に成り立っているのですね。

空の日は、そんな航空の歴史を振り返り、未来への期待を膨らませる日と言えるでしょう。

「空の旬間」とは

「空の日」を含む9月20日から30日までの期間は、「空の旬間」と呼ばれています。この期間には、空港でスカイフェスタなどの大規模イベントが行われたり、空港施設の見学や航空教室が開催されます。

「空の旬間」は、空の日の趣旨をさらに広げ、航空に関する知識や体験を通して、多くの人々に航空の魅力を伝えるために設けられたものです。子供から大人まで、多くの人々が航空に触れる機会となっています。

シンボルキャラクターの「くにまるくん」も、この空の日改称時に設定されました。語呂合わせで命名された愛らしいキャラクターですが、その背後には航空への親しみや理解を深めるという大切な役割があります。

空港は単なる移動の手段ではなく、地域発展の核となっています。空の旬間を通じて、空港や航空の重要性を再認識することができるでしょう。

空の日を楽しむ

空港でのイベント

空の日や空の旬間には、空港で様々なイベントが開催されます。スカイフェスタをはじめ、管制塔の見学や航空教室など、航空に関する知識を深めることができるプログラムが充実しています。

これらのイベントは、航空に興味を持つきっかけとなるだけでなく、航空産業への理解を深める上でも大変価値があるものです。家族連れでも楽しめる内容が多く、週末のお出かけにもぴったりですね。

空港の管制塔を訪れれば、普段は見ることのできない航空管制の世界を垣間見ることができます。子供たちにとっては、夢や憧れを育む素晴らしい体験になるでしょう。

また、航空教室では、飛行機の仕組みや航空の歴史について学ぶことができます。航空に関する専門的な知識を身につける絶好の機会です。

空の美しさを感じる

「空の日」の頃は、空気が澄んでおり、空が高く見えることで知られています。様々な形の雲が浮かぶ空は、まるで絵画のように美しいですね。

羊の群れのような「ひつじ雲」や魚の鱗のような「うろこ雲」は、秋の訪れを告げる季語としても親しまれています。これらの雲を見ることは、日常の喧騒を忘れ、自然の美しさに触れる貴重な時間となるでしょう。

空の日には、こんな風に空を見上げてみるのも一つの楽しみ方です。普段忙しくて空を見る余裕がない方も、この日はぜひ空を眺めてみてください。

空の美しさに心を奪われる瞬間は、日々の疲れを癒やしてくれることでしょう。

空の日と関連する記念日

日本人初飛行の日と飛行機の日

空の日と同じく、航空に関する記念日はいくつか存在します。例えば、12月19日は「日本人初飛行の日」とされています。これは、1910年に徳川大尉が代々木錬兵場で行った飛行実験を記念する日です。

また、12月17日は「飛行機の日」とされており、ライト兄弟が初めて動力飛行に成功した日を記念しています。世界的にも重要なこの日は、航空の歴史を振り返るのに最適な日と言えるでしょう。

他にも、8月12日の「航空安全の日」や10月25日の「民間航空記念日」、5月8日の「紙飛行機の日」など、航空に関連する記念日は多岐にわたります。

これらの日々は、航空の歴史や安全、そして楽しみ方を考える良い機会となります。空の日をきっかけに、他の航空関連の記念日にも目を向けてみるのはいかがでしょうか。