清水寺学峯が2025年1月18日に発足、仏教とリベラルアーツを融合した新たな学びの場
ベストカレンダー編集部
2024年12月10日 11:44
清水寺学峯発足
開催期間:1月18日〜3月22日
清水寺が新たに設立する「清水寺学峯」について
音羽山清水寺(京都府京都市東山区清水一丁目294)は、令和7年1月より新たな学びの場として「清水寺学峯(がくほう)」を発足させます。この学び舎では、学問としての仏教の智慧とリベラルアーツ的態度を融合させ、人間をより自由にする教養を体得することを目指します。学峯長には北法相宗宗務長、清水寺執事・教学部長の森清顕が就任し、教頭には元京都市都市ブランディングアドバイザーの木村元紀が務めます。
清水寺学峯では、京都で培われてきた文化の粋と、同時代の最先端を走るプレイヤーによる知見を組み合わせ、知識の深化と実践を通じた智慧の共鳴を生み出す共創の場として講義が設計されています。これは、VUCA(Volatility, Uncertainty, Complexity, Ambiguity)の時代において、揺るぎない知性を育むための取り組みでもあります。
学峯長のメッセージ
森清顕学峯長は、私たちが生活する現代社会では、情報が氾濫している中で『分かった“つもり”』になっている人が多いと指摘しています。情報の裏にはさまざまな人々の営みや願いが複雑に交錯しており、これらを見失わないようにすることが重要です。清水寺学峯では、知識を得るだけでなく、自ら考え、知識を智慧に転じ、実践・実行することを重視しています。
この場では、人文・社会・自然など多岐にわたる学際領域で学ぶ学生と、豊富な経験を持つ社会人が集い、学びを通じて智慧の乳化が生まれることを目指しています。参加者には、ただ知識を得るだけでなく、実際の社会に役立つ知恵を養うことが期待されています。
プロトタイピングプログラムの概要
清水寺学峯では、正式な講義開始に先立って、令和7年1月から3月末までの間にプロトタイピングプログラムを実施します。このプログラムは、生成AIやロボティクス、メタバースといった現代の技術が急速に進化する中で、人間にしかできないことや自分自身の使命を見つけ出すことを目的としています。
以下はプロトタイピングプログラムの具体的な日程です:
- 第1回 SESSION : これからを考える
日時:令和7年1月18日(土) 15:00~17:00
会場:清水寺 洗心洞
講義内容:基調講演「日本文化と利他の心 〜 これからの文化行政 〜」 - 第2回 SESSION : これまでを考える
日時:令和7年2月23日(日) 17:00~20:00
会場:清水寺 円通殿及び本堂
講義内容:座学演習「能楽の歴史 / 謡と舞の初歩」 - 第3回 SESSION : きょうとこれからを考える
日時:令和7年3月22日(土) 15:00~17:00
会場:清水寺 洗心洞
講義内容:WORKSHOP「私事の公共化 / 社会課題の私事化」
講師陣の紹介
講義を担当する講師陣は、各分野での豊富な経験と知識を持つ専門家です。
- 森清顕(もり せいげん)
- 学峯長。立正大学大学院修了 博士(文学)。北法相宗宗務長、清水寺執事・教学部長、京都市社会教育委員会副議長などを歴任。学問と実践を通じた人材育成に力を入れている。
- 木村元紀(きむら げんき)
- 学峯教頭 / プログラムディレクター。コピーライター、クリエイティブディレクターとして活躍。広告クリエイティブだけでなく、新規事業開発や官公庁との共同プロジェクトにも従事している。
- 今泉柔剛(いまいずみ じゅうごう)
- 文化庁審議官。美術史学科卒業後、文部省入省。文化行政に関する豊富な経験を持つ。
- 金剛龍謹(こんごう たつのり)
- 金剛流二十六世宗家。能楽における第一人者として国内外で活躍。重要無形文化財保持者でもある。
募集概要と受講情報
清水寺学峯では、参加者を募集しています。以下は募集の詳細です:
項目 | 詳細 |
---|---|
募集期間 | 令和6年10月31日(木) ~ 令和7年1月6日(月) |
開催場所 | 清水寺(京都府京都市東山区清水一丁目294) |
定員 | 若干名 |
選考 | エントリー内容をもとに選考を行います。 |
受講料 | 大学生3,000円、社会人30,000円(未成年者の場合は保護者の承諾が必要) |
開催形式 | 対面による講義ならびにワークショップ形式 |
興味のある方は、清水寺学峯の公式ウェブサイト(こちら)からエントリーフォームにアクセスし、必要事項を記入の上ご応募ください。
このように、清水寺学峯は多様な学びの機会を提供し、参加者が自身の知識を深め、実践を通じて智慧を育むことを目的としています。今後の活動が期待されるこの学び舎に、ぜひ注目していただきたい。
参考リンク: