QuemixとSCSKが11月15日に資本業務提携、量子コンピュータで新展開
ベストカレンダー編集部
2024年11月18日 14:51
QuemixとSCSK提携
開催日:11月15日
QuemixとSCSKが資本業務提携を締結
2024年11月15日、株式会社QuemixとSCSK株式会社は、量子コンピュータの社会実装に向けた研究開発の加速と、材料計算市場での事業拡大を目的とした資本業務提携を締結しました。この提携により、両社はそれぞれの強みを生かし、革新的なソリューションを提供することを目指します。
Quemixは、量子コンピュータのアルゴリズムやソフトウェアの研究開発を行っており、SCSKは幅広い産業における顧客と共に社会課題の解決に貢献する新たなビジネスやサービスの創造に取り組んでいます。
提携背景と市場のニーズ
近年、AIや自動運転、電気自動車などの新技術の普及に伴い、高性能の半導体や電子部品、電池などの高機能素材の必要性が高まっています。このような背景から、材料開発においては、開発期間の短縮やコスト削減が求められています。
そこで、計算化学やコンピュータを使用したシミュレーションを活用するマテリアル・インフォマティクス(MI)の重要性が増しています。特に、量子コンピュータは「材料計算・シミュレーション」においてブレークスルーが期待されており、今後の実用化が進むことが予想されています。
量子コンピュータの進展
量子コンピュータの実用版であるエラー耐性量子コンピュータ(FTQC)のリリースが近づいており、世界中で研究開発が加速しています。特に、量子計算アルゴリズムの開発が進んでおり、Quemixはこの分野での先駆者として、特許取得済みの「確率的虚時間発展法(PITE®)」を用いた研究開発を進めています。
業務提携の内容と今後の展望
今回の資本業務提携により、QuemixとSCSKは、材料計算分野および量子コンピュータ技術への貢献を共同で推進します。具体的には、以下のような活動が計画されています。
- 材料計算市場におけるシミュレーション技術の向上
- FTQC向けのアルゴリズムの研究開発
- SCSKが提供するサービスやソフトウェアの量子コンピュータ対応支援
これにより、顧客の幅広いニーズに応えるだけでなく、量子技術を用いた新たな機能の実現を目指します。
QuemixとSCSKの役割
Quemixは、材料計算の第一人者によるクラウド型材料計算プラットフォーム「Quloud」や、磁性材料のシミュレーションに特化した「Quloud-Mag」を提供しています。これらの技術を活用し、量子コンピュータの実用化に向けた研究開発を進めていきます。
SCSKは、化学材料、金属、電池、触媒などの幅広い材料分野において、Citrine Platformを通じて材料開発の迅速化を支援しています。両社が協力することで、より効率的なソリューションを提供し、社会課題の解決に貢献することが期待されます。
企業情報
株式会社Quemix
本社:東京都中央区日本橋
代表者:松下雄一郎
事業内容:量子コンピュータ、量子センサ、材料計算関連の研究開発
ビジョン:「量子技術で人類が夢見た未来を実現する」
SCSK株式会社
本社:東京都江東区
代表者:當麻 隆昭
事業内容:コンサルティング、システム開発、ITサービス全般
企業理念:ITを通じた社会課題の解決
まとめ
今回のQuemixとSCSKの資本業務提携は、量子コンピュータとマテリアルズ・インフォマティクスの領域での新たな可能性を広げるものです。両社が持つ技術や知識を融合させることで、革新的なソリューションを提供し、社会課題の解決に寄与することが期待されます。
項目 | 内容 |
---|---|
提携日 | 2024年11月15日 |
提携目的 | 量子コンピュータの社会実装と材料計算市場の拡大 |
主要技術 | エラー耐性量子コンピュータ(FTQC)、Quloud、Citrine Platform |
企業名 | Quemix、SCSK |
代表者 | 松下雄一郎(Quemix)、當麻 隆昭(SCSK) |
この提携によって、量子コンピュータの実用化が一層加速し、材料計算の分野での新たなイノベーションが期待されます。